1.9.1. Windowsサーバーへのフェイルバック方法を確認する

本ガイドでは、1つの例としてIPV上にリストアしたWindows Server 2016 をオンプレVMware環境に切り戻す方法を記載します。

注釈

  • エージェントレスバックアップからIPVにリストアされたWindowsサーバーを切り戻す場合、あらかじめ切り戻し対象のWindowsサーバーにエージェントのインストールが必要です。Windowsエージェントのインストールは「1.4.3. Windowsエージェントをインストールする」をご参照ください。

1.9.1.1. Arcserveエージェントサービスを開始する

注釈

  • リストア時にArcserveエージェントサービスの自動起動を停止した場合はエージェントサービスを開始する必要があります。
  • フェイルバック対象のWindowsサーバーで作業します。
  1. [スタート]メニューから[Windows管理ツール]>[サービス]を起動し、[Arcserve UDPエージェントサービス]をダブルクリックします。

  2. スタートアップの種類に[自動]を選択し、[開始]をクリックします。

  3. サービスの状態が「実行中」となったことを確認し、[OK]をクリックします。

1.9.1.2. ノードを追加する

注釈

  • Arcserve UDP コンソールで作業します。
  1. 画面上部の[リソース]クリック後、[ノードの追加]をクリックします。

  2. [Windowsノードの追加]を選択し、「ノード名/IPアドレス」、「ユーザー名」、「パスワード」、「説明の追加」(任意)を入力し、[リストに追加]をクリックします。

  3. オンプレ側Arcserve UDP コンソールの管理情報が残っている場合、以下メッセージが出力されるので[はい]をクリックします。

  4. ノードが正しく検出されると、右ペインにノードが追加されます。[保存]をクリックします。

  5. ノードが保存されていることを確認します。

1.9.1.3. バックアッププランを作成する

  1. バックアッププランを作成します。[すべてのプラン]クリック後、[プランの追加]をクリックします。

  2. 任意のプラン名を入力します。「タスクの種類」は[バックアップ:エージェントベース Windows]を選択します。

  3. ソースタブにおいて[+追加]をクリックし、[Arcserve UDPで保護するノードの選択]を選択します。

  4. 切り戻し対象となるノードを選択し、[>]をクリックします。

  5. 右側「選択されたノード」に移行したことを確認したら、[OK]をクリックします。

  6. ノードが追加されたことを確認します。

  7. [デスティネーション]をクリックします。ここでは、バックアップ保存先にWasabiデータストアを指定します。
    「デスティネーションの種類」を[Arcserve UDP復旧ポイントサーバー]を選択し、「復旧ポイントサーバー」、「データストア」を設定します。
    (「パスワードによる保護」は適宜設定してください。)
  8. [スケジュール]をクリック後、登録されているスケジュールをクリックします。

  9. バックアップスケジュールの編集画面で、バックアップスケジュールの設定を行い、[保存]をクリックします。

  10. プランの追加画面に戻り、[保存]をクリックします。

    1. 「すべてのプラン」で作成したプランのノードへの展開が行われることを確認します。
  11. 展開が終わると、以下のようにステータスが「展開:成功」となります。

以上でバックアッププランの作成は完了です。

1.9.1.4. バックアップを実施する

  1. 作成したプランを右クリックし、[今すぐバックアップ]を選択します。

  2. バックアップしたい対象を下記3パターンから選択し、[OK]をクリックします。本事例では[フルバックアップ]を選択します。

  3. [OK]をクリックします。

  4. バックアップの正常終了後、[正常に完了したジョブ]をクリックし、バックアップが完了していることを確認します。

注釈

  • インデックスなどのメタデータは 復旧ポイントサーバーのローカルデスティネーションに保管され、6時間おきに Wasabi と同期されます。リストア時にWasabi からインポートした復旧ポイントは最長で6時間前のものになる可能性があります。

以上でWindowsサーバーのバックアップは完了です。

1.9.1.5. IPV(バックアップ)側データストアを停止する

  1. IPV(バックアップ)側データストアを停止します。IPV側のWasabiデータストアで右クリックし、[停止]を選択します。

  2. [はい]をクリックします。

  3. データストアが停止したことを確認します。

1.9.1.6. オンプレVMware環境へリストアする

  1. 使用するリストア(オンプレ)側の復旧ポイントサーバーにAdministratorまたはAdministratorsグループのユーザーでログオンし、ArcserveUDPインストールフォルダーの.¥Engine¥Binフォルダーを開き、「CloudDataStoreImport.exe」をダブルクリックして起動します。
    標準でインストールした場合は以下フォルダーとなります。
    C:¥Program Files¥Arcserve¥Unified Data Protection¥Engin¥BIN
  2. 「Vendor」に[Wasabi]、「Region」は[US East 1]のままとし、「EndPoint」にWasabi対象リージョンのエンドポイント、「Access ID」「Access Key」を入力して[Load]をクリックします。

  3. 「Bucket」にリストア対象のバケットを選択して[Next>]をクリックします。

  4. IPV(バックアップ)側で使用していたデータストアが停止済みかどうかの確認メッセージが出力されます。停止済みであることを確認して[はい]をクリックします。

  5. 「Data Store Name」に任意のデータストア名、「Data Store Folder」、「Index Destination」、「Hash Destination」、「Data Destination」を入力し、[Next>]をクリックします。

  6. サマリを確認し、[Import]をクリックします。

  7. インポートが完了すると「Import successfully completed.」と出力されますので、[Finish]をクリックして終了します。

  8. データストアインポート先の復旧ポイントサーバーを右クリックして[データストアのインポート]を選択します。

  9. インポート先のデータストアを指定して[次へ]をクリックします。

  10. 「データストア名」、「データ デスティネーション」、「インデックス デスティネーション」、「ハッシュ デスティネーション」を確認して[保存]をクリックします。

  11. メッセージを確認して[はい]をクリックします。

  12. データストアが正常にインポートされたことを確認します。

データストアのインポートが完了しました。

1.9.1.7. フェイルバックを実施する

注釈

  1. オンプレVMware環境で切り戻し先となるWindowsの仮想マシンを作成し、対象Windowsバージョン用復旧メディアで起動します。コンソール画面にArcserveの「BARE METAL RECOVERY」画面が表示されたら「キーボード レイアウト」 を選択します。ここでは[日本語]を選択しています。[Next]をクリックします。

    注釈

    • 仮想マシンのファームウェアはBIOSで作成します。
  2. 「リストアソースの種類を選択する」画面にて、[Arcserve Unified Data Protection のバックアップからリストアする]が選択されていることを確認し、[次へ]をクリックします。

  3. 次の画面にて、「ネットワークの設定」を行います。画面左下の[ユーティリティ]をクリックし、[ネットワークの設定]をクリックします。

  4. リストア先のIPアドレスを入力します。入力後[OK]をクリックします。

  5. 下記画面の[参照]ボタンから[復旧ポイントサーバから参照]をクリックします。

  6. 復旧ポイントサーバーの「ホスト名」、「ユーザ名」、「パスワード」を入力し、「プロトコル」をHTTPSにします。その後[接続]をクリックします。

  7. [データストア]を選択すると「ノード」が表示されるため、リストアする「ノード」を選択し、[OK]をクリックします。

  8. 下記のような画面でバックアップファイル情報が表示されます。[次へ]をクリックします。

  9. 下記メッセージが表示されたら[はい]をクリックします。

  10. 下記画面に戻るので[高速モード]を選択し、[次へ]をクリックします。

  11. 下記メッセージが表示されたら[はい]をクリックします。

  12. ディスクレイアウトを確認して[OK]をクリックします。

  13. リストアが開始されます。[復旧後、システムを自動的に再起動する]はチェックしたままの状態とします。

  14. リストアが完了すると下記画面に遷移し、自動で再起動されます。

  15. 切り戻し対象のWindows仮想マシンがパワーオン状態となっていることを確認後、インスタンスの画面を表示し、OSが正常に起動していることを確認します。
    その後、必要な設定を実施します。

以上で切り戻しは完了です。