1.1.1.3. サービスの主機能、注意事項を確認する¶
- 本項は、本ソリューションの主機能であるArcserve UDPの復旧ポイントのコピーについて記載しています。
本機能の概要を確認する¶
- 復旧ポイントのコピーとはバックアップデータ(復旧ポイント)を丸ごと別の場所にコピーする機能です。
- バージョン8.1からWasabiのオブジェクトロックという改ざん防止に有効な機能が利用可能になり、ランサムウェア対策目的で復旧ポイントのコピーを活用できるようになりました。
- 2022/05にArcserve社より公開された機能改善パッチをエージェント(バックアップ対象)に適用させることにより、オブジェクトロック機能を有効にした復旧ポイントのコピーをスケジュールで運用可能になりました。
本機能利用時の注意点を確認する¶
本機能の注意点として以下が挙げられます。
- エージェント(バックアップ対象)がLinuxの場合、本機能は利用できません。
- エージェント(バックアップ対象)がデータの処理を行いWasabiに保存するため、サーバーにかなりの負荷がかかります。そのため、Arcserve UDP用としてCPUやメモリを動作要件より余裕をもって確保することをお勧めします。以下に最小システム要件が記載されていますのでご参照ください。
- フルバックアップ相当のデータが流れるため、対象の容量がTB単位の場合、完了までにかなりの時間(容量やNW帯域次第では日単位)を要します。また、エージェント(バックアップ対象)がお客様環境内にある場合、お客様のネットワークにかなりの通信量が流れます。
注釈
- 上記注意点が許容できない環境の場合、Arcserve UDPにはレプリケーション機能があります。オブジェクトロック機能は利用できないので、あくまで遠隔転送目的のみでの利用になりますが、負荷がかかるのはバックアップサーバーのみです。また、2回目以降は増分データのみ流れますので、エージェント(バックアップ対象)やネットワークに負荷をかけたくない場合はレプリケーション機能をご利用ください。
本機能利用時のスループットを確認する¶
弊社検証環境にてFIC経由でWasabiに復旧ポイントのコピーを行った際の所要時間は下表のとおりです。
エージェント(バックアップ対象)-wasabi間ネットワーク遅延値 | 1時間あたりのコピーした容量 | スループット |
5±3msec | 96GB | 220Mbps |
注釈
- 結果を保証するものではありません。構成を検討する際の参考値としてください。
- FICのコネクション帯域は1Gbpsで実施しています。
- エージェント(バックアップ対象)のスペックは4CPU、メモリ16GBで実施しています。 ※性能確認のため動作要件より多めに確保して実施。