2.1.31.2. 送信先NAT(送信先のポート変換なし/HA構成)

2.1.31.2.1. ユースケース

以下のユースケースについてご説明いたします。
<例>公開WebサーバーをSDPF上に構築し、インターネットからアクセス
• インターネット上の全てのホストから、ロジカルネットワーク(サーバーセグメント)に配置されているWebServer01へアクセス
• グローバルアドレス宛にアクセスされた通信の送信先をWebServer01のアドレスへ変換(送信先NAT)、TCP 80番の通信を許可する(ポート変換はしない)
dnat-no-port-structure-ha

2.1.31.2.2. 変換イメージ

dnat-no-port-traffic

2.1.31.2.3. 前提

ユースケースに応じた以下の作業が、完了していることを前提とします。
Managed Firewallの作成
Managed Firewallのインターフェース設定/ロジカルネットワークへの接続
Managed Firewallのルーティング設定(デフォルトゲートウェイの設定)
• Destination IP :0.0.0.0
• Subnet Mask :0.0.0.0
• Gatewayアドレス:Internet-GWのゲートウェイIPv4アドレス(例:192.168.1.251)
• Interface:デフォルトゲートウェイを設定するポート(例:Port 4)
※その他必要に応じて、ルーティング設定を追加してください。
Internet-GWのルーティング設定
• 宛先:送信先NATで使用するグローバルIPアドレス(例:153.x.x.10/32)
• ネクストホップ
Managed Firewallの当該インターフェースのVRRP IPアドレス(例:192.168.1.254)
※その他必要に応じて、ルーティング設定を追加してください。
WebServer01にて必要に応じた設定
• ルーティング設定、iptables/Windowsファイアウォールなどの設定、名前解決設定など

2.1.31.2.4. 手順①-1 NATオブジェクト作成

Destination NATオブジェクトを作成ください。
設定値を投入後、[保存]ボタンをクリックしてください。

dnat-no-port-create-nat-object

項目

設定値

NAT Name

DNAT_153.x.x.10

SSL-OffLoading

チェック無

External IP Address

153.x.x.10

Mapped IP Address

10.1.1.10

External Interface

Port4

Port Forward

チェック無

注釈

  • External IPアドレスは、他の機器に実際に設定されている(割り当てられている)IPアドレスは使用しないでください。

  • External IPアドレスとMapped IPアドレスは、同一のIPアドレスを使用しないでください。


2.1.31.2.5. 手順①-2 オブジェクトの保存

ファイアウォールポリシーを作成する前にデバイス管理画面の[変更を保存]をして、オブジェクトを反映ください。

save

保存が完了すると、[設定を同期]ボタンのみ表示されます。
synchronize-device

2.1.31.2.6. 手順②-1 ファイアウォールポリシー作成

インターネットからWebサーバーに対して、送信先NATを利用してアクセスするファイアウォールポリシーを作成ください。
設定値を投入後、[保存]ボタンをクリックしてください。
dnat-no-port-create-policy-ha

項目

設定値

Enable

チェック有

Incoming Interface

Port4

Source Address

all

Outgoing Interface

Port5

Destination Address Type

NAT Object

Destination NAT

DNAT_153.x.x.10

Service

HTTP

Action

ACCEPT

NAT

チェック無

Log

任意


2.1.31.2.7. 手順②-2 ポリシーの保存

デバイス管理の[変更を保存]をして、ファイアウォールポリシーを反映ください。

save

保存が完了すると、[設定を同期]ボタンのみ表示されます。
synchronize-device
設定は以上です。