WasabiにおけるAWS CLI(AWS コマンドラインインタフェース)の利用方法
Wasabiオブジェクトストレージ, 仕様, 構築, 運用
2022年6月22日 (2024年4月2日:更新)
Wasabi オブジェクトストレージはAWS S3互換APIを提供しているため、AWS CLI(AWS コマンドラインインタフェース)を利用可能です。AWS CLIとは、オープンソースのコマンドラインツールであり、Apache License Version 2.0にて配布されている為、どなたでも無償で利用可能です。ライセンスの詳細については、インストール時に表示されるライセンス文面をご参照ください。
利用方法は、WasabiのAPI鍵(Access KeyとSecret Access Key)を使用し、WasabiのAPI Endpointを指定するだけです。詳細は下記の通りです。
手順概要
(1) AWSのウェブサイト(https://aws.amazon.com/jp/cli/)より、お客さまの環境にあったインストーラをダウンロードし、インストールを行います。(画面右上)
(2) コマンドプロンプトにて「aws configure」コマンドを実行し、WasabiのAPI鍵等を設定します。下記の例では、API鍵とWasabi東京リージョンを指定しています。
>aws configure AWS Access Key ID [None]: PK3A63BW7K8WA7P4F19Q AWS Secret Access Key [None]: AUUf0dzY61K405u04omSKfdeaZIzJlSYZvV7qid9 Default region name [us-east-1]: ap-northeast-1 Default output format [None]: |
(3) 各コマンドに、WasabiのAPI Endpointを指定して実行します。
Wasabi東京リージョンのバケット内のオブジェクト一覧を表示する例)
aws s3 ls s3://bucketname --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/
なお、コマンド毎のAPI Endpointを指定を不要とするプラグインもあります。詳細は下記ページをご参照ください。
https://wasabi-support.zendesk.com/hc/en-us/articles/115001910791-How-do-I-use-AWS-CLI-with-Wasabi-
(参考) 各種コマンド例
機能 | コマンドライン |
バケット一覧を表示 | aws s3 ls --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
バケット内のオブジェクト一覧を表示 | aws s3 ls s3://bucketname --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
あるパス内のオブジェクト一覧を表示 | aws s3 ls s3://bucketname/path --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
バケットを作成 | aws s3 mb s3://bucketname --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
バケットを削除 | aws s3 rb s3://bucketname --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
ローカルからWasabiへデータ同期 | aws s3 sync localpath s3://bucketname --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
ローカルのファイルをWasabiにアップロード | aws s3 cp filename s3://bucketname/path --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
ローカルのファイルをWasabiに移動 | aws s3 mv filename s3://bucketname/path --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
Wasabiのファイルをローカルにダウンロード | aws s3 cp s3://bucketname/filename localpath --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
Wasabiのファイルを削除 | aws s3 rm s3://bucketname/filename --endpoint-url https://s3.ap-northeast-1-ntt.wasabisys.com/ |
(参考)ローカルからWasabiへ定期的にファイルをバッチ転送する方法
aws s3 syncコマンドを使用することで、ローカルに存在するファイルのうち更新があった差分ファイルのみをWasabiに転送することが可能です。デフォルトではローカルでファイルが削除されていてもWasabi上のファイルは削除しませんが --delete オプションを使用することでWasabi上のファイルを削除することも可能です。