6.5. IRR(Internet Routing Registry)とは¶
1. IRRとは¶
- IRR = Internet Routing Registry
- インターネットで取り扱う経路に関するPrefix、AS番号、および経路の優先情報などを登録するデータベース
IRRに含まれている情報
- 経路とその経路に関する責任の所在
- Maintainer
- Origin AS
- Prefix
- 接続性(AS-in,AS-out)、優先性 など
- 経路とその経路に関する責任の所在
- 主なIRRデータベース
- NTTCOM
- JPIRR
- RADB
- APNIC
- RIPE
- ARIN
- LACNIC
- AFRINIC
2. IRRの利用目的について¶
IRRの利用目的
- BGP経路情報の信憑性確認
- 経路フィルタリング
- Super OCN Flexible ConnectではIRR-DBを元にした経路フィルタを設定
- 経路に関するコンタクトポイントの検索
- 障害時の連絡先取得
- トポロジー情報の取得
3. IRR 各Objectについて¶
代表的なIRRオブジェクト
Maintainer Object
各IRRオブジェクトの管理主体を表すオブジェクト
必ず最初に他の全てのオブジェクトに先立って登録する必要がある
本オブジェクトがあれば、他のいかなるオブジェクトも生成可能であり、また登録に際する確認情報もこのオブジェクトに含まれている
<Maitainer Object 例>mntner: MAINT-AS4713descr: NTT Communications Corporationadmin-c: JP00211841tech-c: JP00211841upd-to: admin@ocn.ad.jpmnt-nfy: admin@ocn.ad.jpauth: CRYPT-PW HIDDENCRYPTPWmnt-by: MAINT-AS4713changed: admin@ocn.ad.jp 20210528source: JPIRR
- Route Object
- BGPの経路情報で、Prefix情報を表すオブジェクト
AS Object
AS情報を表す
そのASのポリシー情報(どのASからどういった経路、どの程度の優先性をもって受信するか、など)も記述することができる
<AS Object 例>aut-num: AS4713as-name: OCNdescr: NTT Communications Corporationnotify: admin@ocn.ad.jpadmin-c: JP00211841tech-c: JP00211841mnt-by: MAINT-AS4713changed: admin@ocn.ad.jp 20210528source: JPIRR
AS-SET Object
複数のASを1つの共通したポリシーの元にまとめて1つとして記述するオブジェクトのこと
自ASの顧客ASを複数まとめて記述するなどが最もよく使われる方法
<AS-SET Object 例>as-set: AS-OCNdescr: ASes advertised by OCNmembers: AS4713,(省略)admin-c: JP00211841tech-c: JP00211841notify: admin@ocn.ad.jpmnt-by: MAINT-AS4713changed: admin@ocn.ad.jp 20210528source: JPIRR