7. サーバーインスタンスへリストア編(ライセンススイッチ実施)


Arcserveで作成した復旧メディア(ブート キット)およびバックアップを使用し、Smart Data Platformのサーバーインスタンスへ復旧(リストア)する方法を例として記載します。また以下ではSmart Data PlatformでのOSライセンス提供に変更する方法(ライセンススイッチ)にてリストアする方法でのご説明となります。
ライセンススイッチできるOSは限定されております。ライセンススイッチに関しての詳しい説明は構成ガイド「4.4 ライセンススイッチ 」を参照下さい。

7.1. ライセンススイッチ用イメージの作成


1.Smart Data Platformのポータル画面で、ライセンススイッチ/BYOLを選択するためのイメージを作成します。
「サーバーインスタンス」-「イメージ管理」をクリックします。

2.「プライベートテンプレート/ISO」から「イメージの作成」をクリックします。

3.イメージを作成します。

以下を入力/選択しイメージの作成をクリックします。
  • 名前:任意で入力
  • イメージファイル:事前に拡張子「.qcow2」の任意のダミーファイル用意し指定します。
  • ファイルの中身は0バイトだとエラーになります。必ずより大きなダミーファイルをご用意ください。
  • 形式:QCOW2-QEMUエミュレーターを選択します。
  • ライセンススイッチ/BYOL:対象のOSを選択します。

4.イメージが作成されたことを確認します。

これでライセンススイッチ/BYOLを選択するためのイメージが作成されました。

ライセンススイッチのためのイメージ作成についての詳細は下記をご参考ください。
  • 4.4.1. イメージ管理
  • 4.4.2. イメージの作成 / OS種別の選択 (/services/docs/image-storage/tutorials/license_switch.html)

7.2. リストア先ボリュームの作成


1.次に、リストア先となるボリュームの作成します。上記で作成したイメージの項目から下記のように「ボリュームを作成」を選択します。

2.リストア先となるボリュームを作成します。

3.以下を入力/選択しボリュームの作成をクリックします。
  • ボリューム名:任意で入力
  • 説明:任意
  • イメージをソースとして使用する:上記で作成されたイメージを選択(ライセンススイッチ/BYOLを適用するため必ず選択してください)。
  • サイズ(GB):バックアップ元と同等または大きいサイズを選択。
  • ゾーン/グループ:作成予定のインスタンスに合わせて選択。

4.Smart Data Platformポータル画面にて、「サーバーインスタンス」配下の「ボリューム」に上記で作成したボリューム名のボリュームが作成されたことを確認します。

5.次に、このボリュームを起動不可の状態とします。
作成したボリュームの「ボリュームの編集」をクリックします。

6.「起動可能」のチェックを外し、ボリュームの編集をクリックします。

7.3. 復旧メディアのイメージ作成

1.Arcserveのブート キット(復旧メディア)(別途Arcserveの機能で作成したもの。)を、Smart Data Platform上でのイメージとして作成します。
Smart Data Platformのポータル画面の「サーバーインスタンス」-「イメージ管理」の、下記画面「プライベートテンプレート/ISO」にて、「イメージの作成」をクリックします。

2.イメージの作成画面が表示されるので設定項目に設定を行います。

3.以下を入力/選択しイメージの作成をクリックします。
  • 名前:任意で入力
  • イメージファイル: Arcserveの復旧メディア(別途Arcserveの機能で作成したもの)を選択します。
  • 形式:「ISO-光学ディスクイメージ」を選択します。

7.4. リストア用の一時インスタンスの作成


1.リストア用のインスタンスを作成します。(これはリストア先となるインスタンスとは異なります。リストアのためにArcserveで作成した復旧用イメージを展開するために一時的に使用するインスタンスの作成となります。復旧後は不要となります)

注釈

本手順は、リストア用のインスタンスが1ボリュームの場合に、Webポータルからインスタンスを作成する手順例となります。
複数ボリュームをリストアする場合は、以下方法をご参照のうえ、リストア用のインスタンスを作成願います。


2.「サーバーインスタンス」-「インスタンス」-「インスタンスの作成」をクリックします。

3.インスタンスの作成画面が表示されるので、各タブにて設定項目を記入します。
「詳細タブ」にて設定を行います。
  • ゾーン/グループ:作成したボリュームに合わせて選択。
  • インスタンス名:任意で入力。
  • フレーバー:任意で入力(復旧に用いるためだけのインスタンスなので最少構成で構いません)
  • インスタンスのブートソース:イメージから起動を選択。
  • イメージ名:先に作成したArcserveの復旧メディアのイメージを選択。

4.「データボリューム」タブにて設定を行います。
先に作成したボリューム(リストア先となるボリューム)を選択します。

5.「ネットワークタブ」にて設定を行います。
利用可能なロジカルネットワークからこのインスタンスに設定するIPアドレスを選択し、選択済みロジカルネットワークにIPアドレスを設定します。

6.上記を設定後、「インスタンスの作成」をクリックします。
Smart Data Platformのポータル画面の「サーバーインスタンス」-「インスタンス」画面にて、上記で作成したインスタンスが作成されていることを確認します。

7.5. リストア


1.作成したリストア用の一時インスタンスを起動し、インスタンス名の項目をクリックしてインスタンスの画面を表示します。

2.インスタンスのコンソール画面にてインスタンス画面に入ります。

3.インスタンスの画面を表示すると、以下のように自動でArcserveの「bare metal recovery」画面が表示されます。
※ここから上記の空ボリュームにArcserveの機能でバックアップファイルからデータをリストアします。

「キーボード レイアウト」 を選択します。ここでは「日本語」を選択しています。「Next」をクリックします。

4.「リストアソースの種類を選択する」画面にて、「Arcserve Unified Data Protection のバックアップからリストアします」が選択されていることを確認し、「次へ」をクリックします。

5.次の画面にて、「ネットワークの設定」を行います。画面左下の「ユーティリティ」をクリックし、「ネットワークの設定」をクリックします。

6.リストア用に作成したインスタンスのIPアドレスを入力します。入力後「OK」をクリックします。

7.下記画面の「参照」ボタンから「ネットワーク/ローカルパスから参照」をクリックします。

8.リストアファイル(バックアップされたファイル)を保存しているパス先を\\で始まるUNCパスで直接「探す場所」に入力し「→」をクリックします。

9.ユーザー名、パスワードを入力し、「OK」をクリックします。

10.バックアップ先フォルダー内の復旧するサーバー名のフォルダーを選択し、「OK」をクリックします。

11.下記のような画面でバックアップファイル情報が表示されます。「次へ」をクリックします。

12.下記画面に戻るので「拡張モード」を選択し、「次へ」をクリックします。

13.BMRのポップアップ画面が表示されたら「はい」をクリックします。

14.上段がリストア先のディスク/ボリュームレイアウト、下段がバックアップデータのディスク/ボリュームレイアウトです。
正しく設定されていることを確認して、「次へ」をクリックします。

複数ボリュームをリストアする場合 | 複数ボリュームをリストアする場合、以下のように上段のリストア先ディスク/ボリュームにバックアップデータが未設定の状態になる場合があります。


その場合は、上段のリストア先ディスク/ボリュームで設定を行うボリュームを選択した後、「操作」から「プライマリパーティションの作成」を選択して、バックアップデータを全て設定してください。

※既に設定されている場合で、変更を行いたい場合は、「操作」の「ボリュームの削除」で設定を解除してから再度「プライマリパーティションの作成」を行います。

ボリュームの作成ウィザードで、設定するバックアップディスク/ボリュームを選択し、「完了」をクリックします。

設定されたことを確認します。同手順で、バックアップディスク/ボリュームを全て設定し、「次へ」をクリックします。

15.ディスク変更のサブミット画面で、「サブミット」をクリックします。

16.「OK」をクリックします。

17.以下の画面が表示されるので、「OK」をクリックします。

18.リストアが開始されます。
「復旧後、システムを自動的に再起動する」のチェックを外しておきます。(このリストア用のインスタンスでは再起動しません。ここでSmart Data Platform上で作成したボリュームを別途作成するインスタンスで起動させるため、ここではチェックを外します)

19.リストアが完了すると「次へ」ボタンがアクティブになるので、「次へ」ボタンをクリックします。

20.下記画面が表示されます。

21.ドライバの検出が完了すると、「Red Hat VirtIO SCSI controller」を選択し、利用可能なドライバにて、「viostor.inf」をチェックし、「次へ」ボタンをクリックします。

22.この画面が表示されたら、「再起動」を押下せず、Smart Data Platformのポータル画面のコンソール画面を閉じます。

注釈

注意:再起動ボタンは押下しません。


23.上記手順で作成した空ボリュームにバックアップしたファイルがリストアされました。

7.6. インスタンスの作成


1.一時インスタンスを用いてリストアを行ったボリュームを使って、新規にインスタンス(リストアサーバー)を作成します。
Smart Data Platformのポータル画面の「サーバーインスタンス」-「インスタンス」にて、上記のインスタンスの下記画面のインスタンスの起動の欄の横の「▼」ボタンをクリックします。

2.インスタンスの停止を選択します。

以上のリストアのために一時的に作成したインスタンスは以降不要となります。任意に削除してください。

3.上記で作成したボリューム(上記のArcserveでリストアしたボリューム)の管理画面の右端「▼」をクリックして、「接続の管理」を選択します。
「ボリュームの接続」画面が開きますので、アクションの「ボリュームの切断」をクリックしてボリュームを切断してください。
*インスタンスの停止していないとボリュームの切断はできません。


4.上記で作成したボリューム(上記のArcserveでリストアしたボリューム)の編集を行います。「ボリュームの編集」をクリックします。

5.ボリュームの編集で「起動可能」にチェックを入れ、「ボリュームの編集」をクリックします。

6.次に新規にインスタンス(リストアサーバー)を作成します。「インスタンスの作成」をクリックします。

7.インスタンスの作成画面が表示されるので、各タブにて設定項目を記入します。

8.詳細タブで以下を入力/選択します。
  • ゾーン/グループ:作成したボリュームに合わせて選択
  • インスタンス名:任意で入力
  • フレーバー:任意で入力(復旧したいリソースサイズ)
  • インスタンスのブートソース:ボリュームから起動を選択
  • イメージ名:上記でリストアしたボリュームを選択

9.ネットワークタブにて設定します。
利用可能なロジカルネットワークからこのインスタンスに設定するIPアドレスを選択し、選択済みロジカルネットワークにIPアドレスを設定します。
上記を設定後、「インスタンスの作成」をクリックします。

10.Smart Data Platformのポータル画面の「サーバーインスタンス」-「インスタンス」画面にて、上記で作成したインスタンスが作成されていることを確認します。

11.インスタンスのコンソール画面にてインスタンス画面に入ります。

12.OSが正常に起動していることを確認します。
その後、必要な設定を実施します。

以上でサーバーインスタンスへのリストアは完了です。

※以下、「リストア後のドライバーについて」「ライセンススイッチ」は、必要な場合実施して下さい。

7.7. リストア後のドライバーについて

Smart Data Platformのサーバーインスタンスにリストア後、ドライバーを確認します。
デバイスマネージャーを開き、「記憶域コントローラー」に「Red Hat VirtIO SCSI controller」が認識されていることを確認します。

リストア後にVirtIOのNICドライバーがインストールされていない状態でリストアされます。
そこで、必須ドライバー(「NetKVM」「Balloon」フォルダー(ファイル一式))をインストールする必要があります。

注釈

バックアップ編

上記のリンク内の「NetKVM」「Balloon」フォルダー(ファイル一式)を取得します。

バックアップされる前に、バックアップ元になるサーバーにドライバーを保存しておいてから、バックアップを行ってください。


●ネットワークアダプターのインストール「NetKVM」

「ほかのデバイス」-「イーサネットコントローラー」を右クリックし、「ドライバーソフトウェアの更新」をクリックします。
<ドライバーソフトウェアの更新 - イーサネットコントローラー>にて、「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索します」をクリックします。
「参照」をクリックします。
ドライバーファイル(virtio-win iso内のNetKVM2k12R2amd64)選択し、「OK」をクリックします。
ドライバーソフトウェアの検索場所が正しいことを確認し、「次へ」をクリックします。
名前に「Red Hat VirtIO Ethernet Adapter」が表示されていることを確認し、「インストール」をクリックします。
インストール完了後、「閉じる」をクリックします。
ネットワークアダプターが認識されていることを確認します。

注釈

残りの「イーサネットコントローラー」に対しても、同様の手順を実施してください。


●システムデバイスのインストール

「ほかのデバイス」-「PCIデバイス」を右クリックし、「ドライバーソフトウェアの更新」をクリックします。
<ドライバーソフトウェアの更新 - PCIデバイス>にて、「コンピューターを参照してドライバーソフトウェアを検索します」をクリックします。
「参照」をクリックします。
ドライバーファイル(virtio-win iso内のBalloon2k12R2amd64)選択し、「OK」をクリックします。
ドライバーソフトウェアの検索場所が正しいことを確認し、「次へ」をクリックします。
インストール完了後、「VirtIO Balloon Driver」が表示されていることを確認し、「閉じる」をクリックします。
システムデバイスに「VirtIO BalloonDriver」がインストールされたことを確認します。

以上です。

7.8. ライセンス認証について


上記のリストア作業の後、リストア先のサーバーインスタンス上での設定が必要になります。以下サイトをご覧頂き実施をお願いいたします。
  • 4.4.3 ライセンス認証 (/services/docs/image-storage/tutorials/license_switch.html)