ゾーンの設定

動作確認バージョン:vSRX Version22.4R1

ファイアウォール(vSRX) は、ステートフルファイアウォールとして動作が可能です。ゾーンベースファイアウォール設定をご利用いたただくことで、自動的にステートフルインスペクション機能が適用されます。

ゾーンベースファイアウォール とは
ファイアウォールに論理的に「ゾーン」と呼ばれる領域を作成し、インターフェイスをゾーンに所属させます。受信パケットに必要なポリシーをゾーンごとに設定するため、ゾーンに属するインターフェイスに対して同一のポリシーを適用させることが可能になります。

注釈

  • 利用開始時に trustuntrust という名前のゾーンが定義されています。
  • ファイアウォール(vSRX) で利用するインターフェイスは、管理ポート(fxp0)を除きゾーンに所属している必要があります。

インターフェイスを1つのゾーンに所属させる設定

ファイアウォールのインターフェイスを各ゾーンに所属させるための設定をします。

サンプル設定のシナリオ

  • インターフェイス(ge-0/0/0)を trust ゾーンに所属させたい
  • インターフェイス(ge-0/0/1)を untrust ゾーンに所属させたい

CLIにて入力するコマンド

user01@vSRX-02# set security zones security-zone trust interfaces ge-0/0/0.0
user01@vSRX-02# set security zones security-zone untrust interfaces ge-0/0/1.0

注釈

サンプル設定では、ゾーンに所属するインターフェイスで各種プロトコルや管理用通信を受け付けるために、 host-inbound-traffic ステートメントでトラフィックを許可しています。ご利用の環境で必要に応じて設定してください。

正しく設定が完了したときのコンフィグレーションは次のとおりです。

security {
   zones {
      security-zone trust {
          host-inbound-traffic {
              system-services {
                   all;
              }
              protocols {
                   all;
              }
          }
          interfaces {
              ge-0/0/0.0;
          }
      }
      security-zone untrust {
          host-inbound-traffic {
              system-services {
                   all;
               }
               protocols {
                   all;
               }
           }
           interfaces {
               ge-0/0/1.0;
           }
      }
   }
}

以下の確認結果より、trustゾーンにge-0/0/0.0 untrustゾーンにge-0/0/1.0 のインターフェイスが所属していることが確認できました。

user01@vSRX-02> show security zones

Security zone: trust
  Send reset for non-SYN session TCP packets: On
  Policy configurable: Yes
  Interfaces bound: 1
  Interfaces:
    ge-0/0/0.0

Security zone: untrust
  Send reset for non-SYN session TCP packets: Off
  Policy configurable: Yes
  Screen: untrust-screen
  Interfaces bound: 1
  Interfaces:
    ge-0/0/1.0

Security zone: junos-host
  Send reset for non-SYN session TCP packets: Off
  Policy configurable: Yes
  Interfaces bound: 0
  Interfaces:

複数のインターフェイスを1つのゾーンに所属させる設定

ファイアウォールの複数のインターフェイスをゾーンに所属させるための設定をします。

サンプル設定のシナリオ

  • インターフェイス(ge-0/0/0)を trust ゾーンに所属させたい
  • インターフェイス(ge-0/0/1)を untrust ゾーンに所属させたい
  • インターフェイス(ge-0/0/2)を untrust ゾーンに所属させたい

CLIにて入力するコマンド

user01@vSRX-02# set security zones security-zone trust interfaces ge-0/0/0.0
user01@vSRX-02# set security zones security-zone untrust interfaces ge-0/0/1.0
user01@vSRX-02# set security zones security-zone untrust interfaces ge-0/0/2.0

注釈

サンプル設定では、ゾーンに所属するインターフェイスで各種プロトコルや管理用通信を受け付けるために、 host-inbound-traffic ステートメントでトラフィックを許可しています。ご利用の環境で必要に応じて設定してください。

正しく設定が完了したときのコンフィグレーションは次のとおりです。

security {
   zones {
      security-zone trust {
          host-inbound-traffic {
              system-services {
                   all;
              }
              protocols {
                   all;
              }
          }
          interfaces {
              ge-0/0/0.0;
          }
      }
      security-zone untrust {
          host-inbound-traffic {
              system-services {
                   all;
               }
               protocols {
                   all;
               }
           }
           interfaces {
               ge-0/0/1.0;
               ge-0/0/2.0;
           }
      }
   }
}

以下の確認結果より、trustゾーンにge-0/0/0.0 untrustゾーンにge-0/0/1.0,ge-0/0/2.0 のインターフェイスが所属していることが確認できました。

user01@vSRX-02> show security zones

Security zone: trust
  Send reset for non-SYN session TCP packets: On
  Policy configurable: Yes
  Interfaces bound: 1
  Interfaces:
    ge-0/0/0.0

Security zone: untrust
  Send reset for non-SYN session TCP packets: Off
  Policy configurable: Yes
  Screen: untrust-screen
  Interfaces bound: 2
  Interfaces:
    ge-0/0/1.0
    ge-0/0/2.0

Security zone: junos-host
  Send reset for non-SYN session TCP packets: Off
  Policy configurable: Yes
  Interfaces bound: 0
  Interfaces: