2.2. FIC-Router(XaaS)

2.2.1. サービス概要

  • 以下のような事業者向けのFICリソースです。
    • オンプレミス基盤でSaaS/PaaSのサービスを提供している事業者
    • AWS、Azure等のパブリッククラウド基盤でサービス提供している事業者
  • FIC-Router(XaaS)をEndPointとして公開することで、運営されているサービスにエンドユーザさまが接続可能になります。

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図 2.2.1 FIC-Routerの提供イメージ(FIC-Router(XaaS))


2.2.1.1. FIC-Router(XaaS)の特長

FIC-Router(XaaS)は、以下の特長をもった仮想的なルーターです。

  • お客さま側でルーターをご用意することなく、L3ルーティング機能をご利用可能です。
  • 利用可能なルーティングプロトコルはBGPのみとなります。スタティックルートは設定いただけません。
  • 別途、FIC-FWやFIC-NATのアドオンが可能です。
  • FIC-Router(XaaS)はPaired構成が必須となっております。FIC-Router(XaaS) (Paired)となり、Primary/Secondaryが自動的に割り当てられます。

2.2.1.2. 用語の定義

  • テナント:契約に紐づくFICリソースの管理単位
  • Flexible InterConnectコンソール(以下FICコンソール)/API:当サービスにて提供する申し込み方法
  • F番:各リソースに払い出される13桁のリソースID
  • L3接続:接続元(Source)がFIC-RouterのFIC-Connection
  • Routing Group:FIC-Routerに内包される仮想的Router
  • EndPoint:エンドユーザーに対して公開ポイントとなるリソース
  • サービス利用者:XaaSサービスへ接続している利用者

2.2.2. 利用できる機能

本メニューにて利用できる機能は、以下の機能です。各機能を利用するためのFICコンソール/APIを提供致します。

表 2.2.1 機能一覧(FIC-Router(XaaS))
項番 機能 機能概要
1 L3接続設定 FIC-Routerを接続元に指定したFIC-Connectionごとに、BGP設定が可能となります。
2 Routing Group作成
Routing GroupはFIC-Router(XaaS)内に8グループ提供されており、1つのグループが1つのルーティングテーブルを保持しております。
FICでは、それぞれのルーティングテーブルをRouting Groupとして定義しております。
なお、Routing Groupの追加、変更、削除を行うことはできません。
FIC-Router(XaaS)は複数のルーティングテーブルを保持していることから、FIC-Connection間の所属Routing Groupを分けることによって、お客さまのネットワークを分けることが可能となります。
※ただし、FIC-FW/FIC-NATが設定できるのはRouting Group1~4のみです。
※FIC-Router(XaaS)ではRouting Group1がエンドユーザーに公開・経路広告されるRouting Groupとなります。(他のRouting Groupへの変更は不可)
3 アドオン設定 FW、NATについて新規購入、設定変更、廃止などが実施可能です。
4 セルフマネジメント お客さまご自身の操作により、FIC-Routerを情報参照できるFICコンソール/APIを提供します。
5 EndPoint設定 エンドユーザー向けにFIC-Router(XaaS)をEndPointとして公開リソース情報を登録することができます。(1つのFIC-Router(XaaS)をEndPointとして登録が可能です。複数のFIC-Router(XaaS)を1つのEndPointとして登録することは不可)
6 公開サービス機能 FIC-Connectionの接続先としてサービス利用者向けにサービス名を公開することが可能です。登録した公開サービスは公開/非公開へ切替可能です。

2.2.3. メニュー

FIC-Router(XaaS)は、お客さまが選択した冗長有無に応じて、適用メニューが設定されます。

表 2.2.2 メニュー一覧(FIC-Router(XaaS))
提供エリア 冗長有無 提供有無
Japan East Single
  Paired
Japan West Single
  Paired

2.2.4. 申し込み種別と方法

FICコンソール/APIにて、FIC-Router(XaaS)を申し込みいただくことが可能です。

表 2.2.3 申し込み種別一覧(FIC-Router(XaaS))
申し込み種別 変更項目 納期 一時的なBGP Down
新設 即日
アドオン設定 FIC-FW 即日 なし
アドオン設定 FIC-NAT 即日 なし
廃止 即日

2.2.5. 上限値

  • 購入数の上限は、ありません。
  • 作成できるRouting Group数の上限は、1FIC-Router(XaaS)あたり8個です。
  • FIC-Router(XaaS)に接続できるFIC-Connection数(XaaS利用者からのFIC-Connectionの接続数)の上限は、128です。
  • 登録可能なホワイトリストアドレスは、100経路です。

2.2.6. 注意事項

2.2.6.1. ご利用時の注意事項

  • FIC-Router(XaaS)を接続元としてFIC-Port/FIC-Routerと接続することはできません。
    各種Cloud事業者との接続は可能です。
  • Single構成でのお申し込みはできません。

  • FICのAS番号は「37923」になります。

  • FIC-Router(XaaS)ではRouting Group1がエンドユーザーに公開・経路広告されるRouting Groupとなります。(他のRouting Groupへの変更は不可)

  • FIC-Router(XaaS)宛ての通信は、サービス基盤を守るために流量制限を実施しています。そのためFIC-Router宛のPing監視は実施しないでください。
    定常的なPing確認を行いたい場合は、FIC外部の端末間にてご確認ください。
  • FIC-RouterはPingに応答することを保証するものではなく、今後弊社の都合により動作変更となる場合がございます。

  • XaaS事業者が所有しているFIC-Router(XaaS)に影響のあるメンテナンスについては、XaaS事業者にのみ通知されます。
    FIC-Router(XaaS)を所有しているXaaS事業者の方は、必要に応じてサービス利用者への周知を実施ください。
  • FIC-Router(XaaS)は「BGP Graceful Shutdown」を受信しない設定となっています。


2.2.6.2. お申し込み時の注意事項(共通)

  • 申し込み受付完了後、設定が完了するまでの間は他の申し込みを行うことができません。
  • API権限管理機能 のIAMロールにて、読み取り専用(GETメソッドのみ許可)の権限を割り当てたユーザのお客さまは、申し込みできません。

2.2.6.3. お申し込み時の注意事項(新設)

  • 網内利用アドレス(/27)が必要です。
  • FIC-Router(XaaS)申し込み時に以下のIPアドレスは網内利用アドレスとして利用できません。
    利用不可アドレス
    • 0.0.0.0/8(0.0.0.0~0.255.255.255)
    • 100.64.0.0/10(100.64.0.0~100.127.255.255)
    • 127.0.0.0/8(127.0.0.0~127.255.255.255)
    • 169.254.0.0/16(169.254.0.0~169.254.255.255)
    • 192.0.0.0/24(192.0.0.0~ 192.0.0.255)
    • 192.88.99.0/24(192.88.99.0~192.88.99.255)
    • 198.18.0.0/15(198.18.0.0~198.19.255.255)
    • 198.51.100.0/24(198.51.100.0~198.51.100.255)
    • 203.0.113.0/24(203.0.113.0~ 203.0.113.255)
    • 224.0.0.0/4(224.0.0.0~239.255.255.255)
    • 240.0.0.0/4(240.0.0.0~255.255.255.255)

2.2.6.4. お申し込み時の注意事項(廃止)

  • なし