IPVでのOracle Databaseテンプレート(RHEL)のご利用について


はじめに

本書では、2CPU-8GB 以上のリソースが割り当てられた仮想マシンを対象として、Red Hat Enterprise Linux環境にて、シングル構成のOracle Database 19c Standard Edition 2(以下、Oracle SE2)を構築する手順をご説明します。
Enterprise Edition(以下、Oracle EE)についても、同様の手順にて構築頂けます。

注釈

本書で提示する構成は一例であり、性能を保証するものではありません。性能、可用性、保守性などのお客様要件に応じた設計が必要です。 本テンプレートから作成された仮想マシンは、2CPU-8GB 以上のリソースでご利用ください。


構成説明

本書で構築するシステムの構成は、以下の通りです。


../_images/oracle_diagram_rhel.png

注釈

データセンターグループ作成、OvDCネットワーク作成、仮想マシン/vApp(仮想マシングループ)作成、及び設定に関しましては、「Smart Data Platform IaaS Powered by VMware チュートリアル」をご覧下さい。

注釈

本書は、インターネットや共通機能プールへ接続できることを前提としています。 OvDCネットワークは、インターネットや共通機能プールへ接続できるように設定してください。 詳細は、疎通確認(インターネット接続ゲートウェイ/共通機能プール) をご覧下さい。


本書が適用可能なバージョンは、以下の通りです。本書では、Red Hat Enterprise Linux 8.4 を使用します。

分類 製品情報
OS Red Hat Enterprise Linux 8.X ※1
データベース Oracle Database 19c Standard Edition 2 (SE2) / Enterprise Edition (EE) ※2
※1 Xはマイナーバージョンを示します。本書では、Red Hat Enterprise Linux 8.4 を取り扱います。
※2 利用可能な Oracle Databaseのバージョン/エディションはリージョン毎に異なります。詳細は IaaS Powered by VMware 詳細情報 Middleware テンプレート Oracle Databaseをご確認下さい。

本書では、以下のように領域を割り当てます。

領域種別 マウントポイント デバイス サイズ 説明
root / /dev/mapper/rhel-root 21.5GB ルートディレクトリ
swap /swap /dev/mapper/rhel-swap 8GB スワップ領域
var /var /dev/mapper/rhel-root 10GB varディレクトリ
tmpfs /dev/shm tmpfs 16GB tmpfs領域
Oracle /u01 /dev/sdb 100GB Oracle Database用領域

仮想マシンの作成

仮想マシンの作成

vAppの 「アクション」 -> 「追加」 -> 「仮想マシンを追加」 を押下します。

../_images/create_vapp_04.png

../_images/create_vapp_06.png

[仮想マシンを{vApp名}に追加] ダイアログが表示されることを確認し 「仮想マシンの追加」 を押下します。 [新しい仮想マシン] 作成の画面が表示されます。

../_images/create_vapp_07.png

[新しい仮想マシン] ページで、以下の値を設定し 「OK」 を押下します。


項目 設定値
名前 oracle-se2
コンピュータ名 oracle-se2
説明 空欄
タイプ テンプレートから
テンプレート Oracle SE2メニュー用のオフィシャルイメージテンプレートが選択されている事を確認します。※1
※1 利用可能なオフィシャルイメージテンプレートは、 IaaS Powered by VMware 詳細情報 Middleware テンプレート Oracle Database をご確認下さい。
../_images/create_oracle_vapp_rhel.png

[仮想マシンを{vApp名}に追加] ダイアログで 「追加」 を押下します。


名前付きディスク作成

[ストレージ] -> [名前付きディスク] から、[新規] をクリックし、以下の値を指定し、名前付きディスクの作成を行います。

項目 設定値
名前 SE2_DB_Vol
説明 空欄
ストレージポリシー ドロップダウンより名前付きディスクを生成するストレージポリシーを選択します
IOPS 該当なし(入力できません)
ディスクのサイズ(GB) 100
バスタイプ SCSI
バスサブタイプ 準仮想化SCSIコントローラ
../_images/create_named-disk_oracle_rhel.png

名前付きディスクの接続

[ストレージ] -> [名前付きディスク] で任意のディスクを選択して、[接続] をクリックします。
[名前付きディスクの接続] ダイアログが表示され仮想マシンドロップダウンメニューから「oracle-se2」を選択し、[接続] をクリックします。
正常に処理が完了後、リスト内対象名前付きディスクの「接続された仮想マシンの数」が増加することを確認します。
また、接続名前付きディスクを選択時に [分離] が活性化することを確認します。
../_images/create_oracle_named-disk_.png

注釈

Oracle Database をインストールした名前付きディスクを当社が提供しているテンプレート以外に接続しないでください。


ネットワークの接続

[コンピュート] -> [仮想マシン] から任意の仮想マシンを選択し、詳細画面を表示します。
[ハードウェア] -> [NIC] へ移動します。
画面上部の [編集] をクリックし、「対象仮想マシン名」のNICの編集"ダイアログが表示されることを確認します。
ダイアログ上部の [新規] をクリックします。
以下の値を指定し、「保存」 を押下します。
項目 設定値
プライマリNIC はい
NIC 0
ネットワークアダプタ VMXNET3
ネットワーク ドロップダウンより事前に作成した「ネットワーク」を選択します
IPモード 固定-手動
IPアドレス 192.168.1.101

OS設定

[Webコンソールの起動] を押下し、Webコンソールを起動します。

サインイン

Webコンソールへアクセス後、ユーザー名・初期パスワードを入力しログインします。
以下の値を入力し、ログインします。
項目 設定値
ユーザー名 root
パスワード rootユーザーパスワード※
※rootユーザーパスワードは、[ゲストOSのカスタマイズ] -> [編集] -> [パスワードを指定]をご確認ください。

ネットワークインターフェイス設定

以下のコマンドを実行し、ネットワークインターフェイス接続名を設定します。

# nmcli c m "ens192" connection.id eth0

以下のコマンドを実行し、IPアドレスを設定します。

# nmcli c m eth0 ipv4.address 192.168.1.101/24

以下のコマンドを実行し、ネットワークインターフェイスの自動起動を設定します。

# nmcli c m eth0 connection.autoconnect yes

以下のコマンドを実行し、IPアドレスの割り当て方法(手動)を設定します。

# nmcli c m eth0 ipv4.method manual
以下のコマンドを実行し、DNSサーバーのIPアドレス指定を設定します。
# nmcli c m eth0 ipv4.dns <DNSサーバーのIPアドレス>

以下のコマンドを実行し、デフォルトゲートウェイを設定します。

# nmcli c m eth0 ipv4.gateway 192.168.1.254

以下のコマンドを実行し、ネットワークインターフェイスの再起動を行います。

# nmcli c down eth0; nmcli c up eth0

以下のコマンドを実行し、IPアドレスが正しく設定されている事を確認します。

# nmcli c show eth0 | grep IP4.ADDRESS
IP4.ADDRESS[1]:                         192.168.1.101/24

以下のコマンドを実行し、ネットワークインターフェイスの自動起動が正しく設定されている事を確認します。

# nmcli c show eth0 | grep connection.autoconnect
connection.autoconnect:                 yes
connection.autoconnect-priority:        0

以下のコマンドを実行し、IPアドレスの割り当て方法(手動)が正しく設定されている事を確認します。

# nmcli c show eth0 | grep ipv4.method
ipv4.method:                            manual

以下のコマンドを実行し、DNSサーバーのIPアドレス指定が正しく設定されている事を確認します。

# nmcli c show eth0 | grep ipv4.dns
ipv4.dns:                               <お客様ご利用のDNSサーバーのIPアドレス>
ipv4.dns-search:

以下のコマンドを実行し、デフォルトゲートウェイが正しく設定されている事を確認します。

# nmcli c show eth0 | grep ipv4.gateway
ipv4.gateway:                           192.168.1.254

SSHログイン設定

以下のコマンドを実行し、SSHログインを設定します。

# vi /etc/ssh/sshd_config
...省略...
PasswordAuthentication yes
...省略...
(変更後は、ZZコマンドにて変更内容を保存し、viを終了)

以下のコマンドを実行し、sshdを再起動します。

# systemctl restart sshd

ホスト名設定

本書では、以下のホスト名を設定します。

項目 設定値
ホスト名 oracle-se2.example.com

以下のコマンドを実行し、ホスト名を設定します。

# nmcli general hostname oracle-se2.example.com

以下のコマンドを実行し、ホスト名が正しく設定されている事を確認します。

# hostname
oracle-se2.example.com

ホスト名の名前解決

以下のコマンドを実行し、ホスト名の名前解決を設定します。

# vi /etc/hosts
...省略...
192.168.1.101 oracle-se2.example.com oracle-se2 # 追加

注釈

hostsファイルには「インスタンスの作成」画面で入力したインスタンス名ではなく、hostnameコマンドで確認したホスト名をそのまま入力してください。 大文字・小文字の違いによりDB作成時にエラーが発生する恐れがあります。

以下のコマンドを実行し、ホスト名の名前解決が正しく設定されている事を確認します。

# ping -c 3 oracle-se2.example.com
PING oracle-se2.example.com (192.168.1.101) 56(84) bytes of data.
64 bytes from oracle-se2.example.com (192.168.1.101): icmp_seq=1 ttl=64 time=0.019 ms
64 bytes from oracle-se2.example.com (192.168.1.101): icmp_seq=2 ttl=64 time=0.044 ms
64 bytes from oracle-se2.example.com (192.168.1.101): icmp_seq=3 ttl=64 time=0.038 ms

--- oracle-se2.example.com ping statistics ---
3 packets transmitted, 3 received, 0% packet loss, time 1999ms
rtt min/avg/max/mdev = 0.019/0.033/0.044/0.012 ms

tmpfs設定

本書では、以下のtmpfsを設定します。

項目 設定値
tmpfsサイズ 16GB

以下のコマンドを実行し、tmpfsのサイズを設定します。

# vi /etc/fstab
tmpfs /dev/shm tmpfs defaults,size=16G 0 0

以下のコマンドを実行し、OSを再起動します。

# reboot

以下のコマンドを実行し、tmpfsのサイズが正しく設定されている事を確認します。

# df -h
Filesystem             Size  Used Avail Use% Mounted on
...省略...
tmpfs                   16G  929M   16G   6% /dev/shm
...省略...

タイムゾーン設定

本書では、以下のタイムゾーンを設定します。

項目 設定値
タイムゾーン Asia/Tokyo

以下のコマンドを実行し、タイムゾーンを設定します。

# timedatectl set-timezone Asia/Tokyo

以下のコマンドを実行し、タイムゾーンが正しく設定されている事を確認します。

# timedatectl
...
Timezone: Asia/Tokyo (JST, +0900)
NTP enabled: yes
NTP synchronized: yes
RTC in local TZ: no
DST active: n/a

Database用ボリュームのマウント

本書では、以下のDatabase用ボリュームをマウントします。

項目 設定値
デバイスパス /dev/sdb※1
ファイルシステム XFS
※1 デバイスパス(/dev/sd*)は、お客様環境によって異なります。

以下のコマンドを実行し、Database用ボリュームが正しく認識されている事を確認します。
# parted /dev/sdb

GNU Parted 3.1
Using /dev/sdb
Welcome to GNU Parted! Type 'help' to view a list of commands.

(parted) print
Error: /dev/sdb: unrecognised disk label
Model: Virtio Block Device (virtblk)
Disk /dev/sdb: 3299GB
Sector size (logical/physical): 512B/512B
Partition Table: unknown
Disk Flags:

以下のコマンドを実行し、パーティションを作成します。

# parted /dev/sdb
...省略...
(parted) mklabel gpt

(parted) print
Model: Virtio Block Device (virtblk)
Disk /dev/sdb: 3299GB
Sector size (logical/physical): 512B/512B
Partition Table: gpt
Disk Flags:

Number  Start  End  Size  File system  Name  Flags

(parted) mkpart primary xfs 0 -0
Warning: The resulting partition is not properly aligned for best performance.
Ignore/Cancel? Ignore

(parted) print
Model: Virtio Block Device (virtblk)
Disk /dev/sdb: 3299GB
Sector size (logical/physical): 512B/512B
Partition Table: gpt
Disk Flags:

Number  Start   End    Size   Type     File system  Flags
1       1049kB  107GB  107GB  primary  xfs

(parted) quit
Information: You may need to update /etc/fstab.

以下のコマンドを実行し、作成したパーティションを確認します。

# ls -l /dev/sdb*
brw-rw---- 1 root disk 253, ... /dev/sdb
brw-rw---- 1 root disk 253, ... /dev/sdb1

以下のコマンドを実行し、作成したパーティションにファイルシステムを作成します。

# mkfs.xfs /dev/sdb1
meta-data=/dev/sdb1              isize=256    agcount=4, agsize=201326590 blks
         =                       sectsz=512   attr=2, projid32bit=1
         =                       crc=0        finobt=0
data     =                       bsize=4096   blocks=805306359, imaxpct=5
         =                       sunit=0      swidth=0 blks
naming   =version 2              bsize=4096   ascii-ci=0 ftype=0
log      =internal log           bsize=4096   blocks=393215, version=2
         =                       sectsz=512   sunit=0 blks, lazy-count=1
realtime =none                   extsz=4096   blocks=0, rtextents=0

以下のコマンドを実行し、マウントポイントを作成します。

# mkdir /u01

以下のコマンドを実行し、Database用ボリュームをマウントします。

# mount /dev/sdb1 /u01

以下のコマンドを実行し、Database用ボリュームが正しく認識されている事を確認します。

# df -h
...省略...
/dev/sdb1             100G   33M  100G    1% /u01
以下のコマンドを実行し、Database用ボリュームの自動マウントを設定します。
デバイスパス(/dev/sd*)は、お客様環境によって異なります。
# ls /dev/disk/by-uuid/ -l
total 0
...省略...
lrwxrwxrwx 1 root root 10 ... f7d714dd-205b-46ca-875a-735ccdbc1874 -> ../../sdb1

# vi /etc/fstab
...省略...
UUID=f7d714dd-205b-46ca-875a-735ccdbc1874 /u01 xfs defaults 0 0 # 追加

GUI 環境の手動インストール

yum で GUI 環境をインストールします。
# yum -y groupinstall 'Server with GUI'

Oracle Database RPM の手動インストール

Oracle Database Preinstallation RPM をダウンロードしてインストールします。
# curl -o oracle-database-preinstall-19c-1.0-2.el8.x86_64.rpm https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL8/appstream/x86_64/getPackage/oracle-database-preinstall-19c-1.0-2.el8.x86_64.rpm
# yum install oracle-database-preinstall-19c-1.0-2.el8.x86_64.rpm
以下のコマンドを実行し、カーネル・パラメータが設定されていることを確認します。
# /sbin/sysctl -a | grep -e sem -e shm -e file-max -e ip_local_port_range -e rmem_default -e rmem_max -e wmem_default -e wmem_max -e aio-max-nr
以下のコマンドを実行し、ユーザーおよびグループが作成されていることを確認します。
# cat /etc/group
以下のコマンドを実行し、oracleユーザーのパスワードを設定します。
# passwd oracle
Changing password for user oracle.
New password:
Retype new password:
以下のコマンドを実行し、ユーザーリソース制限が正しく設定されている事を確認します。
# su - oracle
$ ulimit -Sa
core file size          (blocks, -c) 0
data seg size           (kbytes, -d) unlimited
scheduling priority             (-e) 0
file size               (blocks, -f) unlimited
pending signals                 (-i) 14791
max locked memory       (kbytes, -l) 134217728
max memory size         (kbytes, -m) unlimited
open files                      (-n) 1024
pipe size            (512 bytes, -p) 8
POSIX message queues     (bytes, -q) 819200
real-time priority              (-r) 0
stack size              (kbytes, -s) 10240
cpu time               (seconds, -t) unlimited
max user processes              (-u) 2047
virtual memory          (kbytes, -v) unlimited
file locks                      (-x) unlimited

$ ulimit -Ha
core file size          (blocks, -c) unlimited
data seg size           (kbytes, -d) unlimited
scheduling priority             (-e) 0
file size               (blocks, -f) unlimited
pending signals                 (-i) 14791
max locked memory       (kbytes, -l) 134217728
max memory size         (kbytes, -m) unlimited
open files                      (-n) 65536
pipe size            (512 bytes, -p) 8
POSIX message queues     (bytes, -q) 819200
real-time priority              (-r) 0
stack size              (kbytes, -s) 32768
cpu time               (seconds, -t) unlimited
max user processes              (-u) 16384
virtual memory          (kbytes, -v) unlimited
file locks                      (-x) unlimited

注釈

リソース制限の推奨範囲は、Oracleソフトウェア・インストール・ユーザーのリソース制限の確認 を確認してください。


Oracleインストーラーの所有者変更

本書では、以下のOracleインストーラーの所有者を変更します。

項目 設定値
インストーラーパス /software/*
所有ユーザー oracle
所有グループ oinstall

以下のコマンドを実行し、Oracleインストーラーの所有者を変更します。

# chown -R oracle:oinstall /software/*

以下のコマンドを実行し、Oracleインストーラーの所有者が正しく設定されている事を確認します。

# ls -la /software
Total 4370300
drwxr-xr-x. 2 root root 4096 ... .
dr-xr-xr-x. 19 root root 4096 ... ..
-rw-r--r--. 1 oracle oinstall 918555219 ... ... client
-rw-r--r--. 1 oracle oinstall 1673591558 ... ... database
-rw-r--r--. 1 oracle oinstall 867667463 ... ... grid

ORACLE_HOMEディレクトリの作成

本書では、以下のORACLE_BASEディレクトリを作成します。

項目 設定値
ディレクトリパス /u01/app/oracle

以下のコマンドを実行し、ORACLE_HOMEディレクトリを作成します。

# chown -R oracle:oinstall /u01
# su - oracle
$ mkdir -p /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
$ chgrp oinstall /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1

Oracleインストーラーの展開

本書では、以下のOracleインストーラーを展開します。

項目 設定値
ディレクトリパス /software/database/V982063-01.zip
所有ユーザー oracle
所有グループ oinstall

以下のコマンドを実行し、Oracleインストーラーを展開します。

$ cd /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
$ unzip -q /software/database/V982063-01.zip

以下のコマンドを実行し、Oracleインストーラーが正しく展開(コピー)されている事を確認します。

$ ls /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
addnode     dbjava       hs             md       ords     rdbms          sqlj
apex        dbs          install        mgw      oss      relnotes       sqlpatch
assistants  deinstall    instantclient  network  oui      root.sh        sqlplus
bin         demo         inventory      nls      owm      root.sh.old    srvm
clone       diagnostics  javavm         odbc     perl     root.sh.old.1  suptools
crs         dmu          jdbc           olap     plsql    runInstaller   ucp
css         drdaas       jdk            OPatch   precomp  schagent.conf  usm
ctx         dv           jlib           opmn     QOpatch  sdk            utl
cv          env.ora      ldap           oracore  R        slax           wwg
data        has          lib            ord      racg     sqldeveloper   xdk

Oracleソフトウェアのインストール

[Webコンソールの起動] を押下し、Webコンソールを起動します。

サインイン

Webコンソールへアクセス後、 oracle ユーザーでサインインします。
項目 設定値
ユーザー名 oracle
パスワード お客様設定パスワード

インストーラーの実行

以下のコマンドを実行し、GUIを起動します。

$ startx

デスクトップで、 [Activities] -> [Terminal] を選択します。

../_images/terminal.png
以下のコマンドを実行し、RU展開用のディレクトリを作成し、適用する RU を展開します。
本書では、テンプレートに格納されている 19.16 RU を利用します。
$ mkdir -p /u01/stage/
$ chgrp oinstall /u01/stage/
$ cd /u01/stage/
$ unzip -q /software/database/p34133642_190000_Linux-x86-64.zip

注釈

その他のRUを適用する場合、 My Oracle Support(MOS) よりダウンロードしてください。


以下のコマンドを実行し、RU に対応する opatch を展開します。

$ cd /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
$ rm -rf OPatch
$ unzip -q /software/database/p6880880_190000_Linux-x86-64.zip

注釈

その他のRUを適用する場合、対応する opatch を My Oracle Support(MOS) よりダウンロードしてください。


以下のコマンドを実行し、インストーラーを起動します。

$ export CV_ASSUME_DISTID=OL7
$ LANG=C /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/runInstaller -applyRU /u01/stage/34133642

注釈

日本語キーボード(JISキーボード)をお使いの場合、下記の手順に沿ってコマンド中の “=”(イコール) を入力してください。

  1. Applications > System Tools > Settings > Region and Language 画面にて、 Input Sources 欄の [+]ボタンから Japanese を追加
  2. ツールバーからJapanese キーボード(ja)を選択する
  3. TerminalでSHIFTキーを入力しながら、”_”キー(”?”の右横にあるキー)を打つ

[Select Configuration Option] ウィンドウで、 [Set Up Software Only] を選択します。

../_images/19cinstall_rhel.png

[Select Database Install Option] ウィンドウで、 [Single instance database installation] を選択します。

../_images/19cinstall2_rhel.png

[Select Database Edition] ウィンドウで、 [Standard Edition 2] を選択します。

../_images/19cinstall3_rhel.png

[Specify Installation Location] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Oracle base /u01/app/oracle

また、[Software location] の値が下記であることを確認します

項目 設定値
Software location /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
../_images/19cinstall4_rhel.png

[Create Inventory] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Inventory Directory /u01/app/oraInventory
oraInventory Group Name oinstall
../_images/19cinstall5_rhel.png

[Privileged Operating System groups] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Database Administrator (OSDBA) group dba
Database Operator (OSOPER) group (Optional) oper
Database Backup and Recovery (OSBACKUPDBA) group backupdba
Data Guard administrative (OSDGDBA) group dgdba
Encryption Key Management administrative (OSKMDBA) group kmdba
Real Application Cluster administrative (OSRACDBA) group dba
../_images/19cinstall6_rhel.png

[Root script execution configuration] ウィンドウで、[Automatically run configuration scripts] および [Use "root" user credential] を選択し、下記値を入力します。

項目 設定値
Password お客様設定 root パスワード
../_images/19cinstall20_rhel.png

[Prerequisite Checks] ウィンドウで、compat-libcap に関連する欠落チェックに対して、「すべて無視」を選択し、「インストール」をクリックしてインストールを行います。

../_images/19cinstall22_rhel.png

[Summary] ウィンドウで、設定を確認し、 [Install] を選択します。

../_images/19cinstall8_rhel.png

[Install Product] ウィンドウで、インストールが開始された事を確認します。

../_images/19cinstall9_rhel.png

インストール途中に、 [Oracle Database 19c Installer] が表示されます。 [Yes] を選択します。

../_images/19cinstall21_rhel.png

[Finish] ウィンドウで、 [The registration of Oracle Database was successful.] を確認し、 [Close] を選択します。

../_images/19cinstall12_rhel.png

データベースの作成

[Webコンソールの起動] を押下し、Webコンソールを起動します。

サインイン

Webコンソールへアクセス後、 oracle ユーザーでサインインします。

DBCAの起動

以下のコマンドを実行し、GUIを起動します。
$ startx

デスクトップで、 [Activities] -> [Terminal] を選択します。

../_images/terminal.png

以下のコマンドを実行し、Database Configuration Assistant(以下、DBCA)を起動します。

$ LANG=C /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/bin/dbca

注釈

日本語キーボード(JISキーボード)をお使いの場合、下記の手順に沿ってコマンド中の “=”(イコール) を入力してください。

  1. Applications > System Tools > Settings > Region and Language 画面にて、 Input Sources 欄の [+]ボタンから Japanese を追加
  2. ツールバーからJapanese キーボード(ja)を選択する
  3. TerminalでSHIFTキーを入力しながら、”_”キー(”?”の右横にあるキー)を打つ

[Select Database Operation] ウィンドウで、 [Create a database] を選択します。

../_images/dbca1_rhel.png

[Select Database Creation Mode] ウィンドウで、 [Advanced configuration] を選択します。

../_images/dbca2_rhel.png

[Select Database Deployment Type] ウィンドウで、 以下の値を選択します。

項目 設定値
Database type Oracle Single instance database
Select a template for your database General Purpose or Transaction Processing
../_images/dbca3_rhel.png

[Specify Database Identification Details] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Global database name orcl.example.com
SID orcl
Create as Container database 選択
Use Local Undo tablespace for PDBs 選択
Create a Container database with one or more PDBs 選択
PDB name pdb
../_images/dbca4_rhel.png

[Select Database Storage Option] ウィンドウで、[Use template file for database storage attributes] を選択します。

../_images/dbca5-1_rhel.png

[Select Fast Recovery Option] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Specify Fast Recovery Area 選択
Recovery files storage type File System
Fast Recovery Area {ORACLE_BASE}/fast_recovery_area/{DB_UNIQUE_NAME}
Fast Recovery Area size 自動決定
Enable archiving 未選択
../_images/dbca6_rhel.png

[Specify Network Configuration Details] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Create a new listener 選択
Listener name LISTENER
Listener port 1521

[Specify Network Configuration Details] ウィンドウで、[Oracle home] が以下の値であることを確認します。

Oracle home /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1
../_images/dbca7_rhel.png

[Specify Configuration Options - Memory] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Use Automatic Shared Memory Management 選択
SGA size 自動決定
PGA Size 自動決定
../_images/dbca8-1_rhel.png

注釈

お客様環境のシステムメモリーサイズにより、選択するメモリー管理設定によっては、エラーが表示される場合があります。エラーが表示された場合は、以下のドキュメントを参考に、適切なメモリー管理を選択、設定してください。

Oracle Database データベース管理者ガイド 19c - 第I部 基本データベース管理 - 6 メモリーの管理

[Specify Configuration Options - Sizing] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Processes 自動決定(default:300)
../_images/dbca8-2_rhel.png

[Specify Configuration Options - Character Sets] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Use Unicode (AL32UTF8) 選択
National character set AL16UTF16 - Unicode UTF-16 Universal character set
Default language Japanese
Default territory Japan
../_images/dbca8-3_rhel.png

[Specify Configuration Options - Connection Mode] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Dedicated server mode 選択
../_images/dbca8-4_rhel.png

[Specify Management Options] ウィンドウで、以下の値を選択し、以下の値を選択します。

項目 設定値
Configure Enterprise Manager (EM) database express チェックを外す
../_images/dbca16_rhel.png

[Specify Database User Credentials] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Use the same administrative password for all accounts 選択
Password お客様指定のパスワード
Confirm password Passwordに入力したパスワード
../_images/dbca17_rhel.png

[Select Database Creation Options] ウィンドウで、以下の値を選択します。

項目 設定値
Create database 選択
Save as a database template 未選択
Generate database creation scripts 未選択
../_images/dbca11_rhel.png

[Summary] ウィンドウで、設定を確認し、 [Finish] を選択します。

../_images/dbca21_rhel.png

[Progress Page] ウィンドウで、インスタンス作成が開始されたことを確認します。

../_images/dbca22_rhel.png

[Finish] ウィンドウで、 [Database creation complete.] を確認し、 [Close] を選択します。

../_images/dbca14_rhel.png

ユーザー環境変数の設定

以下のコマンドを実行し、ユーザー環境変数を設定します。

$ cd
$ cp -p ~/.bash_profile ~/.bash_profile.org
$ cat << '_EOF_' >> ~/.bash_profile
export ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
export ORACLE_HOME=$ORACLE_BASE/product/19.0.0/dbhome_1
export PATH=$ORACLE_HOME/bin:$PATH
export ORACLE_SID=orcl
export NLS_LANG=Japanese_Japan.AL32UTF8
_EOF_

以下のコマンドを実行し、ユーザー環境変数が正しく設定されている事を確認します。

$ source ~/.bash_profile
$ env | grep ORA
ORACLE_SID=orcl
ORACLE_BASE=/u01/app/oracle
ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1

データベース作成後の確認

[Webコンソールの起動] を押下し、Webコンソールを起動します。

サインイン

Webコンソールへアクセス後、 oracle ユーザーでサインインします。

リスナー起動確認

以下のコマンドを実行し、リスナーが正しく起動されている事を確認します。

$ lsnrctl status LISTENER

LSNRCTL for Linux: Version 19.0.0.0.0 - Production on ...

Copyright (c) 1991, 2019, Oracle.  All rights reserved.

(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=oracle-se2.example.com)(PORT=1521)))に接続中
リスナーのステータス
------------------------
別名                      LISTENER
バージョン                TNSLSNR for Linux: Version 19.0.0.0.0 - Production
開始日                    ...
稼働時間                  01 時間 127 秒
トレース・レベル          off
セキュリティ              ON: Local OS Authentication
SNMP                      OFF
パラメータ・ファイル      /u01/app/oracle/product/19.0.0/dbhome_1/network/admin/listener.ora
ログ・ファイル            /u01/app/oracle/diag/tnslsnr/oracle-se2/listener/alert/log.xml
リスニング・エンドポイントのサマリー...
  (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=oracle-se2.example.com)(PORT=1521)))
  (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=EXTPROC1521)))
サービスのサマリー...
サービス"86b637b62fdf7a65e053f706e80a27ca.example.com"には、1件のインスタンスがあります。
 インスタンス"orcl"、状態READYには、このサービスに対する1件のハンドラがあります...
サービス"e9bdad52064f397de0536501a8c0117b.example.com"には、1件のインスタンスがあります。
  インスタンス"orcl"、状態READYには、このサービスに対する1件のハンドラがあります...
サービス"orcl.example.com"には、1件のインスタンスがあります。
  インスタンス"orcl"、状態READYには、このサービスに対する1件のハンドラがあります...
サービス"orclXDB.example.com"には、1件のインスタンスがあります。
  インスタンス"orcl"、状態READYには、このサービスに対する1件のハンドラがあります...
サービス"pdb.example.com"には、1件のインスタンスがあります。
  インスタンス"orcl"、状態READYには、このサービスに対する1件のハンドラがあります...
コマンドは正常に終了しました。

インスタンス起動確認

以下のコマンドを実行し、インスタンスが正しく起動されている事を確認します。

$ sqlplus sys@orcl as sysdba

SQL> SELECT CDB FROM V$DATABASE;

CDB
---
YES

SQL> COLUMN NAME FORMAT A8

SQL> SELECT NAME, CON_ID, DBID, CON_UID, GUID FROM V$CONTAINERS ORDER BY CON_ID;

NAME         CON_ID       DBID    CON_UID GUID
-------- ---------- ---------- ---------- --------------------------------
CDB$ROOT          1 1545271798          1 86B637B62FDF7A65E053F706E80A27CA
PDB$SEED          2  242234810  242234810 9125FA47594B6EBAE0536501A8C0D062
PDB               3 1968059045 1968059045 912621C00CC0784DE0536501A8C022BF

SQL> COLUMN PDB_NAME FORMAT A15

SQL> SELECT PDB_ID, PDB_NAME, STATUS FROM DBA_PDBS ORDER BY PDB_ID;

    PDB_ID PDB_NAME        STATUS
---------- --------------- ----------
         2 PDB$SEED        NORMAL
         3 PDB             NORMAL

SQL> COLUMN NAME FORMAT A15
SQL> COLUMN RESTRICTED FORMAT A10
SQL> COLUMN OPEN_TIME FORMAT A30

SQL> SELECT NAME, OPEN_MODE, RESTRICTED, OPEN_TIME FROM V$PDBS;

NAME            OPEN_MODE  RESTRICTED OPEN_TIME
--------------- ---------- ---------- ------------------------------
PDB$SEED        READ ONLY  NO         ... +09:00
PDB             READ WRITE NO         ... +09:00

SQL> ALTER SESSION SET CONTAINER=PDB;

セッションが変更されました。

SQL> SELECT INSTANCE_NAME from V$INSTANCE;

INSTANCE_NAME
----------------
orcl

SQL> SHOW PDBS

    CON_ID CON_NAME                       OPEN MODE  RESTRICTED
---------- ------------------------------ ---------- ----------
         3 PDB                            READ WRITE NO