DNS

メニューの概要

本メニューでは外部向けDNSサービスを提供いたします。DNSサーバーに対する専門知識や必要な構築・運用・セキュリティ対策をお客さまに代わって本メニューで提供するため、お客さまは簡単にDNSサーバーを利用することができます。
これにより、簡単に本サービスのベアメタルサーバーやサーバーインスタンス等のリソースにお客さまの独自ドメインを設定し、外部へ公開することが可能となります。
また、ロードバランサー等と組み合わせることにより、可用性の高い大規模なシステムを構築することが可能となります。

メニューの特長

本メニューの特長は以下のとおりとなります。

1.DNSサービスとして、ゾーンおよびゾーン内のレコードセットの作成・編集・削除が簡単に可能

ゾーンおよびレコードセットの作成・編集・削除をポータル(GUI)から簡単に設定することができます。
これにより、本サービスのリソースにお客さまのドメインを設定し、インターネットへ公開することが簡単に可能です。

2.可用性の高いWebシステムを構築することが可能

本メニューのネームサーバーは複数ロケーションに分散して配置されており、ホスト情報を分散して管理しておくことが可能です。
また、DNSラウンドロビンとロードバランサーを組み合わせて可用性の高い、大規模なWebシステム等を構築することが可能です。

3.OpenStack互換APIを提供

本メニューではAPIを提供しております。APIを利用することにより、レコード定義や書き換えをスクリプトで実行することが可能です。
また、本メニューのAPIはOpenStackのDNSプロジェクト(Designate)の互換APIとなっております。
このため、OpenStack APIを既にご利用いただいているお客さまは本メニューをスムーズに利用を行うことができます。

DNSサービス概要 イメージ図

概要

注釈

災害等における拠点(リージョン)故障時の対応において、DNSレコードの切替による拠点変更が必要な場合、本メニューではなく、Global Traffic Management をご利用ください。本メニューは、複数拠点のネームサーバーによる冗長性を提供するものです(災害等におけるリアルタイムなレコード更新による切り替えには適しておりません)


メニューの説明

DNSメニュー

  • 本メニューでは外部向けコンテンツサーバー(権威DNSサーバー)を提供いたします。

  • ゾーンの作成・編集・削除、その中に含まれるレコードセットの作成・編集・削除が可能です。

  • レコードセットでは正引き、逆引きの両方の設定が可能です。

  • ワイルドカードエントリをサポートします。

設定可能なレコードセットおよびそれに対応する正引き、逆引きのタイプは下記の通りです。

レコードセット

説明

正引き

Aレコード

ホスト名とIPv4アドレスを結びつけます。

AAAAレコード

ホスト名とIPv6アドレスを結びつけます。

CNAMEレコード

ホスト名に別のホスト名を設定します。

MXレコード

メールサーバを設定します。優先順位値が小さいほど優先順位が高くなります。

NSレコード

ドメインのDNSサーバ名を指定します。

TXTレコード

ホストやドメインに関連したテキスト情報を設定します。

SRVレコード

ドメイン名に対するサービスの場所を指定します。

SPFレコード

メール送信することができる正規のサーバのIPアドレスをリスト管理します。

SOAレコード

ゾーン(ドメイン)情報を設定します。

逆引き

PTRレコード

IPアドレスとホスト名を結びつけます。

本メニューでは4冗長されたネームサーバー群をネームサーバーグループとし、ゾーンを作成すると作成されたゾーンはいずれかのネームサーバーグループに割り当てられます。 ゾーンで作成したレコードセットは、ゾーンに割り当てられたネームサーバーグループ内にある4つのネームサーバーに自動的に登録されます。

本メニューのネームサーバーの情報は下記の通りとなります。

ネームサーバーグループ

ホスト名

ネームサーバーグループ1

dns101-1.jp1.ecl.ntt.com.

dns101-2.uk1.ecl.ntt.com.

dns101-3.us1.ecl.ntt.com.

dns101-4.sg1.ecl.ntt.com.

ネームサーバーグループ2

dns102-1.jp1.ecl.ntt.com.

dns102-2.uk1.ecl.ntt.com.

dns102-3.us1.ecl.ntt.com.

dns102-4.sg1.ecl.ntt.com.

ネームサーバーグループ3

dns103-1.jp1.ecl.ntt.com.

dns103-2.uk1.ecl.ntt.com.

dns103-3.us1.ecl.ntt.com.

dns103-4.sg1.ecl.ntt.com.

注釈

  • フルサービスリゾルバ(キャッシュサーバー)機能は提供しておりません。DNSリゾルバについてはお客さまにてご用意をお願いいたします。

  • ドメイン取得は行っておりませんので、ドメインは別途、ご用意いただくようお願いいたします。

  • 本メニューは外部向けDNSサービスを提供しております。内部向けDNSは提供しておりません。

  • ゾーン転送には対応しておりません。

  • 日本リージョンにて冗長提供しております。


利用できる機能

本メニューでは、はじめにゾーン(本メニューでドメインを管理する単位。1ドメインが1ゾーン)を作成していただきます。
ゾーン作成後、ゾーン内にレコードセット(名前とIPアドレス、もしくは名前と名前のセットをマップする情報)を作成することで、
ネームサーバーに設定が反映され、DNSをご利用いただくことが可能です。

ゾーン

ゾーン作成時の設定項目

ゾーン作成時に以下の項目を設定してください。各種項目を設定後、「作成」ボタンを押下すると、ゾーンが作成されます。

ゾーン作成時の設定項目一覧

項目

設定項目

内容

操作条件

ゾーン作成

Domain

ゾーンとして設定するドメイン名を入力します。128文字まで入力可能です。
※既に設定されているゾーン(他テナントや他契約を含む)と同一のゾーンを作成すると、
既に設定されているゾーンが入っているネームサーバーグループ
(すなわち、ゾーンの所属するネームサーバーグループ)
とは異なるネームサーバーグループが当該ゾーンに対し、割り当てられます。
※同一ゾーンの最大登録数は3です。

カスタマーポータル/API

Description

設定するゾーンに任意のコメントを入力することが可能です。
255文字まで入力可能です(日本語も可能です)

カスタマーポータル/API

ゾーンで操作可能な項目

ゾーンで操作可能な項目は以下のとおりとなります。

ゾーン操作可能項目一覧

操作項目

概要

操作条件

ゾーン作成

ゾーンを作成し、登録いたします。

カスタマーポータル/API

Description変更

ゾーンに登録されているDescriptionを変更します。

カスタマーポータル/API

ゾーン削除

登録されているゾーンを削除いたします。
※ゾーンを削除すると、対象のゾーンに設定されているレコードセットはすべて削除されます。
※削除したゾーンの復元や参照はできませんので、ご注意ください。

カスタマーポータル/API


レコードセット

レコードセット作成時の設定項目

対象のゾーンにおけるレコードセット作成時に以下の項目を設定してください。
各種項目を設定後、「作成」ボタンを押下すると、対象のゾーンに設定したレコードセットが作成されます。

注釈

作成したレコードセットの設定内容がネームサーバーに反映されるまでには5~30秒程度を要します。

レコードセット作成時の設定項目一覧

項目

設定項目

内容

操作条件

レコードセット作成

Name

リソースレコードに登録するドメインネームをFQDNで入力します。
FQDN全体で254文字まで入力可能です。
※半角英数字のみ入力可能。日本語入力はできません。

カスタマーポータル/API

Type

リソースレコードタイプを以下から選択してください。
  • “A – IPv4 address”

  • “CNAME – Canonical name”

  • “MX – Mail exchange”

  • “AAAA – IPv6 address”

  • “TXT – Text”

  • “SRV – Service locator”

  • “SPF – Sender Policy Framework”

  • “PTR - Pointer”

  • “NS - Name server”

カスタマーポータル/API

TTL (Seconds)

キャッシュ保存時間(TTL)を設定します。秒単位の整数値(0 〜 86400)を設定することが可能です。
1m(1分), 5m(5分), 1h(1時間), 1d(1日)から選択することも可能です。

カスタマーポータル/API

Value

指定したTypeに対応した値を入力してください。
(例) Typeで“A - IPv4 address” を選択した場合、“192.0.2.235” を入力。

カスタマーポータル/API

Description

設定するレコードセットに任意のコメントを入力することが可能です。
255文字まで入力可能です。

API


レコードセットで操作可能な項目

レコードセットで操作可能な項目は以下のとおりとなります。

レコードセット作成時の設定項目一覧

操作項目

概要

操作条件

レコードセット作成

対象のゾーン内にレコードセットを作成し、登録いたします。

カスタマーポータル/API

レコードセット編集

登録されているレコードセットの下記の項目を変更いたします。
  • Name

  • TTL (Seconds)

  • Value

  • Description

カスタマーポータル/API

レコードセット削除

登録されているレコードセットを削除いたします。
※削除したレコードセットの復元や参照はできませんので、ご注意ください。

カスタマーポータル/API


メニュープラン

メニューリスト

DNSメニューで提供するメニューは以下のとおりとなります。

DNSメニューのメニューリスト

メニュー

提供機能

DNS

ゾーン

レコードセット


プランリスト

DNSメニューでは複数プランの用意はございません。


申し込み方法

DNSメニュー自体の利用申込は不要です。テナントを作成後、ゾーンやレコードセットを作成することで利用可能です。

作成実績に応じて、課金が行われます。


ご利用条件

他メニューとの組み合わせ条件

DNSメニューでは他メニューとの組み合わせについて特段の制限はしておりません。
主に以下のメニューと組み合わせを行うことが可能です。

他メニューとの組み合わせ例

メニュー

組み合わせ例

ベアメタルサーバー

ベアメタルサーバーに設定したアドレスとお客さまドメインのホスト名を紐付けることで、

お客さまドメインのホスト名でアクセスできるインターネット公開Webサーバーを作成することが可能です。

サーバーインスタンス

サーバーインスタンスに設定したアドレスとお客さまドメインのホスト名を紐付けることで、

お客さまドメインのホスト名でアクセスできるインターネット公開Webサーバーを作成することが可能です。

ロードバランサー

ロードバランサーのホスト名とお客さまドメインのホスト名を紐づけ、ロードバランサー配下に複数リソースを配置することで、

ロードバランサーで負荷分散されたお客さまドメインのホスト名でアクセスできるインターネット公開Webサーバーを構築することが可能です。


最低利用期間

本メニューでは最低利用期間は設定しておりません。


利用前の注意点

サポート範囲

本メニューは以下の範囲でサポートを提供いたします。

  • DNSで提供する操作画面、APIの使用方法・仕様に関するお問い合わせ

  • DNSで提供する機能、 操作画面、APIに関する故障、不具合


注意事項

  • 本メニューで提供するDNSサーバーはインターネットに公開されており、複数のお客さまで共有しますので、お客さま自身が作成したDNSゾーン情報が第三者からも見えることがございます。お客さまが作成したゾーンに含まれない情報を検索した結果は不定となります。

  • ドメインのレジストラサービスではありませんので、ドメイン名登録機能はありません。本メニューで作成したDNSゾーンをインターネット全体から利用できるようにするためには、別途ドメインレジストラサービスにて該当ドメイン名の登録、および本メニューで提供するDNSサーバー名をネームサーバ情報として登録する必要があります。

  • ネームサーバ情報はホスト名で提供されます。実際のIPアドレスは変化する可能性があります。ネームサーバを指定する際には必ずホスト名をお使いください。

  • 当社は、本メニューに保存されたお客さまのデータが、滅失、毀損若しくは漏洩した場合又は滅失、毀損、漏洩その他の事由により本来の利用目的以外に使用された場合、
    その結果お客さまの又は第三者に発生した直接若しくは間接の損害について、その原因の如何を問わず、いかなる責任も負わないものとします。
  • 当社は本メニューによるお客さまの設定が当社や第三者に対して悪意のあるものである、あるいは悪影響を及ぼすと判断した場合、お客さまの利用サービスを停止、削除する場合がございます。

  • 当社は、本サービスに係る契約の解除等があったときは、本メニューに保存されているデータを削除します。

  • 当社はお客さまが別途定める利用規約、その他規定に違反したと判断した、あるいは疑いがある場合、お客さまの利用サービスを停止、削除する場合がございます。

  • 本メニューは複数のお客さまでネームサーバーを共有して利用するサービスとなります。特定ホストのレコードに対するクエリが著しく高く、サービスの運営や他のお客さまの利用に影響が生じる恐れがある場合はお客さまの利用の制限等の処置を行う可能性がございます。

  • 本メニューでは以下のとおり運用を行います。
    • 本メニューのサービス基盤は24時間365日監視を行います。

    • メンテナンス、故障対応等については別途定めるサポートの内容に従って提供いたします。

    • その他、運用品質は、本サービスに標準で定められた運用品質に準じます。詳細については、以下のページを参照ください。
  • 本メニューでは下記の状態を故障と定義し、故障の種類に定める方法に従って、お客さまへ通知いたします。
    • 状態:対象ゾーンの設定が入っているネームサーバーグループ内にある全てのネームサーバーがリクエストに応答しない場合
        (ネームサーバーグループ内の一部ネームサーバーが応答する場合は除きます)
    • 故障の種類:ポータル・APIによる参照/操作(通信影響なし)

  • 下記のような事象は故障対象外となりますので、あらかじめご了承ください。
    • ネットワーク(インターネット)に起因する利用不可

    • 品質の低下


制約事項

DNSメニューとテナントの関係性について

注釈

本メニューはどのリージョンのどのテナントからも利用可能ですが、本メニューで設定した情報(ゾーン、レコードセット)は設定元のテナントからのみ閲覧、編集、削除が可能です。
同じ契約や同じリージョン内であっても他テナントのDNS設定情報を閲覧、編集、削除をすることはできませんので、ご注意ください。なお、ネームサーバーに登録された情報は閲覧可能です。
(例)リージョンAにあるテナントa1で本メニューを利用、example.comのゾーンを作成し、レコードセットを登録した場合、
リージョンBにあるテナントb1や別ワークスペースのリージョンAにあるテナントa2からexample.comのゾーンやレコードセットの内容を閲覧、編集、削除することはできません。

ゾーン の制約事項

ゾーンの設定には以下の制約条件がございます。

ゾーンの制約条件

項目

制約条件

内容

ゾーンのドメイン名

同一ゾーンは最大3つまで登録可能

未設定のネームサーバーグループが存在する限り、同一ゾーンは最大3つまで登録が可能です。
(補足)同一ゾーン登録時のネームサーバーグループについて
既に設定されているゾーン(他テナントや他契約を含む)を設定すると、既に設定されているゾーンの該当する
ネームサーバーグループとは異なるネームサーバーグループが当該ゾーンに対し、割り当てられます。

注釈

(参考)外部DNSでホストしたドメインのサブドメイン設定
本メニュー外の外部DNSでホストしたドメインのサブドメインについても権限委譲を本メニューのDNSに行うことで利用することが可能です。

レコードセット の制約事項

レコードセットの設定には以下の制約条件がございます。

レコードセットの制約条件

項目

制約条件

内容

逆引き設定

同一契約内で使用しているグローバルIPアドレスのみ設定可能

本サービスのグローバルIPアドレスに関する逆引き設定は、同一契約内で使用されているグローバルIPアドレスのみ設定可能となります。
他契約で使用しているグローバルIPアドレスや未利用のグローバルIPアドレスについて逆引きの設定を行うことはできません。
※テナント内でグローバルIPアドレスを追加した直後の最大30分間は逆引き設定ができない時間がございます。
※逆引き設定を行っているグローバルIPアドレスを解約(返却)すると、当該グローバルIPアドレスに関する逆引き応答はデフォルト値に戻ります。
ただし、逆引き設定自体は自動的には削除されませんので、必要ない場合は逆引き設定を削除してください。
(逆引き設定に関するゾーンが残っている場合、当該ゾーンの料金は発生し続けますので、ご注意ください)
(参考)本サービスのグローバルIPアドレスに関する逆引き設定は本メニューでのみ設定可能です。(他DNSサービスでは設定することはできません)
※逆引きレコードの作成を行うユーザが紐づく契約と、グローバルIPアドレスが払い出されたテナントおよび逆引きレコードを作成するテナントが紐づく契約が同一である必要があります。

注釈

(参考)本サービス外で使用しているIPアドレスに関する設定

  • 正引き設定については、本サービス外で使用しているグローバルIPアドレスについても設定することができます。
  • 逆引き設定については、本サービス外で使用しているグローバルIPアドレスについても設定することができますが、当該グローバルIPアドレスの提供事業者から本メニューのネームサーバーへ権限委譲をしていただく必要がございます。
    権限委譲については当該グローバルIPアドレスの提供事業者へお問い合わせください。

利用上限数

本メニューでは利用上限数を以下のとおり設定しております。

DNSメニューの利用上限数

項目

制約条件

内容

ゾーン

ゾーン数

100ゾーン

1テナントのDNSメニューで設定可能なゾーンの最大数は100ゾーンとなります。

レコードセット

レコードセット数

10,000レコード

1つのゾーンで設定可能なレコードセットの最大数は10,000レコードとなります。


料金

初期費用

DNSメニューでは初期費用は不要です。


月額料金

DNSメニューでは利用したゾーン数に応じて下記のとおり月額料金を算出いたします。

項目

内容

ゾーン数

当月に利用したゾーンに対し、5ゾーン単位で月額料金を適用します。


DNSメニューのSLA

SLA

本メニューのSLAは、本サービスに標準で定められたSLAに準じます。詳細については、以下のページを参照ください。

Smart Data Platform 詳細情報 SLA

警告

  • DNSメニューでは対象ゾーンのネームサーバーグループ内にある全てのネームサーバーがリクエストに応答しなかった場合を故障時間として定義します。 なお、メールによる通知はいたしません。

下記の場合は故障時間に含めませんので、ご注意ください。

  • ネームサーバーグループ内の一部ネームサーバーから応答がある場合

  • ネームサーバーの応答能力の低下

  • ゾーンやレコードセットの作成、編集、削除の失敗

  • ポータル/APIの操作不可能

注釈

本メニューのネームサーバーは4冗長されております。このため、本メニューでは、(お客さまのシステムの可用性の向上の観点からも)4つのネームサーバーを参照できるように設定いただくことを推奨しております。
(上記注意事項で記載のとおり、本メニューでは4冗長されたネームサーバーに対するSLAでの保障を行っており、ネームサーバー単体に関する故障はSLA対象外となりますので、ご注意ください)