4.2.2. ダウンロードおよびアップグレード編


本書では、例としてOSがRed Hat Enterprise Linux(以下RHEL)のサーバーにインストールされたArcserveを最新バージョンへアップグレードする手順を記載します。

注釈

本書で提示する構成は一例であり、お客さまの環境に応じたアップグレード手順が必要です。

注釈

Arcserve UDP v6.5からのアップグレードは必ず「update4」から実施してください。

4.2.2.1. Arcserve UDP Agentのバージョン確認


1.現在インストールされているArcserveにログインします。

2.[ヘルプ]―[バージョン情報]をクリックします。

3.現在インストールされているバージョンが表示されます。
[OK]をクリックして閉じます。

4.2.2.2. Arcserve UDP 7.0のダウンロード

アップデート用ファイルはインターネットからダウンロードしてください。
インターネットに接続できない環境で更新する場合は、インターネットに接続できる環境でインストーラーをダウンロードして、サーバーへ配置します。

注釈

インターネットに接続できない環境の場合は、インターネット接続ができる環境でダウンロードするか、一時的にインターネット接続ができる環境を新規に作成し、ダウンロードしてください。 インターネットに接続される際のファイアウォールなどの制限設定は、Knowledge Centerの「よくある質問」を確認ください。 ダウンロードに際しては、サイト「downloads.arcserve.com」「arcserve.zendesk.com」に対し「443」ポートで接続してください。


1.以下のサイトから、「Arcserve_Unified_Data_Protection_Agent_Linux.bin」ファイルのダウンロードしてください。
ダウンロードしたファイルは任意の場所に保存してください。

注釈

Webサイトからダウンロードしたインストールパッケージを使用してインストールを実行する場合、パッケージ内のコンテンツはユーザーのローカルシステムに展開されます。

注釈

サポートされているオペレーティングシステムで英語以外のものが検出された場合、製品をインストールする際に言語を選択してください。 Arcserveの日本語版をインストールする場合は、Linuxの言語を日本語に設定してからインストールしてください。

注釈

事前にArcserveアカウントを作成してください。


2.ダウンロードしたインストールファイル「Arcserve_Unified_Data_Protection_Agent_Linux.bin」をバックアップ対象のLinuxサーバーへ配置してください。
(ここでは、バックアップ対象のLinuxサーバーからネットワーク接続できるWindowsサーバー上の、「file」という共有フォルダーにインストールファイルを配置します。)

3.バックアップ対象のLinuxサーバーにログインします。この後の作業をコマンドで実行するため、デスクトップ上で端末エミュレーターを開きます。
以下のコマンドでの作業はこのバックアップ対象のLinuxサーバーで実施します。(telnet、sshによる遠隔操作でも構いません。)

注釈

端末エミュレーターが開いたら、root権限をもつユーザーに変更してください。


4.バックアップ対象のLinuxサーバーに、Windows Serverの共有フォルダーをマウントするため、「/file」というディレクトリを作成します。
$ mkdir /file

5.先ほど作成した「/file」ディレクトリに、インストールファイルのあるWindows Serverの共有フォルダーをマウントします。
$ mount -t cifs -o username=ユーザー名,password=パスワード //インストールファイルのあるWindowsサーバーの共有フォルダー /file

6.バックアップ対象のLinuxサーバーの「/tmp」ディレクトリにインストールファイルをコピーします。
さらに、「/tmp」ディレクトリへ移動して、インストールファイルがコピーされたかを確認します。
$ cp /file/Arcserve_Unified_Data_Protection_Agent_Linux.bin /tmp

4.2.2.3. Arcserve UDP Agentのインストール

注釈

Arcserveを最新バージョンへアップグレードする際、追加で前提パッケージをインストールする必要はありません。

1.Arcserveを以下のコマンドで実行していきます。
(ここでは、「/tmp」上にインストールファイルが配置されており、「/tmp」がカレントディレクトリである状態となっています。)
$ ./Arcserve_Unified_Data_Protection_Agent_Linux.bin

2.「このアップグレードには、現在インストールされているバージョンより新しいビルド バージョンが含まれています。アップグレードを実施しますか?」と表示されます。
[y]を入力します。

3.「インストール処理を続行しますか?」と表示されます。
[y]を入力します。

4. PXEブートは使用しないため、[y]を入力します。

注釈

RHEL 7 環境では依存関係の確認で"67"ポートが占有され、上記表示となる場合があります。 これは"dnsmasq"プロセスがデフォルトで67ポートを使用していることが原因で表示されますが、本書によるバックアップでは、PXEベースのBMRを使用しないのでバックアップ運用に影響しません。


5.ライセンス使用条件が表示されるので、スペースキーで進みます。
「インストール処理を続行しますか?」と表示されます。
使用条件を承諾する場合は、[y]を入力します。

6.「インストーラでは、このUDP LinuxバックアップサーバーをArcserve UDPに登録できるようになりました。…」と表示されます。
[n]を入力します。

7.インストールが実行され、Arcserve UDP AgentのLiveCDの作成ディレクトリが表示されます。
 /opt/Arcserve/d2dserver/packages
上記ディレクトリ内に、リストアで使用するLiveCDが格納されます。
「サーバーを開始しています...」のステータスが[完了]になったら、アップグレード完了です。

注釈

  • 上記のArcserveの復旧メディア(LiveCD)を使用し、Smart Data Platform(以下SDPF)のサーバーインスタンスへ復旧(リストア)する方法は「サーバーインスタンスへリストア編(SDPF内のLinux)」を参照してください。
  • なお、旧バージョンで作成された復旧メディア(LiveCD)を復旧(リストア)で使用できないのでご注意ください。

注釈

アップグレード後、Arcserve UDP 7.0の画像が残る場合があります。ブラウザーのキャッシュ履歴を削除することで、画像を最新化できます(機能は問題ありません)。

8.Arcserve UDPに、root権限でアクセスします。

9.[ヘルプ]―[バージョン情報]をクリックします。

10.アップグレード後のバージョンが表示されます。
[OK]をクリックして閉じます。

以上でアップグレードは完了です。
アップグレード完了後、ライセンスキーを更新してください。ライセンスキーの更新方法は「ライセンスキー更新編」をご参照ください。