VMware Cloud Director Avilability機能を利用したオンプレミス環境からIaaS Powered by VMwareへのvApp/VMの移行(マイグレーション)方法

オンプレミス環境から IaaS Powered by VMware JP7およびJP8リージョン(以降、IPV JP7, JP8と表記)へvApp/ 仮想マシン(VM)/ テンプレートを移行(マイグレーション)することが可能です。
VMware Cloud Director Availability(以降、VDCAと表記)は、オンプレミスとクラウドに配置されたVMware環境でのマルチテナント間の保護とリカバリを提供します。

本ガイドでは、VCDAの機能を利用したvApp・仮想マシンのレプリケーションによる移行方法を説明します。
以下は移行する際の環境イメージです。

事前検討

■ 移行に関する事前検討

移行環境構築時にお客さまにて事前に検討が必要となる項目は以下の通りです。
事前検討の範囲は移行される対象システム(VM)により異なります。

事前検討事項
項目 概要
移行先ネットワーク
(IPセグメント設計)
VCDAでは移行先ネットワークの作成は行われません。
事前に移行先ネットワークの作成を行う必要があります。
移行先ネットワークには以下の2種類があり、それぞれ適した用途があります。
移行対象に合わせた移行先ネットワークの選定を実施して下さい。

経路指定型OvDCネットワーク… EdgeNode(T1-Gateway)にて管理・ルーティングが可能、また外部接続側との接続が可能なネットワーク
隔離型OvDCネットワーク… EdgeNode(T1-Gateway)にて管理・ルーティングが可能ですがOvDC外へのトラフィック流出は行えません。

レプリケーション先vAppグループの策定
(スタンドアロンVM用)
オンプレミス環境からのレプリケーション
オンプレミス環境からのレプリケーションを作成する場合、1つのvApp内にレプリケーションを行うことで複数の仮想マシンをグループ化することができます。
vAppレプリケーションを行うことで、グループ化された仮想マシンの起動順序の設定、起動遅延を設定することが可能です。

vApp内にグルーピングすることでスタンドアロンVMを用途毎に格納することが可能となり管理性が向上します。

レプリケーション方法の選択
レプリケーションではレプリケーション先環境でのサービス稼働確認、レプリケーション前後のデータ同期方法の確立等の検討・策定を準備する必要があります。
レプリケーション手法は『移行』『保護』の2種類を選択することが可能ですが、今回のケースでは『移行』です。

■ 移行(マイグレーション)の場合: 移行元対象vApp/VMを移行先環境へコピーし、移行先環境にてvApp/VMの登録処理およびリストアを行います。
これにより処理完了後から移行先環境にて移行対象vApp/VMの利用が可能です。

■ 保護(DR)の場合: 移行の場合と処理は同様です。
ただし、保護では設定時に指定した"SLA"に従い対象vApp/VMの差分同期処理を行うことが可能です。
保護ではローテーションされたvApp/VMインスタンスとストアドインスタンスの二種類の形式で保存処理が行われます。
ローテーションされたインスタンスはSLAに従い取得された復旧ポイントからの復旧が可能です。
ストアドインスタンスは保存された時点の静止点からの復旧が可能です。

レプリケーション計画の策定
レプリケーションでは事前のテストが重要です。
レプリケーション先環境でのレプリケーション対象vApp/VMの正常性確認、サービス(アプリケーション)の正常性と確認すべき項目をあらかじめ整備する必要があります。
テストレプリケーションを行ったVMにてサービス継続性の検証等を行う事でレプリケーションに伴う各種リスクの予防が行えます。

本項目ではVCDAを利用した以下シナリオケースについて説明します。

- オンプレミスリソースからIPV環境への移行(マイグレーション)

本ドキュメントでは、以下のオンプレミスリソース構成で記載するため、お客さまの環境と手順が異なる場合があります。
オンプレミス環境側に導入するアプライアンスをダウンロードするには、Broadcomアカウントが必要です。
アカウントをお持ちでない場合は作成してください。

オンプレミスリソース構成
製品 導入条件
オンプレミス側VMware基盤
- VMware vSphere 5.5 U3, 6.0 U3, 6.5U3, 6.7U3, 7.0
VMware Cloud Director Availability On-premises Appliance
※VCDA 4.5以降のバージョンに必要なリソースです。
- vCPU:8vCPU
- メモリ:8GB
- ディスク:10GB
(VMに必要なログなどのリソース量は含まれていません)

オンプレミス ネットワーク要件
機能 プロトコル ポート
On-Premises vCenter Server TCP 8043
ESXi hosts TCP
80
902
44046
VCDA On-premises Appliance TCP
443

お客さまにて操作する環境は以下です。

- IPV VMware Cloud Director ユーザポータル
- オンプレミス環境を管理しているvCenter Server (vSphere Client / vSphere Web Client)


移行手順

1. オンプレミス環境からIPV環境への移行手順

本手順ではオンプレミス環境へのVMware Cloud Director Availability On-premises Appliance構築からIPV Availabilityとのレプリケーション設定、移行、及びフェイルオーバーまでの流れを説明します。
全体の流れは以下の通りです。

オンプレミス環境からIPV環境へのマイグレーションの工程イメージ

※上記図のオンプレミス環境(①-③)は「2. VMware Cloud Director Availability On-premises Applianceの導入」、
IPV環境(④以降)は「3. IPV VMware Cloud Director Availabilityレプリケーション設定」以降で説明します。

2. VMware Cloud Director Availability On-premises Applianceの導入

VMware Cloud Director Availability On-premises ApplianceはIPVへの移行・DR環境を構築するための仮想アプライアンスで、事前に導入が必要です。
導入手順については、以下ののリンクを参照ください。


VMware Cloud Director Availability On-premises Applianceの導入が完了致しましたら、VCDAのレプリケーション設定へ進みます。

3. IPV VMware Cloud Director Availabilityレプリケーション設定

オンプレミスからIPVへレプリケーションし、移行テストおよび移行する手順です。
オンプレミス環境側にあるvApp/仮想マシンをIPVのVCDAを利用し、保護対象VMとしてレプリケーションの登録・実施設定を行う例を示します。
本作業は Org Admin権限(VMware Cloud Director組織管理者) にて作業を行います。

注釈

- レプリケーション及びフェイルオーバー(レプリケーション先でのVM起動)の制御ができます。
- オンプレミス環境からVMをレプリケーションした場合、オンプレミス環境のVMと同じ名称が保持されます。
- レプリケーションされたVMのIPアドレス及びMacアドレスはレプリケーション元VMと同一です。
- レプリケーション先のVMを起動した場合、レプリケーション元からのレプリケーション設定は失効し、リスト(Protection)から削除されます。
- レプリケーション元の拠点へ再度VMを戻す場合は改めてレプリケーションを設定し、フェイルオーバーを実行します。

レプリケーション後の起動処理を設定する項目が存在します。
それぞれの挙動は以下に示す通りです。
種類 説明
移行/マイグレーション
※VMware製品での日本語表記は"移行"で"マイグレーション"ではありません。
移行元のVMをパワーオフして移行先のVMをパワーオンする
フェイルオーバー 移行元のVMをパワーオンのまま、移行先のVMをパワーオンする
テストフェイルオーバー 移行先のVMをNWに接続しない状態でパワーオンする

注釈

サポート外のハードウェアバージョンの仮想マシンをレプリケーションする場合、IPVでサポートされるバージョンにアップグレードする必要があります。
サポートされる仮想マシンのハードウェアバージョンについては弊社営業担当へご確認下さい。

ただし、オンプレミス環境から移行したVMのハードウェアバージョンをクラウド環境でアップデートするとオンプレミス環境に戻すことができなくなる可能性があるので、オンプレミス環境に戻す必要がある仮想マシンはハードウェアアップデートをしない様に注意ください 。

3.1 移行用のレプリケーションの作成

VMware Cloud Director Availability On-premises Appliance導入が完了し、ソースサイトとターゲットサイトのペアリングが完了している前提で説明します。

設定項目 内容
受信レプリケーション VCDAにてペアリングしている状態で、レプリケーション先のサーバリソースに対するレプリケーション設定
送信レプリケーション VCDAにてペアリングしている状態で、レプリケーション元のサーバリソースに対するレプリケーション設定

IPVの組織管理者ロールを持つアカウントでターゲットサイトVCDテナントポータルへログインします。

../_images/vcav_031.png

ログイン
項目 入力例
ユーザー名
組織管理者ID @ テナントID
※テナントIDはIPVポータル管理画面にてOrganization名として表示されます。
パスワード テナント組織管理者に設定したパスワード

[詳細]→[Availability <ターゲットサイト>] よりVCDA画面を呼び出します。

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左ペインメニューより[受信レプリケーション]をクリックします。

../_images/vcav_034.png

移行の対象(vApp、仮想マシンあるいはテンプレート)に合わせて、上部にある対象のメニューを切り替え、アクションのメニューの[新しい移行]をクリックします。
本チュートリアルはvAppを例として説明を進めます。

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注釈

高速移行は移行途中の一部設定をデフォルト値などとみなし、設定のステップを省略できるようになっています。
レプリケーションの正確性を重視するため本機能は非推奨です。

「1. 仮想マシンとvApp」画面でソースサイトを移行元のサイトに設定し、ソース組織が正しく表示されていることを確認した上、vAppの選択へ進みます。

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注釈

[ソースサイト]を選択した際、再度移行のソースサイトへのログインを要求されることがありますが、認証すれば操作継続できます。

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移行対象のvApp名にチェックを入れ、vAppを選択します。画面右下の「次へ」ボタンをクリックします。

../_images/vcav_035.png

注釈

一回の移行設定で複数のvAppを選択し、複数のvAppを同時に移行することもできます。
通信状況により移行先では想定していない順序でvApp/ 仮想マシンが起動される場合があります。

vAppに含まれる一部のVMのみ移行することもできます。以下のように、vApp名前にある展開ボタン「>」をクリックし、一部のVMにチェックを入れ選択することによって、移行の対象を変更することができます。
選択後に「次へ」ボタンをクリックします。

../_images/vcav-cloud_migration_006.png

「2. ターゲット VDC とストレージ ポリシー」画面ではターゲットサイトに移行後、どの仮想データセンターに配置し、どのストレージポリシーを適用するかを選択します。
移行先の仮想データセンターとストレージポリシーを選択し、「次へ」をクリックします。

../_images/vcav-cloud_migration_007.png

「3. 設定」移行に関する設定を行い、[次へ]をクリックします。

../_images/vcav-migration_008-02.png

主な設定項目は以下の通りです。

新しい受信移行設定
オプション項目 概要
レプリケーション トラフィックの圧縮 [設定を手動で構成する] を選択した場合、レプリケーション データ トラフィックが圧縮されますが、CPUの負荷が増加します。
同期開始の遅延
レプリケーション実行タイミングをスケジューリングする場合には本オプションを有効化します。
本オプション有効後、レプリケーションを開始する日付と時刻を入力する必要があります。
※オプションを有効化しない場合は即時に処理が実行されます。
VDCポリシー設定
VDC仮想マシン配置ポリシー:デフォルト値「なし」にて設定を変更しないでください。
VDC仮想マシンサイジングポリシー:デフォルト値「なし」にて設定を変更しないでください。
ディスクの除外 移行対象仮想マシンの仮想ハードディスクを宛先サイトへ複製する際に除外する場合には本項目を有効化します。
シード仮想マシンの構成 移行先サイトへの複製処理時に以前の仮想マシンコピーを使用する場合には本項目を有効化します。

「4. 完了する準備ができました」画面において移行の設定を確認し、「完了」ボタンをクリックします。

../_images/vcav-cloud_migration_009.png

「完了」ボタンを押した後、VCDAのメイン画面に戻ります。クラウド移行タイプのレプリケーションが一つ追加されます。

../_images/vcav-cloud_migration_010.png

注釈

レプリケーションを利用する場合はレプリケーション毎にVCDAライセンス費用が発生します。
また、レプリケーション時に"名前付きディスク"をデータ一次領域として利用し、課金が発生します。

4 移行のテスト

4.1 テストレプリケーションの実施

VMの移行を事前にテストしたい場合、該当レプリケーションのテスト移行作業で結果等を確認することできます。
※以下の場合をvAppの移行レプリケーションのテスト例として説明します。

注釈

注意:以下の作業はすべてターゲットサイトのVCDA で実施することを想定しています。
※テストの際はCPU/メモリ/ディスクのリソース利用状況に応じて課金が発生します。
また、OSのライセンス料が発生します。

組織管理者ロールを持つユーザーでターゲットサイトvCDテナントポータルへアクセスします。

左メニューより[受信レプリケーション]をクリックします。

事前に設定したレプリケーションの対象がvApp/仮想マシン/テンプレートかに応じて画面の切り替えを実施し、テスト対象のレプリケーションにチェックを入れます。

../_images/vcav-migration-test_001.png

「すべてのアクション」クリックし、「テスト」をクリックします。

../_images/vcav-migration-test_002.png

「1. リカバリ設定」の画面において各種設定を必要に応じて設定し、[次へ] をクリックします。

../_images/vcav-migration-test_003.png

主な設定項目は以下の通りです。
設定項目 概要
電源設定 テスト タスクの完了後に、ターゲット サイトでリカバリされた仮想マシン等のパワーオンを実行するかの選択
ネットワーク設定
[フェイルオーバー時に事前構成済みのネットワーク設定を適用] : 仮想マシンのレプリケーション中に構成されたネットワークを割り当てます。
[すべての仮想マシンをネットワークに接続] : ドロップダウン メニューからレプリケートされた仮想マシンを接続するネットワークを選択します。
VDCコンピューティングポリシーとサイジングポリシー
VDC仮想マシン配置ポリシー:デフォルト値「なし」にて設定を変更しないでください。
VDC仮想マシンサイジングポリシー:デフォルト値「なし」にて設定を変更しないでください。

「2. リカバリ インスタンス」画面において、オプションを選択し、[次へ] をクリックします。

../_images/vcav-migration-test_004.png

2つのオプションの概要は以下の通りです。

設定項目 概要
すべての仮想マシンを現在の状態に同期 最新の変更が反映されたパワーオン状態のvApp・仮想マシンのインスタンスを作成し、そのインスタンスをテスト フェイルオーバーに使用します。
既存のインスタンスを手動で選択 リカバリされた仮想マシン等のデータを同期せずに既存の同期済みインスタンスから選択します。

「3. 完了する準備ができました」画面に表示された設定を確認し、「完了」をクリックします。

../_images/vcav-migration-test_005.png

最終変更日でテストの進捗を確認できます。

../_images/vcav-migration-test_006.png

テスト(フェイルオーバーのテスト)が完了後、ターゲットサイトのvCDテナントポータルで、フェイルオーバーが完了したvApp等を確認することができます。

../_images/vcav-migration-test_007.png

フェイルオーバーテストでのフェイルオーバー後の仮想マシン確認方法については、こちらのリンク をご確認ください。
仮想マシンの確認が出来ましたら、フェイルオーバーテストは完了です。

4.2 テストレプリケーションのクリーンアップ


「受信レプリケーション」画面にて、テストに使用したレプリケーションにチェックを入れます。

../_images/vcav-migration-test_007-1.png

「すべてのアクション」より「クリーンアップのテスト」を選択して、クリックします。

../_images/vcav-migration-test_008.png

テスト移行クリーニングの確認画面が表示されます。
確認画面では、「クリーンアップ」をクリックします。

../_images/vcav-migration-test_009.png

対象のvApp、仮想マシンが削除されたことを確認してください。

../_images/vcav-migration-test_010.png

以上でテストプリケーションのクリーンアップは完了です。

5. 移行の実施

移行を開始する前に最新のデータにて同期させるため、一度同期を実施します。
移行対象のレプリケーションを選択し、「すべてのアクション」から「同期」をクリックします。

../_images/vcav-cloud_migration_011.png

同期の確認画面が表示されます。
「同期」をクリックし、同期を開始します。

../_images/vcav-cloud_migration_012.png

同期完了後、最終変更日が直近の時刻に変わったことが確認できます。

../_images/vcav-cloud_migration_013.png

移行対象のレプリケーションを選択し、「すべてのアクション」>「移行」をクリックし、移行を開始します。

../_images/vcav-onpre_migration_014.png

「設定の移行」の画面が表示され、必要に応じて設定を修正した上、「次へ」をクリックします。

../_images/vcav-cloud_migration_015.png

移行に関する設定は以下の通りです。

移行設定
設定項目 概要
電源設定
フェイルオーバー後、ターゲットサイトで対象のvApp/仮想マシンを起動するかの選択
ソース サイトでは、移行が正常に完了すると、レプリケーション内のすべての仮想マシンがパワーオフされます。
ネットワーク設定
[フェイルオーバー時に事前構成済みのネットワーク設定を適用] を選択した場合、仮想マシンのレプリケーション中に構成されたネットワークを割り当てます。
[すべての仮想マシンをネットワークに接続] を選択した場合、ドロップダウン メニューからレプリケートされた仮想マシンを接続するネットワークを選択します。
VDCコンピューティングポリシーとサイジングポリシー
VDC仮想マシン配置ポリシー:デフォルト値「なし」にて設定を変更しないでください。
VDC仮想マシンサイジングポリシー:デフォルト値「なし」にて設定を変更しないでください。

「完了する準備ができました」の画面にて移行の設定を確認し、「完了」をクリックします。

画面が受信レプリケーションに戻り、項目「最終変更日」で移行の進捗を確認することができます。

../_images/vcav-cloud_migration_017.png

移行が完了すると、リカバリ状態が「フェイルオーバー済み」に遷移します。

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ソースサイトの移行元vAppの仮想マシンはシャットダウンされ、ターゲットサイト側へ指定した電源状態にて元のvAppと同じ名前で新規作成されます。
ソースサイトのvCDポータルにアクセスし、ソースサイトの仮想マシンがパワーオフされていることを確認します。

../_images/vcav-onpre_migration_017.png

注釈

ターゲットサイトへ移行するvAppと重複する名前のvApp・仮想マシンが存在した場合、移行されたvApp・仮想マシンは現在の名前の後に「 (<数字>)」が追加された状態で生成されます。

以上でVCDAによる移行は完了です。

6. 移行後の仮想マシンの設定確認

フェイルオーバーが完了後、ターゲットサイトのVCDテナントポータルで、フェイルオーバーしてきたvApp/VM等を確認することができます。
ターゲットサイトのvCDテナントポータルへログインし、対象のvDCを選択後、「データセンター」タブ > 「コンピュート」 > 「仮想マシン」を選択してフェイルオーバーしてきた仮想マシンが存在することを確認します。

../_images/vcav-dr-test_015-2.png

確認対象マシン名をクリックし、「ハードウェア」 > 「コンピュート」へと進みます。
仮想マシンのCPU、メモリ設定が引き継がれていることを確認します

../_images/vcda-42.png

同メニューの「NIC」へと進み、仮想マシンのネットワーク設定が想定通りであることを確認します。
※想定した値と異なる場合はネットワーク設定を確認・修正してください。

../_images/vcda-43.png

同メニューの「ゲストOSのカスタマイズ」を選択し、「編集」をクリックします。
パスワードの設定が引き継がれていることを確認します。
※「ゲストOSのカスタマイズ」設定が引き継がれるためには、VCDA4.5以降のバージョンが必須です。

../_images/vcda-44.png

7. 移行後の作業

移行完了後、移行用のレプリケーションの削除方法を説明します。

7.1 移行用のレプリケーションの削除

移行完了後、IPVソースサイトでのテナントを削除したい場合、移行用のレプリケーションの削除を実施してください。

注意:以下の操作はすべてソースサイト(今回のケースではJP7)での作業です。

組織管理者ロールを持つユーザーでソースサイトのvCDテナントポータルへログインします。
Topメニューより[詳細] > [Availability(<サイト名>)]をクリックします。

../_images/vcav-cloud_migration_019.png

左側のメニュー「受信レプリケーション」から「vApp」の対象マシンを選択、「すべてのアクション」をクリックし、「レプリケーションの削除」をクリックします。

../_images/vcav-onpre_migration_022.png

レプリケーション削除の確認画面が表示され、削除するレプリケーション名を確認し、「削除」ボタンをクリックします。

../_images/vcav-cloud_migration_023.png

削除した移行レプリケーションが存在しないことを確認します。

../_images/vcav-cloud_migration_024.png

VCDA機能を利用したオンプレミス環境からIaaS Powered by VMwareへのvApp/VMの移行方法の解説は以上です。