7. マルチクラウドマネジメント

7.1. 概要

さまざまなITワークロードの最適な配置を実現するために、企業はよりハイブリッドクラウドを適用したモデルへと移行しつつあります。結果として、IT担当者やビジネスユーザーが多岐にわたるプラットフォームによる様々なワークロードを可視化および管理するための、オーケストレーション技術やそのツールに対する需要が大きくなっています。これにより、クラウドによるフレキシビリティやアジリティが実現されるだけでなく、必要なガバナンス/ポリシー/制御を強化することができます。
このソリューションガイドでは、NTTコミュニケーションズによるクラウドマネジメントプラットフォーム(CMP)により、お客様が有する課題を解決し、クラウド投資による効果を最大化することができます。CMPの機能拡張によって、この版で記載している2つのシナリオに加えて、追加のシナリオがリストアップされる予定です。

7.2. ユースケース

7.2.1. 一か所で全体を可視化

状況: お客様はITアジリティを促進するためにIaaSを導入し、お客様の開発者は必要なときに必要な場所で自らワークロードを構築している。
課題: コスト管理やコンプライアンスポリシーが適用されないまま、クラウドサービスのアカウントやワークロードが点在してしまっている。これにより、お客様のIT担当者は会社全体のITガバナンスを早急に必要としているにもかかわらず、可視化が十分でないため困難となっている。
解決策: CMPにより、お客様のIT担当者は多岐にわたるIaaSのリソースを検知して一元化して可視化することができ、かつお客様の各組織で保有しているワークロードを一つにまとめることが可能。
キーワード: マルチクラウド、ディスカバリー(検知)、可視化
usecase1

7.2.2. リソースオーナーシップの定義によりコストショーバックが可能

状況: お客様は様々なIaaSプラットフォームを導入していて、かつ事業部は、自らが保有する様々なプラットフォームにあるワークロードを一元的に管理したい。
課題: 様々なIaaSプラットフォームにワークロードがあることにより、リソースオーナーは運用状態や財務状態を把握するための全体像を描くのが困難となってしまっている。
解決策: CMPにより、お客様は複数のIaaSプラットフォームにあるリソースを、組織やアプリケーション単位でグループ化することができ、一元化されたビューでのワークロード状態やパフォーマンスを確認することが可能。また、CMPにより、各IaaSプラットフォームからの課金を、お客様のコストセンター組織に紐づけることが可能であり、これによりあらかじめ決められた予算に対するコスト管理が可能となる。
キーワード: マルチクラウド、オーナーシップ、グルーピング、ショーバック
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