ロジカルネットワーク構築手順

ロジカルネットワークとはインターネットゲートウェイやファイアウォール、サーバーインスタンスなどの各種リソースを互いに接続するために必要なものとなります。

これにより各種リソース同士のL2接続を確立でき、自由なテナント内ネットワーク設計を実現することができます。

SDPFクラウド/サーバー上では、各種リソース作成にあたり、リソースが所属するロジカルネットワークを作成時に決定する必要がある為、事前にロジカルネットワークを作成する必要があります。


注釈

共通機能ゲートウェイの作成・接続にあたっては、ロジカルネットワークがシステム上で作成されるので、お客様側で作成していただく必要はありません。


本項では図中の赤線部分を構築していきます。

../../../_images/logi_model_b.png

マネージドファイアウォール間の詳細な構成は以下となります。

../../../_images/logi_model_c_hafw.png

図に使用される表記の凡例は 凡例一覧 を参照してください。


注釈

本項では入力項目のみ記載に関する説明を行います。各入力項目に関する詳細についてはチュートリアル 「1. ロジカルネットワーク」 を参照してください。


1. FIC接続ネットワーク構築

はじめに、Flexible InterConnect接続ゲートウェイとマネージドファイアウォールをつなぐFIC接続ネットワークを作成 します。 左ペインの「クラウド/サーバー ローカルネットワーク」→「ロジカルネットワーク」へ進み、「ロジカルネットワークの作成」をクリックします。

../../../_images/logi_create_1.png

1.1. ロジカルネットワーク

入力が必要な項目は下記の通りです。

../../../_images/logi_create_2.png
ロジカルネットワークパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
1-1 ロジカルネットワーク名 手動 FICGW-FW_NW 英数字のみ入力が可能です。
1-2 プレーン 選択 データ用 ベアメタルサーバーとストレージを接続する時を除いてデータ用を選択する必要があります。
1-5 管理状態 選択 UP Downを選択した場合、ロジカルネットワークは通信することができません。

これらを入力して「次へ」をクリックします。

ロジカルネットワークの設定項目を入力後は、そのロジカルネットワークで割り当てるIPアドレス情報(サブネット)を入力します。


1.2. サブネット

入力が必要な項目は下記の通りです。

../../../_images/logi_create_3.png
サブネットパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
2-1 サブネット名 手動 FICGW-FW_seg 英数字のみ入力が可能です。
2-2 ネットワークアドレス 手動 192.168.1.0/24 CIDR形式で指定することが可能です。
2-3 ゲートウェイIP 手動 192.168.1.1  

これらを入力して「次へ」をクリックします。


1.3. サブネットの詳細

「DHCP 有効」にチェックが入っていることを確認してください。

その他の項目に関しては、今回は入力不要です。

注釈

DHCPを有効にすると、自動的にDHCPサーバーが作成されます。DHCPサーバーには設定用論理ポート(DHCPサーバーポート)のためのIPアドレスが1個必要であり、IPアドレスの割り当てプール内の未使用アドレスの最若版が自動払い出しされます。ここでは192.168.1.1がすでにデフォルトゲートウェイに使用されているので、192.168.1.2がDHCPサーバーに自動で割り当てられます。

DHCP機能(サーバアドレス設定機能)を無効にしている場合、IPアドレスがインスタンス上のOSに自動設定されません。個別にOSの設定をする必要があります。DHCP機能の詳細については詳細情報 「ロジカルネットワーク」 を参照してください。

../../../_images/logi_create_4.png

「ロジカルネットワークの作成」をクリックし、ロジカルネットワーク(FIC接続ネットワーク)の作成を完了させます。


2. インターネット接続ネットワーク構築

つぎに、インターネットゲートウェイとマネージドファイアウォールをつなぐインターネット接続ネットワークを作成します。

「1. FIC接続ネットワーク構築」 と同様の手順で作成します。


2.1. ロジカルネットワーク

入力が必要な項目は下記の通りです。

ロジカルネットワークパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
1-1 ロジカルネットワーク名 手動 INTGW-FW_NW 英数字のみ入力が可能です。
1-2 プレーン 選択 データ用 ベアメタルサーバーとストレージを接続する時を除いてデータ用を選択する必要があります。
1-5 管理状態 選択 UP Downを選択した場合、ロジカルネットワークは通信することができません。

2.2. サブネット

入力が必要な項目は下記の通りです。

サブネットパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
2-1 サブネット名 手動 INTGW-FW_seg 英数字のみ入力が可能です。
2-2 ネットワークアドレス 手動 192.168.2.0/24 CIDR形式で指定することが可能です。
2-3 ゲートウェイIP 手動 192.168.2.1  

2.3. サブネットの詳細

「DHCP 有効」にチェックが入っていることを確認してください。

その他の項目に関しては、今回は入力不要です。


3. DMZネットワーク構築

つぎに、マネージドファイアウォールとロードバランサーをつなぐDMZネットワークを作成します。

「1. FIC接続ネットワーク構築」 と同様の手順で作成します。


3.1. ロジカルネットワーク

入力が必要な項目は下記の通りです。

ロジカルネットワークパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
1-1 ロジカルネットワーク名 手動 FW-LB_NW 英数字のみ入力が可能です。
1-2 プレーン 選択 データ用 ベアメタルサーバーとストレージを接続する時を除いてデータ用を選択する必要があります。
1-5 管理状態 選択 UP Downを選択した場合、ロジカルネットワークは通信することができません。

3.2. サブネット

入力が必要な項目は下記の通りです。

サブネットパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
2-1 サブネット名 手動 FW-LB_seg 英数字のみ入力が可能です。
2-2 ネットワークアドレス 手動 192.168.3.0/24 CIDR形式で指定することが可能です。
2-3 ゲートウェイIP 手動 192.168.3.1  

3.3. サブネットの詳細

「DHCP 有効」にチェックが入っていることを確認してください。

その他の項目に関しては、今回は入力不要です。


4. Webネットワーク構築

つぎに、ロードバランサーとサーバーインスタンスをつなぐWebネットワークを作成します。

「1. FIC接続ネットワーク構築」 と同様の手順で作成します。


4.1. ロジカルネットワーク

入力が必要な項目は下記の通りです。

ロジカルネットワークパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
1-1 ロジカルネットワーク名 手動 LB-Web_NW 英数字のみ入力が可能です。
1-2 プレーン 選択 データ用 ベアメタルサーバーとストレージを接続する時を除いてデータ用を選択する必要があります。
1-5 管理状態 選択 UP Downを選択した場合、ロジカルネットワークは通信することができません。

4.2. サブネット

入力が必要な項目は下記の通りです。

サブネットパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
2-1 サブネット名 手動 LB-Web_seg 英数字のみ入力が可能です。
2-2 ネットワークアドレス 手動 192.168.4.0/24 CIDR形式で指定することが可能です。
2-3 ゲートウェイIP 手動 192.168.4.1  

4.3. サブネットの詳細

「DHCP 有効」にチェックが入っていることを確認してください。

その他の項目に関しては、今回は入力不要です。


5. ファイアウォール接続ネットワークA構築

つぎに、マネージドファイアウォール同士をつなぐHAネットワークを2つ作成します。

「1. FIC接続ネットワーク構築」 と同様の手順で作成します。


5.1. ロジカルネットワーク

入力が必要な項目は下記の通りです。

ロジカルネットワークパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
1-1 ロジカルネットワーク名 手動 FW-HA1_NW 英数字のみ入力が可能です。
1-2 プレーン 選択 データ用 ベアメタルサーバーとストレージを接続する時を除いてデータ用を選択する必要があります。
1-5 管理状態 選択 UP Downを選択した場合、ロジカルネットワークは通信することができません。

5.2. サブネット

入力が必要な項目は下記の通りです。

サブネットパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
1-1 サブネット名 手動 FW-HA1_seg 英数字のみ入力が可能です。
1-2 ネットワークアドレス 手動 192.168.101.0/29 CIDR形式で指定することが可能です。
1-5 ゲートウェイIP 手動 なし 「ゲートウェイなし」にチェックを入れて、ゲートウェイIPを指定しないでください。

5.3. サブネットの詳細

「DHCP 有効」にチェックが入っていることを確認してください。

その他の項目に関しては、今回は入力不要です。


6. ファイアウォール接続ネットワークB構築

つぎに、マネージドファイアウォール同士をつなぐHAネットワークの2本目を作成します。

「1. FIC接続ネットワーク構築」 と同様の手順で作成します。


6.1. ロジカルネットワーク

入力が必要な項目は下記の通りです。

ロジカルネットワークパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
1-1 ロジカルネットワーク名 手動 FW-HA2_NW 英数字のみ入力が可能です。
1-2 プレーン 選択 データ用 ベアメタルサーバーとストレージを接続する時を除いてデータ用を選択する必要があります。
1-5 管理状態 選択 UP Downを選択した場合、ロジカルネットワークは通信することができません。

6.2. サブネット

入力が必要な項目は下記の通りです。

サブネットパラメータ説明
項番 項目名 入力形式 入力値 注意事項
2-1 サブネット名 手動 FW-HA2_seg 英数字のみ入力が可能です。
2-2 ネットワークアドレス 手動 192.168.102.0/29 CIDR形式で指定することが可能です。
2-3 ゲートウェイIP 手動 なし 「ゲートウェイなし」にチェックを入れて、ゲートウェイIPを指定しないでください。

6.3. サブネットの詳細

「DHCP 有効」にチェックが入っていることを確認してください。

その他の項目に関しては、今回は入力不要です。

7. ロジカルネットワーク構築確認

ロジカルネットワークの一覧に、作成した6個のロジカルネットワークが存在していることを確認してください。

以下の点が問題ないか確認してください。

  • 作成した名前/サブネットに間違いがないか
  • 管理状態が「UP」となっていること
  • プレーンが「データ用」となっていること
  • ステータスが「稼働中」となっていること

ここまでの作業により以下が作成されました。

  • FIC接続ネットワーク
  • インターネット接続ネットワーク
  • DMZネットワーク
  • Webネットワーク
  • ファイアウォール接続ネットワークA
  • ファイアウォール接続ネットワークB