1.8. リストア先ベアメタルサーバーへArcserveUDPインストール RHEL8.1編

1.8.1. 概要

本章においては、ArcserveUDPの復旧メディア(※)を取得するためにリストア先ベアメタルサーバーへArcserveUDPインストールを行います。以下にその手順を示します。
※復旧メディアは、ArcserveUDPにてリストアを実行する際に必要となるイメージファイルです。復旧メディアは、ArcserveUDPインストール時に自動作成されます。バックアップ元ベアメタルサーバーへArcserveUDPインストールした際、復旧メディアは作成済となりますが、今回のケースでは、リストア先ベアメタルサーバーのドライバーを含めた形で復旧メディアを作成する必要があるため、リストア先ベアメタルサーバーにArcserveUDPの導入を行います。

1.8.2. ArcserveUDPインストール前の作業

1.8.2.1. 概要

Arcserve前提パッケージのインストールおよびCIFSサーバーからインストールファイルをコピーします。

1.8.2.2. 作業手順

前提パッケージインストールの確認

Arcserveをインストールする前に、Linuxのパッケージで以下がインストールされていることを確認します。(Arcserveのインストール条件となります。)

  • perl
  • ssh
  • nfs-utils
  • cifs-utils
  • genisoimage
  • squashfs-tools
  • tar

それぞれをyumコマンドでインストール済みかを確認して、未インストールの場合、インストールしていきます。(インストールされていない場合、かつサブスクリプション登録されていない場合はインストールできないため、事前にサブスクリプション登録が必要です。サブスクリプション登録はRed Hatでのご対応をお願いいたします。)

yumコマンドによるインストール確認

yum コマンドで前提パッケージがインストールされているかを確認します。

# yum list installed | grep perl

# yum list installed | grep ssh

# yum list installed | grep nfs-utils

# yum list installed | grep cifs-utils

# yum list installed | grep genisoimage

# yum list installed | grep squashfs-tools

# yum list installed | grep tar
インストールされている場合、以下のように表示されます。
例:「ssh」がインストールされている場合
../../../_images/image091.png

yumコマンドによるインストール

yum コマンドでインストールされていない前提パッケージをインストールします。

# yum install perl

# yum install ssh

# yum install nfs-utils

# yum install cifs-utils

# yum install genisoimage

# yum install squashfs-tools

# yum install tar

SSH設定ファイルの編集

Arcserveログイン時のパスワード認証を有効にするため、SSHの設定ファイルを編集します。以下コマンドを実行します。

# vi /etc/ssh/sshd_config

「PasswordAuthentication」が「no」になっていることを確認します。

../../../_images/image092.png

「PasswordAuthentication」を「yes」に変更します。

../../../_images/image093.png

「SSH」の設定を反映させます。

# systemctl restart sshd.service

CIFSサーバーからインストールファイルをコピー

CIFSサーバーにあるインストールファイルをコピーします。

CIFSサーバーの共有フォルダをマウントするディレクトリとインストールファイルを保管するディレクトリを作成します。

# sudo mkdir /UDP_Agent
# sudo mkdir /UDP_modules

CIFSサーバーの共有フォルダをマウントするためfstabを編集します。

# vi /etc/fstab

fstabに追加する内容

//[ホスト名]/[共有フォルダ名] /UDP_modules cifs user=Administrator,password=****,vers=2.0 0 0

マウントの反映

# mount -a

マウントの確認

# df -Th
../../../_images/image094.png

マウントした共有フォルダのインストールファイルを確認します。

# ll /UDP_modules | grep Arcserve
../../../_images/image095.png

/UDP_modulesのインストールファイルを /UDP_Agentへコピーします。

# cp -p /UDP_modules/Arcserve_Unified_Data_Protection_Agent_Linux.bin /UDP_Agent

/UDP_Agentにコピーしたファイルを確認します。

# ll /UDP_Agent
../../../_images/image096.png

1.8.3. ArcserveUDPインストール手順

1.8.3.1. 作業手順

ArcserveUDPインストール作業

インストーラーを実行してインストールを行います。

# /UDP_Agent/Arcserve_Unified_Data_Protection_Agent_Linux.bin

使用言語の選択画面が表示された場合「1 English」「2 Use The system language」 のどちらかを選択します。

../../../_images/image097.png

インストール処理を続行しますか?[y/n](デフォルト:n)」では「y」を選択します。

../../../_images/image098.png

ライセンス使用条件が表示されますので、Enterキーで進めます。

../../../_images/image099.png

使用条件を承諾する場合は、「y」を入力します。

../../../_images/image1001.png

インストールが実行されます。

下記の画面に、リストア時に必要な復旧メディア(※)の保存先の記載がありますので、必ず保存先を記録保管して下さい。※復旧メディアは、Arcserveインストール時に自動作成されます。

../../../_images/image1011.png

バックアップ実行などの管理画面はブラウザから実行されますが、そのときのURLアドレスが下記画面で表示されるので記録保管して下さい。

https ://[arcserveがインストールされたバックアップ対象LinuxサーバーのIPアドレス]:8014
../../../_images/image1021.png

「インストーラでは、このUDP LinuxバックアップサーバーをArcserveUDPに登録できるようになりました。…」は、”n”を選択します。

../../../_images/image1031.png

以下が表示されればインストール終了です。

../../../_images/image1041.png