1.1.6.1. IoT機器を設定する

本項では、以下の実装において必要なIoT機器の事前設定手順について説明します。

  • 実装3: IoT機器からThings Cloudへの各種測定値送信

本書においては、温湿度センサーから取得する温湿度データ、およびGPSセンサーから取得する位置情報データを例として記載しています。

注釈

  • 本項では例として、本システム用のディレクトリを「/usr/local/sdpf-iot」としています。
    お使いの環境に合わせて読み替えてください。

温湿度センサーの利用準備をする

IoT機器(Raspberry Pi)での温湿度センサー利用に必要なモジュールのインストール方法を記載しています。

使用したセンサーは以下のとおりです。事前にIoT機器に接続してください。

  • 温湿度センサー: DHT11

必要モジュールをインストールする

本手順に沿って、温湿度センサー利用に必要なモジュールをインストールしてください。

注釈

  • 使用している温湿度センサーおよびDHT11ライブラリについては、NTTコミュニケーションズがサポートしているものではないため、仕様などについては開発元にお問い合わせください。
  1. 管理者権限を持つアカウントでOSにログインします。

  2. 以下のコマンドを実行し、本システム用のディレクトリに移動します。

    # cd /usr/local/sdpf-iot
    
  3. 以下のコマンドを実行し、DHT11のライブラリを取得します。(本項記載時の「DHT11ライブラリ」のバージョンは"0.1.0"です)

    # git clone https://github.com/szazo/DHT11_Python.git
    
  4. 以下のコマンドを実行し、本システム用のディレクトリ内に「DHT11_Python」というディレクトリが存在することを確認します。

    # ls
    

GPSセンサーの利用準備をする

IoT機器(Raspberry Pi)でのGPSセンサー利用に必要なモジュールのインストール方法を記載しています。

使用したセンサーは以下のとおりです。事前にIoT機器に接続してください。

  • GPSセンサー: BU-353S4 GPS USB

必要モジュールをインストールする

本手順に沿って、GPSセンサー利用に必要なモジュールをインストールしてください。

注釈

  • 使用しているGPSセンサーおよび必要なモジュールについては、NTTコミュニケーションズがサポートしているものではないため、仕様などについては開発元にお問い合わせください。
  1. 管理者権限を持つアカウントでOSにログインします。

  2. 以下のコマンドを実行し、GPSセンサー利用に必要なモジュールをインストールします(本項記載時のモジュールのバージョンは、「gpsd」と「gpsd-clients」は"3.22-4"、「cu」は"1.07-27"です)。

    # apt install gpsd gpsd-clients cu
    
  3. 以下のコマンドを実行し、IoT機器にGPSセンサーが接続されていることを確認します。

    # lsusb
    
    • 「Prolific Technology, Inc. PL2303 Serial Port」が存在することを確認してください。
  4. 以下のコマンドを実行し、GPSセンサーが接続されているポートを確認します。

    # ls /dev/ttyUSB*
    
  5. gpsd用の設定ファイルを以下のとおり作成します。

    /etc/default/gpsd

    DEVICES="<GPSセンサーが接続されているポート(例:/dev/ttyUSB0)>"
    GPSD_OPTIONS="-n"
    USBAUTO="true"
    START_DAEMON="true"
    
  6. 以下のコマンドを実行し、gpsdサービスの起動・自動起動設定を行います。

    # systemctl enable gpsd
    # systemctl start gpsd
    
  7. 以下のコマンドを実行し、IoT機器を再起動します。

    # reboot
    
  8. 以下のコマンドを実行し、GPSセンサーの動作を確認します。

    # cgps
    
    • 緯度(Latitude)や経度(Longitude)などの位置情報が表示されることを確認します。