SAP HANAを活用した基幹系システム¶
想定するシステム¶
SAP ERPやSAP CRM等の業務アプリケーション用のデータベース基盤としてSAP HANAを利用する
データ分析基盤としてSAP HANAを利用する
システム構成¶
システム構成パターン¶
サーバー専有型なため、ハイブリッドクラウド構成と比べ、高パフォーマンス、高セキュリティを実現可能
任意のリソースサイズの仮想マシンを構成可能
クラウド基盤におけるハイパーバイザー層の一斉メンテナンスなどの影響を受けにくい
既存の環境と同じハイパーバイザーを選択することで、スムーズなクラウドマイグレーションを実現可能
仮想マシンがおよそ20台以上の中規模~大規模のシステムでコストメリットがある
ハイパーバイザーの設計、構築、運用が不要
ホステッドプライベートクラウド構成と比べ、より迅速にサーバー環境構築が可能
サーバーインスタンスがおよそ20台までの小規模のシステムでコストメリットがある
サーバー区分 |
|
---|---|
SAP HANAサーバー |
SAP HANA |
SAP APサーバー |
SAP S/4HANA, SAP BW等 |
SAP 関連サーバー群 |
Solution Manager, SLT Server, SAP router |
その他サーバー群 |
Monitoring Server, Job Management等 |
SAP HANAサーバーの構成¶
ベアメタルサーバーメニューの詳細につきましては、こちら を参照ください。
ファイルストレージメニューの詳細につきましては、こちら を参照ください。
SAP HANAメニューの詳細につきましては、こちら を参照ください。
ブロックストレージの詳細につきましては、こちら を参照ください。
サーバーインスタンスの詳細につきましては、こちら を参照ください。
注釈
各メニューのご利用方法については、各メニューのチュートリアルを参照ください。
SAP APサーバーの構成¶
ホステッドプライベートクラウドの場合 : ハイパーバイザーメニューの仮想マシンを利用
ハイブリッドクラウドの場合 : サーバーインスタンスメニューを利用
ハイパーバイザーの詳細につきましては、こちら を参照ください。
Red Hat Enterprise Linux for SAP Applicationsの詳細につきましては、こちら を参照ください。
サーバーインスタンスメニューの詳細につきましては、こちら を参照ください。
SAP関連サーバー群の構成¶
ホステッドプライベートクラウドの場合 : ハイパーバイザーメニューの仮想マシンを利用
ハイブリッドクラウドの場合 : サーバーインスタンスメニューを利用
OSメニューの詳細につきましては、こちら を参照ください。
サイジング¶
Quick SizerによるSAPS値の算出¶
Quick Sizerは、SAP Business Suiteのサイジングを行うために設計されたWebベースのツールです。同時接続ユーザー数、データフットプリント等のお客さまの要件に基づき、必要なHW要件をメモリーサイズ・SAPS値として求めることができます。
Quick Sizerにて求められるサイジング結果は、アドオンプログラム・カスタマイズなどのオーバーヘッドを含まない値になります。
実際のお客さまのシステム構成を鑑みてサーバーを選定ください。Quick Sizerの詳細につきましては、8.3.1 SAP社提供のドキュメントを参照ください。
SAP HANAサーバー向けベアメタルサーバーとストレージ容量の選定¶
フレーバー |
仮想CPU |
メモリー |
参考SAPS値 (ERP6.0) 非Unicode |
参考SAPS値 (ERP6.0) Unicode |
---|---|---|---|---|
General Purpose 2 |
E5-2670v3 2P/24C |
256GB |
74,900 |
59,900 |
General Purpose 3 |
E5-2699v3 2P/36C |
512GB |
106,300 |
85,000 |
ファイルシステム |
マウントポイント |
ストレージメニュー |
推奨ストレージサイズ |
格納先 |
---|---|---|---|---|
データボリューム |
/hana/data |
400MB/s |
HANAサーバーのメモリーサイズ ×1 |
ファイルストレージプレミアム |
ログボリューム |
/hana/log |
250MB/s |
HANAサーバーのメモリーサイズ ×0.5 |
ファイルストレージプレミアム |
インストレーションパス |
/hana/shared |
100MB/s |
HANAサーバーのメモリーサイズ ×1 |
ファイルストレージプレミアム |
システムインスタンス |
/usr/sap |
− |
50GB以上 |
ローカルディスク |
注釈
SAP HANA Deployed TDI with RedHat Enterprise Linux for SAP HANA では、バックアップ領域は、SAP HANAデフォルトの/hana/shared配下に作成されますが、別途ブロックストレージ、またはサーバーインスタンスサービス等を用いたファイルサーバーを構築し、バックアップ領域をファイルストレージプレミアムの外部に再構成されることを推奨します。 バックアップ領域の容量はお客さまの想定されるバックアップ手法、世代を考慮しサイジングしてください。
SAP APサーバーおよびSAP関連サーバー群向けサーバーインスタンスリソースの確定¶
フレーバー |
Pattern |
仮想CPU |
メモリー |
参考SAPS値 (ERP6.0) 非Unicode |
参考SAPS値 (ERP6.0) Unicode |
---|---|---|---|---|---|
Virtual Servers on General Purpose 1 |
Pattern 1 |
1vCPU |
4GB |
1,800 |
1,500 |
Pattern 2 |
2vCPU |
8GB |
3,800 |
3,100 |
|
Pattern 3 |
4vCPU |
16GB |
7,600 |
6,100 |
|
Virtual Servers on General Purpose 2 |
Pattern 1 |
1vCPU |
4GB |
1,500 |
1,200 |
Pattern 2 |
2vCPU |
8GB |
3,000 |
2,400 |
|
Pattern 3 |
4vCPU |
16GB |
6,000 |
4,800 |
|
Pattern 4 |
8vCPU |
32GB |
12,000 |
9,600 |
|
Pattern 5 |
16vCPU |
64GB |
24,000 |
19,200 |
|
Virtual Servers on General Purpose 3 |
Pattern 1 |
1vCPU |
4GB |
1,300 |
1,100 |
Pattern 2 |
2vCPU |
8GB |
2,800 |
2,300 |
|
Pattern 3 |
4vCPU |
16GB |
5,600 |
4,500 |
|
Pattern 4 |
8vCPU |
32GB |
11,300 |
9,100 |
|
Pattern 5 |
16vCPU |
64GB |
22,600 |
18,100 |
|
Pattern 6 |
32vCPU |
128GB |
45,300 |
36,300 |
フレーバー |
参考SAPS値 (ERP6.0) 非Unicode |
参考SAPS値 (ERP6.0) Unicode |
---|---|---|
1CPU-4GB |
1,500 |
1,200 |
2CPU-8GB |
3,000 |
2,400 |
4CPU-16GB |
6,000 |
4,800 |
8CPU-32GB |
12,000 |
9,600 |
16CPU-64GB |
24,000 |
19,200 |
注釈
上記SAPS値は、弊社の経験等をもとに作成された推測値であり、サイジングにあたっての参考としてご提示するものです。
上記SAPS値は、アドオン・プログラムなどの負荷を含まない、机上での計算値になります。実際のお客さまシステムのパフォーマンスにつきましては、実データ、実カスタマイズ環境及びアドオン・プログラムを加味した実測によるベンチマーク試験を行ない、最適なシステム構成を確認することをお奨めいたします。
バックアップリストア構成¶
SAP HANAサーバーのシステムバックアップリストア¶
SAP HANAサーバーのシステムバックアップ構成¶
SAP HANAサーバーのシステム領域のバックアップ手順例につきましては、 SAP HANAサーバーのシステムバックアップリストアガイド を参照ください。
SAP HANAサーバーのシステムリストア構成¶
SAP HANAサーバーのシステム領域のリストア手順例につきましては、SAP HANAサーバーのシステムバックアップリストアガイド を参照ください。
SAP HANAサーバーのデータ領域のバックアップリカバリ¶
注釈
サーバーインスタンスで構築したNFSサーバーのI/O性能はベストエフォートとなります。I/O性能の確保が必要な場合は、ブロックストレージをご利用ください。
SAP HANAサーバーのHA構成¶
SAP HANAサーバーのHA構成の構築手順例につきましては、SAP HANAサーバー HA構成設定ガイド を参照ください。
SAP HANAサーバーのスケールアップ¶
SAP HANAサーバーのスケールアップ手順例につきましては、SAP HANAサーバー スケールアップガイド を参照ください。
参考ドキュメント¶
SAP社提供ドキュメント¶
SAP Notes¶
28976 - Remote connection data sheet
35010 - Service connections: Composite note/overview
1122387 - Linux : 仮想化環境での SAP サポート
1122388 - Linux : VMware vSphere 設定ガイドライン
1400911 - Linux : SAP on Red Hat KVM - Kernel-based Virtual Machine
1409608 - Windows での仮想化
1492000 - 仮想環境に関する一般サポート内容
1514966 - SAP HANA 1.0: SAP In-Memory Database のサイジング
1580509 - Windows Server Editions supported by SAP
1637145 - SAP BW on HANA: SAP HANA のサイジング
1736976 - BW on HANA 用のサイジングのレポート
1793345 - Sizing for SAP Suite on HANA
1872170 - Suite on HANA sizing report
2161991 - VMware vSphere 設定ガイドライン