ブロックストレージにおける性能測定値の公開情報はありますか?
ブロックストレージ, 運用
2016年4月1日 (2022年10月13日:更新)
弊社で実施した、Hyper-Vサービスとブロックストレージの性能測定値およびその際の環境、検証内容については、下記の通りです。
なお、本検証結果はあくまで参考値であり、性能を保証するものではありませんので、予めご了承ください。
1.環境構成
- Hyper-VホストOS:Windows Server 2012 R2 Server Standard 6.3 Build 9600 (x64)
- Hyper-Vホスト上の仮想マシンOS:Windows Server 2012 R2 Server Standard 6.3 Build 9600 (x64)
- 仮想マシン世代:第2世代
- 仮想マシンスペック:CPU 2vCPU、メモリ 2048MB
- IOPS測定ツール:CrystalDiskMark 5.1.2
2.検証内容
- Baremetalサーバを展開後、Hyper-Vホスト化(Hyper-Vサービスにて提供しているInitialSetting.exe利用)
- ブロックストレージ(IO性能確保型)において、以下3つの容量・ IO性能の仮想ボリューム作成
・容量 (サイズ) : 1000GB, IO性能 : 2 IOPS/GB
・容量 (サイズ) : 2000GB, IO性能 : 2 IOPS/GB
・容量 (サイズ) : 4000GB, IO性能 : 2 IOPS/GB - Hyper-Vホストと仮想ストレージをiscsi+MPIOで接続
- 各ボリュームをフォーマットし、それぞれドライブレターD,E,Fを割り当てる
- それぞれのドライブに容量固定のvhdxファイルを作成
- 1台のVMに3つのディスクをアタッチする
- CrystalDiskMarkを利用して各3ボリュームのIOPSを測定する
3.検証結果
それぞれのディスク容量でストレージの性能を測定しており、下図の表では、3回計測した値の平均値を掲載しています。
検証結果から、下記のことがわかります。
- ブロックストレージで作成する仮想ボリュームのサイズが大きくなるほど、より高いIOPS性能を発揮します。
- QD(Queue Depth)を大きくすることで、より高いIOPS性能を発揮することができます。
a. ディスク容量:1000GB / IO性能:2IOPS/GB / 試行回数:3回 / Interval:5sec の場合
方法 | 測定値 |
---|---|
Random Read 4KiB (Q=32, T=1) | 8.997 MB/s [2196.5 IOPS] |
Random Write 4KiB (Q=32, T=1) | 8.227 MB/s [2008.5 IOPS] |
Random Read 4KiB (Q=1, T=1) | 9.017 MB/s [2201.4 IOPS] |
Random Write 4KiB (Q=1, T=1) | 8.702 MB/s [2124.5 IOPS] |
b. ディスク容量:2000GB / IO性能:2IOPS/GB / 試行回数:3回 / Interval:5sec の場合
方法 | 測定値 |
---|---|
Random Read 4KiB (Q=32, T=1) | 17.187 MB/s [4196.0 IOPS] |
Random Write 4KiB (Q=32, T=1) | 17.835 MB/s [4354.2 IOPS] |
Random Read 4KiB (Q=1, T=1) | 12.180 MB/s [2973.6 IOPS] |
Random Write 4KiB (Q=1, T=1) | 9.103 MB/s [2222.4 IOPS] |
c. ディスク容量:4000GB / IO性能:2IOPS/GB / 試行回数:3回 / Interval:5sec の場合
方法 | 測定値 |
---|---|
Random Read 4KiB (Q=32, T=1) | 35.061 MB/s [8559.8 IOPS] |
Random Write 4KiB (Q=32, T=1) | 36.053 MB/s [8802.0 IOPS] |
Random Read 4KiB (Q=1, T=1) | 13.027 MB/s [3180.4 IOPS] |
Random Write 4KiB (Q=1, T=1) | 8.918 MB/s [2177.2 IOPS] |