Windows Serverのインスタンスを停止後、起動したらアドレスが設定されていない状態となった。どうすればよいでしょうか?

サーバーインスタンス, 仕様

2016年4月1日 (2023年10月25日:更新)

Windows Serverのインスタンスを再起動した場合(HAによる再起動やゲストOSからの再起動を含みます)、Windows OS上のIPアドレスが正しい設定とならない場合があります。(Duplicate(重複)と表示され 169.254.x.xの自動構成アドレスになります)

この事象は、ロジカルネットワークのDHCPが無効に設定されている状態でWindows OSのDAD(Duplicate Address Detection)機能をお使いの場合に起こることがあります。
(DAD機能とロジカルネットワークの位置確認用フレームが競合するため)

本事象が発生した際には、下記の手順で復旧を行うことが可能です。

  1. Windows OS上でインタフェースのアドレス設定を再実施する
  2. Windows OS(ゲストOS)を再起動する

また、本事象の回避策として、以下の2つの方法がございます。

回避策1(ロジカルネットワークの DHCP を有効にして、ご利用頂く)の実施を推奨します。
回避策2(ロジカルネットワークの DHCPを無効にする必要がある場合、Windows OS上で
IPアドレスの静的設定を行い、DAD 機能を無効にする。)では、本事象の発生頻度が低く
なることは期待できますが、本事象が発生する可能性がございます。

1. ロジカルネットワークの DHCP を有効にして、ご利用頂く

参考:DHCP(アドレス設定機能)の有効化手順

(ロジカルネットワークのDHCPが有効でもDHCPで特定のIPアドレスを払い出すことは可能です。お客さま自身のDHCPサーバーを利用する特段の理由がない限り、DHCPは有効にされることを推奨いたします。また、DHCP有効化による既存リソースへの影響はございません。 参考:よくある質問 – ロジカルネットワークのDHCP機能を無効から有効に変更した場合、既存リソースへの影響はありますか?

2. ロジカルネットワークの DHCPを無効にする必要がある場合、Windows OS上でIPアドレスの静的設定を行い、DAD 機能を無効にする。

(参考)Windows OS上で DAD 機能を無効にする手順は下記の通りです。

(注意)ご利用のオフィシャルテンプレートによっては、初めから”ArpRetryCount”が”0″と設定されている場合がございます。

  1. Start メニューにて、検索ボックスに “regedt32” と入力してエンター
  2. Registry Editor にて、”HKEYLOCAL MACHINE” をクリック
  3. System→CurrentControlSet→Services→TcpIp→Parameters をクリック
  4. Parameters を右クリックし、New→DWORD(32-bit)Value をクリック
  5. “New Value #1″ の部分を削除し、”ArpRetryCount” と入力
  6. “ArpRetryCount” をダブルクリックし、Value date に “0” を入力

(注意)DAD機能を無効にすると、フェールオーバークラスターの動作に支障をきたします。フェールオーバークラスターを利用する環境ではロジカルネットワークのDHCPを有効化し、ArpRetryCountの設定を削除して、ご利用ください。