1.1.4.2. Things Cloud設定

本項では、以下の実装において必要なThings Cloudの設定・カスタマイズ手順について説明します。

  • 実装1: IoT機器の遠隔コマンド実行

なお、本書中の設定値の「< >」の表記については、ご利用の環境により各自入力いただく箇所となります("<"から">"までを設定値に置き換えてください)。

c8yエージェント動作確認

c8yエージェントを起動し、正しく動作することを確認します。

注釈

  • 本項では例として、サービス名を「sdpf-iot.service」としていますが、
    お使いの環境に合わせて読み替えてください。
  1. 管理者権限を持つアカウントでIoT機器のOSにログインします。

  2. 以下のコマンドを実行し、c8yエージェントを起動します。

    # systemctl start sdpf-iot.service
    
  3. 以下のコマンドを実行し、サービスが正しく起動していることを確認します。

    # systemctl status sdpf-iot.service
    
    • 出力に「Active: active (running)」の表示があれば正常に動作しています。
    • 正常に動作していない場合は、「1.1.3.4. c8yエージェント共通設定」で編集した構成ファイルの内容やICGWの設定を確認してください。

Things Cloudデバイス登録確認

Things CloudにIoT機器が自動登録されることを確認する手順です。

  1. 作業端末にて以下のURLにアクセスし、Things Cloudにログインします。

    • URL: https://<Things Cloudのテナント名>.je1.thingscloud.ntt.com/
  2. 画面右上の「アプリケーション選択」ボタン(■が9つ並んだボタン)をクリックし、「デバイス管理」を選択します。

    TCデバイス登録確認 - デバイス管理
  3. 画面左のメニューより、「デバイス」>「すべてのデバイス」をクリックします。

  4. 「すべてのデバイス」画面に、今回利用するIoT機器が表示されていることを確認します。

    TCデバイス登録確認 - デバイス一覧
  5. 今回利用するIoT機器の名前をクリックし、詳細画面へ移動します。

  6. 詳細画面にて、以下の内容を確認します。

    • 「デバイスステータス」欄
      • 「データ送信接続: オンライン」であること
      • 「プッシュ接続: アクティブ」であること
    • 「デバイスデータ」欄
      • 名前が「<デバイス名>-<クライアントID>」と登録されていること
      • 「稼働率」の「ステータス」が「AVAILABLE」であること
      • 「接続」の「ステータス」が「CONNECTED」であること
    TCデバイス登録確認 - デバイス詳細

Things Cloudデバイスグループ設定

自動登録されたデバイスをThings Cloudのグループに割り当てる手順です。

  1. 作業端末にて以下のURLにアクセスし、Things Cloudにログインします。

    • URL: https://<Things Cloudのテナント名>.je1.thingscloud.ntt.com/
  2. 画面右上の「アプリケーション選択」ボタン(■が9つ並んだボタン)をクリックし、「デバイス管理」を選択します。

    TCデバイス登録確認 - デバイス管理
  3. 画面左のメニューより、「グループ」を選択します。

    グループ作成 - グループ
  4. 表示された「グループ」一覧にて、事前に作成したグループを選択します。

    Things Cloud設定 - グループ選択
  5. 画面右上の「デバイスを割り当てる」をクリックします。

    Things Cloud設定 - デバイス割り当て
  6. 「デバイスを割り当てる」画面において、今回利用するIoT機器にチェックを入れて「割り当てる」をクリックします。

    Things Cloud設定 - デバイス選択
  7. 選択したデバイスが表示されることを確認します。

    Things Cloud設定 - デバイス割り当て確認

Things Cloudダッシュボード作成・カスタマイズ

Things Cloudの画面表示をカスタマイズし、IoT機器を操作するための準備を整えます。

ダッシュボード作成

  1. 以下のURLにアクセスし、Things Cloudにログインします。

    • URL: https://<Things Cloudのテナント名>.je1.thingscloud.ntt.com/
  2. 画面右上の「アプリケーション選択」ボタン(■が9つ並んだボタン)をクリックし、「コックピット」を選択します。

    Things Cloud設定 - コックピット
  3. 画面左のメニューより「グループ」を選択し、IoT機器が割り当てられたグループをクリックします。

    Things Cloud設定 - コックピット グループ選択
  4. 画面右上の「+」マークをクリックし、表示されたメニューより「ダッシュボードを追加」をクリックします。

    Things Cloud設定 - コックピット ダッシュボード追加
  5. 「ダッシュボードを追加」画面にて、以下のとおり入力・選択し、「保存」をクリックします。

    • タブ
      • アイコン: <任意のアイコンを選択>
      • メニューラベル: <任意のダッシュボード名を入力(例:コマンド実行ボタン)>
      • ナビゲーション内の位置: 10000
    • レイアウト
      • テーマ: <任意の色を選択>
      • ウィジェットのヘッダースタイル: <任意のスタイルを選択>
      • ウィジェット余白: <任意の余白を選択>
      • ウィジェットタイトル: 可能な場合は翻訳: Off
    Things Cloud設定 - コックピット ダッシュボードパラメーター指定
  6. 作成したダッシュボードが表示されることを確認します。

    Things Cloud設定 - コックピット ダッシュボード追加完了

アセットテーブル機能による「コマンド実行ボタン」の作成

  1. 上の手順で作成したダッシュボードを開きます。

  2. 画面右上の「ウィジェットの追加」をクリックします。

    Things Cloud設定 - ダッシュボード ウィジェット追加
  3. 表示されたウィジェット一覧より、「アセットテーブル」を選択します。

    Things Cloud設定 - ダッシュボード アセットテーブル選択
  4. 「構成」タブにて、以下のとおり入力・選択します。

    • 構成
      • タイトル: コマンド実行ボタン
      • 対象のアセットもしくはデバイス: (作成したグループおよびデバイスが選択されていることを確認)

    注釈

    • 「対象のアセットもしくはデバイス」では、対象のデバイス名をクリックし、デバイス名の左にチェックマークが表示されることを確認してください。
  5. 「プロパティ」欄にて「プロパティを追加」をクリックします。

    Things Cloud設定 - アセットテーブル プロパティ追加
  6. 「プロパティを選択」画面より、以下の3項目にチェックを入れ、「選択」をクリックします。

    • ID id
    • 名前 name
    • ステータス c8y_Connection.status
    Things Cloud設定 - アセットテーブル プロパティ選択
  7. 「プロパティ」欄にて「アクションを追加」>「操作を作成」をクリックします。

    Things Cloud設定 - アセットテーブル アクション追加
  8. 「ボタンの構成」画面にて、以下のとおり入力・選択し、「保存」をクリックします。

    注釈

    • ここで指定したコマンドをIoT機器で実行させることができます。
    • ボタンのラベル: コマンド実行ボタン

    • 操作
      {
              "description": "コマンド実行ボタン",
              "c8y_Command": {
                      "text": "<任意のコマンド(例:date)>"
              }
      }
      
    Things Cloud設定 - アセットテーブル アクション定義
  9. 「外観」タブでは、任意でレイアウト設定をします。

  10. 表示されている内容を確認し、「保存」をクリックします。

    Things Cloud設定 - アセットテーブル保存
  11. 作成したウィジェットがダッシュボード上に表示されることを確認します。

    • 配置したウィジェットの大きさはマウスで自由に変更ができますので、適宜変更を行ってください。
    Things Cloud設定 - コマンド実行ボタン完成

注釈

  • Things Cloudからコマンドを送信する場合、Things Cloudにおいてあらかじめ用意されているMQTT静的テンプレートを利用するため、SmartRESTテンプレートは作成不要です。
  • MQTT静的テンプレートについては MQTT静的テンプレート を参照ください。
  • 後述の【実装2】および【実装3】の一部においては、SmartRESTテンプレートの作成が必要となります。