設計上の留意事項

ここでは、Managed Load Balancerの設計にあたり考慮が必要な事項について説明します。

リスナーIP設定について

リスナーとは、Managed Load Balancerにおいてクライアントからの接続リクエストを受け付ける機能を指します。 リスナーIP設定の仕様として、インターフェイスの仮想IPアドレス(VIP)や予約IPアドレスは設定いただけないという 制約事項 がございます。

注釈

インターフェイスの仮想IPアドレス(VIP)や予約IPアドレスと同一セグメントの使用されていないIPアドレスを設定することも可能ですが、一般的に別リソースへの移行がしやすい利点から別セグメントで設定されることを推奨しております。

Managed Load Balancerとロードバランサーにおける仕様の違い

各サービスのリスナー相当の機能におけるIP設定の仕様の違いは下記のとおりです。

  Managed Load Balancer ロードバランサー
名称 リスナー Virtual Server
リスナーおよびVirtual Server設定におけるIP制限 インターフェイスの仮想IPアドレス(VIP)や予約IPアドレスは設定できない。 冗長構成においてインターフェイスと同一セグメントのIPアドレスで設定する場合、仮想IPアドレス(VIP)と同一のIPアドレスを指定する必要がある。

注釈

ロードバランサーにおいても、一般的に別リソースへの移行がしやすい利点から別セグメントで設定されることを推奨しております。

Managed Load BalancerにおけるリスナーIP設定例

リスナーIPを設定する場合は、インターフェイスの仮想IPアドレス(VIP)や予約IPアドレスは設定いただけません。 下記では、別のセグメントに用意したIPアドレスをリスナーIPとして設定した場合の構成例を記載しております。

mlb_listener_design
  IPアドレス 備考
インターフェイスの仮想IPアドレス(VIP) 192.168.10.251  
予約IPアドレス 192.168.10.247  
  192.168.10.248  
  192.168.10.249  
  192.168.10.250  
リスナーIPアドレス 172.16.100.100 インターフェイスの仮想IPアドレス(VIP)や予約IPアドレスは設定いただけません。別のセグメントに用意したIPアドレスを設定いただくことを推奨しております。