異なるWasabiアカウント間でレプリケーションを設定したい

Wasabiオブジェクトストレージ, クラウド/サーバー, 仕様, 構築

2024年7月30日 (2024年8月5日:更新)

Wasabiは、異なるWasabiアカウントに所属するバケット間でレプリケーションを設定することが可能です。設定手順は下記の通りです。

① レプリケーション元アカウントにおけるロールとポリシー作成

レプリケーション元アカウントでWasabi Consoleにログインし、左側の「ロール」メニューより、レプリケーション用のロールを作成します。ポリシー内容は、デフォルト(下記)のままとします。

{
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
    {
      "Effect": "Allow",
      "Principal": {
        "AWS": "*"
      },
      "Action": "sts:AssumeRole"
    }
  ]
}

作成後、ロール一覧画面に表示されるロールのARN (例: arn:aws:iam::100000abcdef:role/cross-account)をメモしておきます。

次に、左側の「ポリシー」メニューより、レプリケーション用のポリシーを作成し、上記のロールにアタッチします。下記のサンプルポリシーにおいて、test-replication-source-bucket, test-replication-dest-bucketは、それぞれレプリケーション元バケット名、レプリケーション先バケット名に置き換えてご使用ください。

{
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
    {
      "Sid": "SourceBucketPermissions",
      "Effect": "Allow",
      "Action": "s3:*",
      "Resource": [
        "arn:aws:s3:::test-replication-source-bucket/*",
        "arn:aws:s3:::test-replication-source-bucket"
      ]
    },
    {
      "Sid": "DestinationBucketPermissions",
      "Effect": "Allow",
      "Action": "s3:*",
      "Resource": "arn:aws:s3:::test-replication-dest-bucket/*"
    }
  ]
}

 

②レプリケーション先アカウントにおけるバケットポリシーの設定

レプリケーション先アカウントでWasabi Consoleにログインし、バケットの設定画面にてバケットポリシーを設定します。下記のサンプルポリシーにおいて、arn:aws:iam::100000abcdef:role/cross-accountは①でメモしたロールのARN、 test-replication-dest-bucketは、レプリケーション先バケット名に置き換えてご使用ください。

{
  "Id": "PolicyForDestinationBucket",
  "Version": "2012-10-17",
  "Statement": [
  {
   "Sid": "ReplicationPermissions",
   "Effect": "Allow",
   "Principal": {
    "AWS": "arn:aws:iam::100000abcdef:role/cross-account"
   },
   "Action": "s3:*",
   "Resource": [
    "arn:aws:s3:::test-replication-dest-bucket/*",
    "arn:aws:s3:::test-replication-dest-bucket"
   ]
  }
]
}

また、左側の「設定」をクリックし、表示されるアカウントIDをメモしておきます。

 

③レプリケーションの設定

レプリケーション元のWasabiアカウントでWasabi Consoleにログインし、レプリケーション元バケットの設定画面よりレプリケーションジョブを作成します。レプリケーション設定画面で「別のアカウントのバケットにレプリケートする」を選択して各項目を入力します。名前には任意の名称、ロールには①で作成したロールの名称、宛先アカウントIDには ②でメモしたアカウントID、宛先バケットにはレプリケーション先バケット名を入力します。「保存する」をクリックすると、レプリケーションジョブが作成されます。