4.4.4. Linuxエージェント

4.4.4.1. Arcserve前提パッケージのインストール


本書では、例としてRHEL 8.8にArcserve UDPエージェントをインストールする手順を記載します。

1.Arcserveをインストールする前に、以下のLinuxのパッケージをインストールします。(Arcserveのインストール条件となります。)
  • perl

  • openssh-server

  • nfs-utils

  • cifs-utils

  • genisoimage

  • squashfs-tools

警告

  • RHEL8.0以上の場合、「tar」が必要となりますので、同様にインストールしてください。

  • 「squashfs-tools」はCentOSで復旧メディア作成する場合は必要となるパッケージとなります。

  • 「nfs-utils」と「cifs-utils」は、共有設定によりどちらかがインストールされていれば問題ありません。

注釈

バックアップ対象サーバーがRHEL8.6の場合には、以下のパッチP00002619の適用を推奨します。 (弊社検証でバックアップ実行時に失敗する事象があったため)

P00002619



それぞれを以下のyumコマンドでインストールし、確認します。(インストールには事前にサブスクリプション登録が必要なため、RedHat社とのご契約をお願いします)
$ yum install <パッケージ名>
$ yum list installed | grep <パッケージ名>

2.「perl」を以下のようにインストールします。インストール実行時の[y/d/N]選択では[y]を選択します。
$ yum install perl

3.以下が表示されたら、インストール完了です。

4.「perl」がインストールされたことを確認します。
$ yum list installed | grep perl

5.次に「openssh-server」を以下のようにインストールします。インストール実行時の[y/d/N]選択では[y]を選択します。
※既にインストールされている場合は以下のように表示されます。
$ yum install openssh-server

6.「openssh-server」がインストールされたことを確認します。
$ yum list installed | grep openssh-server

7.Arcserveログイン時のパスワード認証を有効にするため、以下のコマンドでsshの設定ファイルを編集します。
$ vim /etc/ssh/sshd_config

8.[PasswordAuthentication]が[no]になっていることを確認します。

9.[yes]に変更します。

10.「ssh」の設定を反映させます。
$ systemctl restart sshd.service

11.次に「nfs-utils」を以下のようにインストールします。インストール実行時の[y/d/N]選択では[y]を選択します。
※既にインストールされている場合は以下のように表示されます。
$ yum install nfs-utils

12.「nfs-utils」がインストールされたことを確認します。
$ yum list installed | grep nfs-utils

13.次に「cifs-utils」を以下のようにインストールします。インストール実行時の[y/d/N]選択では[y]を選択します。
$ yum install cifs-utils

14.以下が表示されたら、インストール完了です。

15.「cifs-utils」がインストールされたことを確認します。
$ yum list installed | grep cifs-utils

16.次に「genisoimage」を以下のようにインストールします。インストール実行時の[y/d/N]選択では[y]を選択します。
※既にインストールされている場合は以下のように表示されます。
$ yum install genisoimage

17.「genisoimage」がインストールされたことを確認します。
$ yum list installed | grep genisoimage

18.次に「squashfs-tools」を以下のようにインストールします。インストール実行時の[y/d/N]選択では[y]を選択します。
※既にインストールされている場合は以下のように表示されます。
$ yum install squashfs-tools

19.「squashfs-tools」がインストールされたことを確認します。
$ yum list installed | grep squashfs-tools

以上でパッケージのインストールは完了です。

4.4.4.2. Arcserveのインストール


1.Arcserveを以下コマンドを実行し、インストールしていきます。
※/tmp上にインストールファイルが配置されており、/tmpディレクトリをカレントディレクトリとします。
$ ./Arcserve_Unified_Data_Protection_Agent_Linux.bin

2.使用言語を選択します。(ここでは、Linuxの言語を日本語としているため、[2]を選択します。)

3.[インストール処理を続行しますか?[y|n](デフォルト: n)]では[y]を選択します。

注釈

Red Hat Enterprise Linux 7および8環境では依存関係の確認で67番ポートが占有され、上記表示となる場合があります。これは"dnsmasq"プロセスがデフォルトで67番ポートを使用していることが原因で表示されますが、この例のバックアップでは、PXEベースのBMRを使用しないのでバックアップ運用に影響しません。


4.ライセンス使用条件が表示されるので、リターンキーで進みます。

5.使用条件を承諾する場合は、[y]を入力します。

6.以下のようにインストールが実行されます。

7.[インストーラでは、このUDP LinuxバックアップサーバをArcserveUDPに登録できるようになりました。…]は、[n]を選択します。
なお記載中に、リストア時に必要な復旧メディアの保存先の記載がありますので、必ず保存先を記録保管してください。
また、バックアップ実行などの管理画面はブラウザーから実行されますが、そのときのURLも上記で表示されるので記録、および保管してください。

以下がURLとなります。
https://[arcserveがインストールされたバックアップ対象LinuxサーバのIPアドレス]:8014

8.以下が表示されればインストール完了です。

9.インストール後、正常に管理画面が表示されるかを確認します。
Arcserveがインストールされたバックアップ対象Linuxサーバーまたは、このサーバーにネットワークでアクセスできるサーバーなどからブラウザーを開きます。

10.https://[arcserveがインストールされたバックアップ対象LinuxサーバのIPアドレス]:8014を入力実行します。Arcserveにroot権限でログインします。

※「安全な接続ではありません」という画面が表示された場合、[例外を追加]をクリックし、遷移後の画面で[セキュリティ例外を承認]をクリックしてください。

11.以下のような管理画面が開けば正常に起動しています。

12.[ヘルプ]より、[バージョン情報]をクリックします。

13.バージョンが10.0になっていることを確認してください。

以上でArcserveのインストールは完了です。
※インストール完了後、ライセンスキーを登録してください。ライセンスキーの登録方法については構成ガイド「Linuxサーバー(単体型)」をご覧ください。