5.1. サマリー編

概要

はじめに

本文書の目的・位置づけ

  • この文書は、Arcserve UDP コンソールを用いて、Smart Data Platform上でサーバーインスタンスやハイパーバイザーサービス上のサーバーインスタンスのバックアップ、リストア運用を行うための参考情報です。
  • Arcserveのダウンロード及びインストール、バックアップやリストアの手順例を紹介します。

本文書のご利用にあたって

本書を参照いただくにあたって、以下の点にご留意ください。

  • 本書では、本書にて紹介する構成を、実際に当社にて構築した際の手順を一例として紹介します。実際の手順や設定内容は、お客様環境によって異なる点についてご了承ください。
  • 本書では、本書で扱う構成を構築する場合に固有の操作を中心に紹介します。Smart Data Platformの一般的な機能の操作方法については、Smart Data Platform チュートリアル を併せて参照ください。
  • 本書の記載は、予告なく変更となる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
  • Arcserve構成ガイドに記載しております、サーバ名やコンポーネント名などを便宜的な名称で記載させて頂いている場合がございます。特にArcserve製品に関しまして、なるべく製品名を用いるようにしていますが、便宜的に意味づけした名称を用いての説明をさせて頂いている場合がございますのでご留意願います。

注釈

  • 本書で提示する構成は一例であり、性能を保証するものではありません。性能、可用性、保守性などのお客様要件に応じた設計が必要です。

事前にご準備いただくもの

  • Smart Data Platformポータルのご利用に際し必要なもの

/about-sss/tutorials/

Smart Data Platform上で必要となる作業

Arcserveの操作を行うにあたり、Smart Data Platform上でも必要となる作業が発生する場合がございます。 各構成ガイド内に出てくる作業は、下記リンクをご参照ください。

  • ボリューム

/services/docs/server-instance/service-descriptions/virtual-server.html#id10

  • イメージ管理

/services/docs/image-storage/service-descriptions/image-storage.html

  • ライセンススイッチ

/services/docs/image-storage/tutorials/license_switch.html

Arcserveについて


ArcserveR Unified Data Protection (以降Arcserve と表記)は、小中規模なコンピューティング環境のデータ保護ニーズに焦点を合わせた非常に「簡単」かつ「手頃」なディスクベースのシステム保護ソリューションです。
導入から運用を開始するまで、ほんのわずかな時間と設定で済むだけでなく、一度運用を始めるとほとんど専門知識や手間をかける必要がないため、バックアップ運用管理者の手薄な地方拠点や小規模な部門でも安心してお使いいただくことができます。
Arcserve はバックアップの集中管理を行うマシンや保護対象のマシン等にインストールする製品です。
バックアップ先のディスクには内蔵・外付けのディスクの他、NASなどリモートの共有フォルダを使用できます。共有フォルダを使用する構成では、保護対象サーバーからみてWindowsの共有フォルダとしてアクセスできるのであれば、デバイスの形式は問いません。
内蔵ディスクが1本しかない構成や、サーバー内にバックアップのための容量を確保できない構成では、NASなどのリモートの共有フォルダをバックアップ先に使用する運用が効果的です。
管理GUI はWEB形式なので、ブラウザーが使用できる環境ならば、Arcserve UDPコンソールを導入したサーバーにアクセスするだけでバックアップ状況を確認することができます。

インストール


バックアップの集中管理を行うサーバーや保護対象のサーバー等に、エージェントやArcserve UDPコンソールをインストールする必要がございます。専用サイトにアクセスしインストールファイルをこのサーバーにダウンロードして、インストールを実施します。

Windowsサーバーインスタンスのバックアップでは、保護対象のサーバー全てにエージェントをインストールします。
Linuxサーバーインスタンスのバックアップでは、バックアップの管理を行うサーバー(バックアップサーバー)にのみエージェントをインストールします。
ハイパーバイザー上のサーバーインスタンスのバックアップでは、バックアップの管理を行うサーバー(プロキシサーバー)にのみエージェントをインストールします。
構成例やエージェントのインストール先については、「構成編」をご参考ください。

ライセンスキーの登録


エージェントのインストール終了後、ライセンスキーをArcserve上に登録します。
Arcserve UDPコンソールを用いた集中管理では、Arcserve UDPコンソールにてライセンス管理を行います。

バックアップ


Arcserveによるバックアップでは、バックアップ対象となるサーバーをシステムイメージごとバックアップします。バックアップの集中管理を行うサーバーや保護対象のサーバーにインストールされたArcserveが、システムイメージをサーバー外部(Smart Data Platform上のストレージ)にバックアップします(バックアップデータを転送します)。
本章では、Windowsサーバーインスタンス、Linuxサーバーインスタンス、ハイパーバイザー上のサーバーインスタンスのバックアッププランの作成手順について説明します。
なお、Arcserve UDPコンソールでの集中管理を行うと、バックアップ対象となるサーバーに導入したエージェントからはバックアップの管理ができなくなります。
また、バックアップ対象となるサーバーは、1サーバーにつき1つのバックアッププランにのみ所属可能となります。(複数のバックアッププランに所属することはできません。)

リストア


バックアップ対象となるサーバーを、Smart Data Platform上にリストアします。
サーバーインスタンスのリストアでは、バックアップデータを空のディスクにシステムとして書き込む必要があります。空のディスクを一時的にリストア用サーバー(Arcserveで別途作成する復旧メディアで起動)のディスクとして起動し、このリストア用サーバーがバックアップデータのあるストレージ(Smart Data Platform上のストレージ)にネットワーク経由でアクセスし、空のディスクにバックアップデータをシステムとして書き込みます。
書き込まれたディスクをSmart Data Platform上のサーバーインスタンス(リストア先サーバー)として作成することでリストアされたサーバーとなります。
ハイパーバイザーサービス上のサーバーインスタンスのリストア(VM復旧の場合)では、復旧メディアや一時的なリストア用サーバーは必要ありません。

事前にご準備いただくもの(Arcserve操作時)

下記環境や情報をご準備の上、作業を行ってください。

バックアップ対象となるサーバーインスタンス(Windows、Linux)

バックアップ対象となるサーバーです。
Windowsサーバーインスタンスのバックアップでは、バックアップ対象となるサーバー全てにエージェントをインストールする必要があります。インストールファイルをインターネットから取得するため、インターネットに接続されている必要がございます。
Linuxサーバーインスタンスのバックアップでは、後述のバックアップサーバーとなるサーバーにエージェントをインストールしバックアップ処理を行いますが、その他のLinuxサーバーインスタンスにはエージェントのインストールを行う必要はありません。

バックアップ対象となるハイパーバイザーサービス上のサーバー(Windows、Linux)

バックアップ対象となるサーバーです。
ハイパーバイザーサービス上のサーバーインスタンスのバックアップでは、後述のプロキシサーバーとなるサーバーにエージェントをインストールしバックアップ処理を行いますが、その他のWindows、Linuxサーバーにはエージェントのインストールを行う必要はありません。

Arcserve UDPコンソールサーバー

バックアップ運用を集中管理するサーバーとなります。
Arcserve UDPコンソールをインストールする必要があり、インストールファイルをインターネットから取得するため、インターネットに接続されている必要がございます。
なお、Arcserve UDPコンソールはWindowsサーバーにのみインストール可能です。

バックアップサーバー

Arcserve UDPコンソールとLinuxサーバーインスタンスの間に位置し、バックアップ処理を行うサーバーとなります。
Linuxサーバーインスタンスのバックアップを行う場合に、最低1台必要となります。
エージェントをインストールする必要があり、インストールファイルをインターネットから取得するため、インターネットに接続されている必要がございます。
なお、バックアップサーバーにはWindowsサーバーのみ設定可能です。
バックアップサーバーはArcserve UDPコンソールやプロキシサーバーと同じサーバーとすることも可能です。

プロキシサーバー

Arcserve UDPコンソールとハイパーバイザーサービス上のサーバーの間に位置し、バックアップ処理を行うサーバーとなります。
ハイパーバイザーサービス上のサーバーのバックアップを行う場合に、最低1台必要となります。
エージェントをインストール必要があり、インストールファイルをインターネットから取得するため、インターネットに接続されている必要がございます。
なお、バックアップサーバーにはWindowsサーバーのみ設定可能です。
プロキシサーバーはArcserve UDPコンソールやバックアップサーバーと同じサーバーとすることも可能です。

Smart Data Platform上のバックアップ先ストレージ

Smart Data Platform上にIP通信が可能な、バックアップの保存先となるストレージディスクをご準備ください。(本構成ガイドの例ではSmart Data Platform上に構築したサーバーインスタンスの内臓ディスクを、バックアップ保存先ディスクとしています)

Arcserveライセンスキー

お申し込み後にポータルの申込詳細(画面)に表示されるライセンスキーです。インストール後にArcserve UDPコンソールより登録する必要がございます。

リストア先のSmart Data Platformのサーバーインスタンスと空ボリューム

サーバーインスタンスへリストアする際に、リストア先となるサーバーインスタンスです。

リストア時に一時利用するSmart Data Platformのサーバー

サーバーインスタンスへリストアする際に、一時的に利用するものです。リストア後削除します。

ドライバー類

Smart Data Platform以外の環境で取得したバックアップをSmart Data Platformへリストアする際は、復旧メディア作成時およびリストア後にドライバ-を認識させる必要があります。あらかじめドライバー類をダウンロードし、バックアップ対象サーバーに保存してください。
ドライバーのダウンロード先:


Arcserveのご利用方法に関しましては、以下のサイトに詳細な説明がありますので、あわせてご参照ください。

詳細サイト

下記リンクは、Arcserve社のリンク先になります。詳細をご確認の上、作業を行ってください。

お問い合わせ先

  • Smart Data Platformのサービス仕様やエラー事象および操作方法に関するお問い合わせ

  Smart Data Platform Knowledge Centerのリンク 「よくある質問」をご参照ください。

  • Arcserveの仕様やエラー事象および操作方法に関するお問い合わせ
こちらをご参照ください。