7. サーバーインスタンスへリストア編(ライセンススイッチ実施)¶
本ガイドでは、Red Hat Enterprise LinuxにインストールしたArcserveにて作成した復旧メディア(ブートキット)およびバックアップを使用し、Smart Data Platformのサーバーインスタンスへ復旧(リストア)する方法を例として記載します。
7.1. ライセンススイッチ用イメージの作成¶
1.Smart Data Platformのポータル画面で、ライセンススイッチ/BYOLを選択するためのイメージを作成します。
「サーバーインスタンス」-「イメージ管理」をクリックします。
2.「プライベートテンプレート/ISO」から「イメージの作成」をクリックします。
3.イメージを作成します。
以下を入力/選択しイメージの作成をクリックします。
- 名前:任意で入力
- イメージファイル:事前に拡張子「.qcow2」の任意のダミーファイル用意し指定します。
- ファイルの中身は0バイトだとエラーになります。必ずより大きなダミーファイルをご用意ください。
- 形式:QCOW2-QEMUエミュレーターを選択します。
- ライセンススイッチ/BYOL:対象のOSを選択します。
4.イメージが作成されたことを確認します。
これでライセンススイッチ/BYOLを選択するためのイメージが作成されました。
7.2. リストア先ボリュームの作成¶
1.次に、リストア先となるボリュームの作成します。上記で作成したイメージの項目から下記のように「ボリュームを作成」を選択します。
2.リストア先となるボリュームを作成します。
3.以下を入力/選択しボリュームの作成をクリックします。
- ボリューム名:任意で入力
- 説明:任意
- イメージをソースとして使用する:上記で作成されたイメージを選択(ライセンススイッチ/BYOLを適用するため必ず選択してください)。
- サイズ(GB):バックアップ元と同等または大きいサイズを選択。
- ゾーン/グループ:作成予定のインスタンスに合わせて選択。
4.Smart Data Platformポータル画面にて、「サーバーインスタンス」配下の「ボリューム」に上記で作成したボリューム名のボリュームが作成されたことを確認します。
これでリストア先となるボリュームが作成されました。
7.3. 復旧メディアのイメージ作成¶
1.次にArcserveのブート キット(復旧メディア)(別途Arcserveの機能で作成したもの。)を、Smart Data Platform上でのイメージとして作成します。
Smart Data Platformのポータル画面の「サーバーインスタンス」-「イメージ管理」の、下記画面「プライベートテンプレート/ISO」にて、「イメージの作成」をクリックします。
2.イメージの作成画面が表示されるので設定項目に設定を行います。
3.以下を入力/選択しイメージの作成をクリックします。
- 名前:任意で入力
- イメージファイル: Arcserveの復旧メディア(別途Arcserveの機能で作成したもの)を選択します。
- 形式:「ISO-光学ディスクイメージ」を選択します。
7.4. リストア用の一時インスタンスの作成¶
1.次にリストア用のインスタンスを作成します。(これはリストア先となるインスタンスとは異なります。リストアのためにArcserveで作成した復旧用イメージを展開するために一時的に使用するインスタンスの作成となります。復旧後は不要となります)
注釈
本手順は、リストア用のインスタンスが1ボリュームの場合に、Webポータルからインスタンスを作成する手順例となります。
複数ボリュームをリストアする場合は、以下方法をご参照のうえ、リストア用のインスタンスを作成願います。
注釈
複数のボリュームをリストア先に指定し本手順でリストアを行った際、リストア後のOSが起動しない場合は、以下のFAQも参照してください。
2.「サーバーインスタンス」-「インスタンス」-「インスタンスの作成」をクリックします。
3.インスタンスの作成画面が表示されるので、各タブにて設定項目を記入します。
「詳細タブ」にて設定を行います。
- ゾーン/グループ:作成したボリュームに合わせて選択。
- インスタンス名:任意で入力。
- フレーバー:任意で入力(復旧に用いるためだけのインスタンスなので最少構成で構いません)
- インスタンスのブートソース:イメージから起動を選択。
- イメージ名:先に作成したArcserveの復旧メディアのイメージを選択。
4.「データボリューム」タブにて設定を行います。
5.先に作成したボリューム(リストア先となるボリューム)を選択します。
「ネットワークタブ」にて設定を行います。
利用可能なロジカルネットワークからこのインスタンスに設定するIPアドレスを選択し、
選択済みロジカルネットワークにIPアドレスを設定します。
上記を設定後、「インスタンスの作成」をクリックします。
6.Smart Data Platformのポータル画面の「サーバーインスタンス」-「インスタンス」画面にて、上記で作成したインスタンスが作成されていることを確認します。
7.5. リストア¶
1.作成したリストア用の一時インスタンスを起動し、インスタンス名の項目をクリックしてインスタンスの画面を表示します。
2.インスタンスのコンソール画面にてインスタンス画面に入ります。
3.インスタンスの画面を表示すると、以下のように自動でArcserveの復旧メディアで起動された画面が表示されます。
4.しばらくすると以下の画面に遷移します。画面上にカーソルを置きクリックして画面選択した後、Enterキーを押します。
5.以下のようなコマンド入力画面になります。
6.ここで、インスタンスにIPアドレスを設定します。
ifconfigコマンドで、IPアドレスが設定されていない状態であることを確認します。
以下の例ではeth0のインターフェースが使用可能で、IPアドレスが設定されていないことが確認できます。
7.リストア用サーバ(復旧メディアで起動しているサーバ)に設定するIPアドレスを、ifconfigコマンドで設定します。
本事例ではeth0にIPアドレスを設定しています。
8.設定後、同じNW上にあるサーバ、バックアップデータの保存先等と接続性があるかを確認します。
9.疎通確認できれば、exitコマンドで終了します。
10.元の画面に戻ります。以下のようにIPアドレスが設定されていることと、リストア実施を設定する画面にアクセスするためのURLが表示されていることを確認します。
このURLを記録保管します。
11.リストア用サーバ(復旧メディアで起動しているサーバ)にアクセスできる端末からブラウザを開き、上記で記録したURLにアクセスします。
12.「リストア」をクリックし、ベアメタル復旧を選択します。
13.「次へ」をクリックします。
14.バックアップ保存先ストレージを選択します。本事例ではサーバーインスタンス(Windows)上の共有フォルダを保存先としていたため、CIFS共有を選択します。
15.バックアップ保存先ストレージのIPアドレス、フォルダ名をフルパスで入力します。
※「¥」は「/」で入力してください。
入力後、「→」をクリックします。
16.バックアップ保存先ストレージとなるサーバーインスタンスの接続許可を求められるので、ユーザ名、パスワードを入力し「OK」をクリックします。
17.接続に成功すると、元の画面に戻りますので、「接続」をクリックします。
18.保存先フォルダに保存されているバックアップサーバのIPアドレスが表示されますので、対象サーバのIPアドレスを選択します。
19.「次へ」をクリックします。
20.以下の画面の各項目を設定します。
- MAC/IPアドレス:リストア用サーバ(復旧メディアで起動しているサーバ)のIPアドレス
<ターゲットマシン設定>
- ホスト名:リストアされるサーバに設定したいホスト名
- ネットワーク:静的を選択
- IPアドレス:最終的にリストアされるサーバに設定するIPアドレス
- サブネットマスク:最終的にリストアされるサーバに設定するサブネットマスク
- デフォルトゲートウェイ:最終的にリストアされるサーバに設定するデフォルトゲートウェイアドレス
入力後、「次へ」をクリックします。
21.開始日時の設定にて、「今すぐ実行」を選択し、「次へ」をクリックします。
22.サマリが表示されますので、「サブミット」をクリックします。
23.元の画面に戻り、「ジョブステータス」タブにリストアジョブが作成されたことを確認します。
しばらくするとリストアが開始されます。
注釈
ArcserveUDP6.5update1にて、SDPF上のRedhat7.1を対象にBMRリストアする場合、以下のようなエラーで失敗する場合がございます。
「ターゲットマシン上に利用可能なディスクドライバが見つかりませんでした。」「リストア用のディスクレイアウトを作成できませんでした。」
Arcserve UDP 6.5への修正パッチがArcserve社より提供されたおりますので、下記方法により適用をお願いいたします。
※上記の適用手順の4.You can recreate a new centos Live CD if you want to use Live CD as the backup server.については、「復旧メディア作成編」に、CentOSベースのLiveCD作成手順を掲載しておりますのでご確認ください。
24.リストアが終了すると、以下の画面になり、設定画面とのアクセスが終了します。「OK」をクリックして終了します。
上記手順で、作成した空ボリュームにバックアップしたファイルがリストアされました。
7.6. インスタンスの作成¶
1.一時インスタンスを用いてリストアを行ったボリュームを使って新規にインスタンス(リストアサーバー)を作成します。
Smart Data Platformのポータル画面の「サーバーインスタンス」-「インスタンス」にて、上記のインスタンスの下記画面のインスタンスの起動の欄の横の「▼」ボタンをクリックします。
2.インスタンスの停止を選択します。
以上のリストアのために一時的に作成したインスタンスは以降不要となります。任意に削除してください。
3.上記で作成したボリューム(上記のArcserveでリストアしたボリューム)の管理画面の右端「▼」をクリックして、「接続の管理」を選択します。
4.「ボリュームの接続」画面が開きますので、アクションの「ボリュームの切断」をクリックしてボリュームを切断してください。
※インスタンスを停止していないとボリュームの切断はできません。
5.上記で作成したボリューム(上記のArcserveでリストアしたボリューム)の編集を行います。「ボリュームの編集」をクリックします。
6.ボリュームの編集で「起動可能」にチェックを入れ、「ボリュームの編集」をクリックします。
7.次に新規にインスタンス(リストアサーバー)を作成します。
インスタンスの作成画面が表示されるので、各タブにて設定項目を記入します。
8.詳細タブにて設定します。
以下を入力/選択しボリュームの作成をクリックします。
- ゾーン/グループ:作成したボリュームに合わせて選択
- インスタンス名:任意で入力
- フレーバー:任意で入力(復旧したいリソースサイズ)
- インスタンスのブートソース:ボリュームから起動を選択
- イメージ名:上記でリストアしたボリュームを選択
9.ネットワークタブにて設定します。
利用可能なロジカルネットワークからこのインスタンスに設定するIPアドレスを選択し、選択済みロジカルネットワークにIPアドレスを設定します。
10.上記を設定後、「インスタンスの作成」をクリックします。
Smart Data Platformのポータル画面の「サーバーインスタンス」-「インスタンス」画面にて、上記で作成したインスタンスが作成されていることを確認します。
11.インスタンスのコンソール画面にてインスタンス画面に入ります。
12.OSが正常に起動していることを確認します。
その後、必要な設定を実施します。
注釈
IPアドレス、ルーティング設定等は旧環境のものを引き継いでしまうことがあるため、新しい環境に合わせて設定の見直しをお願い致します。
以上でサーバーインスタンスへのリストアは完了です。