9.1. Auto Scalingリソースの新設

Auto Scalingの機能について

  • Auto Scaling機能とは

    ・ユーザにて事前に定義したルールに従い、トラフィック利用状況に応じて、ネットワークの上限帯域を自動的にスケール制御する機能
    ・ネットワークの上限帯域のスケール制御に加え、アラートメールの設定/通知も可能
  • Auto Scalingの発動対象

    ・Super OCN Flexible Connectの 【回線リソース(イーサアクセス)】
    ・Flexible InterConnectの 【FIC-Connectionリソース(Super OCN Flexible Connect)】
  • Auto Scalingルール設定

    ・1の対象に対して、【プリセット設定】 もしくは 【カスタム設定】 のいずれかを適用することが可能です(両方の設定は不可)

1 プリセット設定
以下の3つの予め用意されたAuto Scalingルールの中から選択します

①可用性最適型
・帯域上限値に対して実際のトラフィック利用率が 40% を維持するよう自動で帯域上限値を増減します
・利用率が26%を下回った場合 帯域上限値を1段Down、53%を上回った場合 帯域上限値を1段Up (継続時間が30分を超える場合)
・Down/Upが発動した場合、メール通知

②バランス型
・帯域上限値に対して実際のトラフィック利用率が 50% を維持するよう自動で帯域上限値を増減します
・利用率が33%を下回った場合 帯域上限値を1段Down、66%を上回った場合 帯域上限値を1段Up (継続時間が30分を超える場合)
・Down/Upが発動した場合、メール通知

③コスト最適型
・帯域上限値に対して実際のトラフィック利用率が 70% を維持するよう自動で帯域上限値を増減します
・利用率が46%を下回った場合 帯域上限値を1段Down、94%を上回った場合 帯域上限値を1段Up (継続時間が30分を超える場合)
・Down/Upが発動した場合、メール通知


<メール通知設定について>
・プリセット設定においては、Auto Scale発動時の メール通知がデフォルトで設定 されています。
・メール通知が不要な場合は、通知設定にて 「お知らせ/リリース」を受信しない設定 にしていただくか、
 カスタム設定をご利用ください。
2 カスタム設定
Auto Scalingルールを自身の用途に応じて自由に作成します

【ルール設定項目】
・ メトリックス :Auto Scale適用のための測定対象 「5分平均トラフィック量」のみ
・ しきい値   :Auto Scale適用条件となるしきい値 (パーセント)
・ 継続回数   :Auto Scale適用条件となるしきい値超過の継続回数 (6 point=30分 ~ 12 point=60分)
・ 比較演算子  :Auto Scale適用条件となる比較演算子 (Higher/Lower)
・ アクション  :Auto Scale適用内容 (1段UP/1段DOWN、指定帯域に設定、アラートメール通知)
・ スケジュール :Auto Scale適用条件となる曜日/時間帯/期間

【ルール適用】
・1の対象に対して、10ルールまで適用が可能
・複数のルールがあった場合、優先度の設定が可能で、若番から評価し動作

【テンプレート登録】
・作成したルールはテンプレートとして複数登録可能
・テンプレートのルールの変更、削除も可能

  • Auto Scalingの判定/適用条件

    ・判定は 15分毎 に行い、ユーザが指定した 継続回数(data Points)+2回 を用い、 連続する継続回数 が条件を満たす場合、Auto Scalingルールに従い適用する
    ・適用は、判定後の 5分後 に実行する
    (Auto Scalingの判定/適用のタイミングは下図の通り)
    ・Auto Scaling発動時に、別のオーダが処理中、もしくはネットワーク装置側で故障/工事等が行われている場合は、
    必ずしもルール通りに帯域設定変更が行われない場合があります
    ・Auto Scalingの発動/失敗はオーダ履歴に表示されます

Auto Scalingリソースの新規作成時のコンソール操作方法


1.左のメニューから [オートスケーリング] を選択します

2.Auto ScalingリソースのTOP画面が表示されます

3.Auto Scaling設定対象の回線リソースにおいて [確認] を選択します

4.対象の回線リソースにおいて [編集] を選択します

5.Auto Scaling自動設定帯域上限最大値/最小値、オートスケーリング設定タイプを設定し、 [更新] を押下します


項番 項目 説明
1 Auto Scaling自動設定帯域最大値(bps) 自動で帯域上限を上げる場合の設定の最大値
2 Auto Scaling自動設定帯域最小値(bps) 自動で帯域上限を下げる場合の設定の最小値
3 オートスケーリング設定タイプ
以下の5パータンから選択
・可用性最適型:トラフィック利用率が 40% を維持するよう自動で帯域上限値を増減
・バランス型:トラフィック利用率が 50% を維持するよう自動で帯域上限値を増減
・コスト最適型:トラフィック利用率が 70% を維持するよう自動で帯域上限値を増減
・カスタム設定:Auto Scalingルールを自身の用途に応じて自由に作成
・設定なし:Auto Scalingを設定しない

6. [カスタム設定] の場合、ルールリストの [+] を押下しルールを作成し、 [更新] を押下します
(ルールは10ルールまで設定可能です)


項番 項目 説明/選択肢
1 テンプレート選択 事前に作成したAuto Scalingルールのテンプレートを選択することが可能です
2 優先度
ルールの適用優先度を[1~10]から選択します
若番から評価し動作します
3 ON/OFF Auto Scalingルールの発動の[ON/OFF]を選択します
4 識別名
ユーザが任意に付与できる識別名
全角・半角・記号。最大文字数 64 Bytes
5 メトリクス
Auto Scale適用のための測定対象
[traffic-trend-5min]:5分平均トラフィック量のみ選択可能
6 しきい値
Auto Scale適用条件となるしきい値
[パーセント]で指定
7 継続回数 Auto Scale適用条件となるしきい値超過の[継続回数]
8 比較演算子
Auto Scale適用条件となる比較演算子
[Higher]:より高い
[Lower]:より低い
9 アクション
Auto Scale適用内容
[UP]:上限帯域を1段上げる
[DOWN]:上限帯域を1段下げる
[ALERT]:アラートメール通知
[帯域]:指定帯域に上限帯域を設定
10 曜日 Auto Scale適用条件となる曜日を指定
11 時間帯 Auto Scale適用条件となる時間帯を指定
12 期間
Auto Scale適用条件となる期間を指定
指定期間が超過するとルールが無効となります

Auto Scalingルールのテンプレート新規作成・参照時のコンソール操作方法

1.左のメニューから [オートスケーリング] を選択します

2.Auto ScalingリソースのTOP画面が表示されます

3. [テンプレート] を選択します

4.テンプレート画面が表示されます

5.新規にテンプレートルールを作成する場合は [新規作成] を押下します

6.カスタムルール設定と同様に [ルール発動条件等] を設定し、 [確認] を押下し作成します

7.作成したカスタムルールを参照/編集する場合は、該当の [テンプレートID] を選択します

【参考】プリセット設定のルール内容

・予め用意したAuto Scalingルールの プリセット設定 について、それぞれのルール設定値は以下となっています

1 ①可用性最適型
【優先度1】
・しきい値 :26%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Lower
・アクション :DOWN

【優先度2】
・しきい値 :26%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Lower
・アクション :ALERT

【優先度3】
・しきい値 :53%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Higher
・アクション :UP

【優先度4】
・しきい値 :53%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Higher
・アクション :ALERT
2 ②バランス型
【優先度1】
・しきい値 :33%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Lower
・アクション :DOWN

【優先度2】
・しきい値 :33%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Lower
・アクション :ALERT

【優先度3】
・しきい値 :66%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Higher
・アクション :UP

【優先度4】
・しきい値 :66%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Higher
・アクション :ALERT
3 ③コスト最適型
【優先度1】
・しきい値 :46%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Lower
・アクション :DOWN

【優先度2】
・しきい値 :46%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Lower
・アクション :ALERT

【優先度3】
・しきい値 :94%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Higher
・アクション :UP

【優先度4】
・しきい値 :94%
・継続回数 :6 point(30分)
・比較演算子 :Higher
・アクション :ALERT