リソースからファイルストレージボリュームへの接続

ボリュームの作成後、同一テナント上にあるリソースからボリュームへの接続を実施します。

MTU の調整 (接続ロジカルネットワークがストレージプレーンの場合)

注釈

仮想ストレージ作成時に接続したロジカルネットワークがストレージプレーンのものである場合、MTU を9000 に設定すると性能が改善する場合があります。 ロジカルネットワークに接続しているNICのMTUの確認・変更方法については、お使いのOSの設定手順をご確認ください。

ファイルストレージスタンダードのNFSボリュームへのLinux からの接続

ターゲットIPアドレス、ボリュームID情報の確認

NFSマウントを実行するにあたって必要な、ターゲットIPアドレス情報、ボリュームのID(UUID)情報を、「ボリュームの詳細」で確認します。

target_ip.png

NFSマウントの実施

以下コマンドを実行しマウントを実施してください。

注釈

mount コマンド実行時に以下のエラーが発生する場合は、 nfs-utils などNFSをマウントするために必要なパッケージが不足している可能性があります。 OSに必要なパッケージを導入してからご実施ください

mount: wrong fs type, bad option, bad superblock on 10.0.0.1:/vc79bbecb15844ed0a6450a087f00a604,
       missing codepage or helper program, or other error
       (for several filesystems (e.g. nfs, cifs) you might
       need a /sbin/mount.<type> helper program)
       In some cases useful info is found in syslog - try
       dmesg | tail  or so
マウントする際に利用するNFSバージョンを指定します。
なお、当メニューにおいて同一ボリュームに対して複数のバージョンでマウントして利用することはサポートしません。
必ず、全てのクライアントにて意図したバージョンを指定の上でマウントを実施してください。
  • NFSv3でマウントする場合
# mount -t nfs -o vers=3 192.168.40.15:/v75d3af60ce754332927c0d062ff57216 /mnt/nfs
  • NFSv4でマウントする場合
# mount -t nfs -o vers=4 192.168.40.15:/v75d3af60ce754332927c0d062ff57216 /mnt/nfs
  • NFSv4.1でマウントする場合
# mount -t nfs -o vers=4.1 192.168.40.15:/v75d3af60ce754332927c0d062ff57216 /mnt/nfs

注釈

マウントコマンドは、 mount -t nfs -o vers=<NFSバージョン> <ターゲットIP>:/<マウント先のパス> <マウントディレクトリ> で実行します。
マウント先のパスは、’/v’ + (volume idのuuidからハイフンを除いた文字列) で定義されます。
今回の場合、UUIDが”75d3af60-ce75-4332-927c-0d062ff57216” のため、 192.168.40.15:/v75d3af60ce754332927c0d062ff57216 がマウントパスになります。

NFSv4 もしくは NFSv4.1 での root ユーザ権限のファイル書込時の所有者について

デフォルトの状態で、NFSv4およびNFSv4.1でマウントした場合、NFSクライアントのrootユーザで書き込んだファイル/ディレクトリの所有者が、nobodyユーザになります。 これを回避するには、マウントする前に以下を設定します。
# vi /etc/idmapd.conf
[General]Domain = defaultv4iddomain.com
       :


設定ファイルの編集後、以下を実行します。
# nfsidmap -c


2.マウント状況の確認

# df

  FileSystem                                           1K-blocks   Used  Available  %Used Mounted on
  /dev/sda3                                             545499904 915552 544584352    1% /
  devtmpfs                                              131911140      0 131911140    0% /dev
  tmpfs                                                 131920252      0 131920252    0% /dev/shm
  tmpfs                                                 131920252   9564 131910688    1% /run
  tmpfs                                                 131920252      0 131920252    0% /sys/fs/cgroup
  /dev/sda2                                                499656  85396    377564   19% /boot
  /dev/sda1                                                524008  10024    513984    2% /boot/efi
  tmpfs                                                  26384052      0  26384052    0% /run/user/0
  192.168.40.15:/v75d3af60ce754332927c0d062ff57216      419430400    256 419430144    0% /mnt/nfs

マウントバージョンの確認

どのNFSバージョンでマウントされているかを確認される場合には以下の手順で確認下さい。

  • NFSv3でマウントした場合

    vers=3 となっていることを確認します。

# grep v75d3af60ce754332927c0d062ff57216 /proc/mounts
  192.168.40.15:/v75d3af60ce754332927c0d062ff57216 /mnt/nfs nfs rw,relatime,vers=3,rsize=65536,wsize=65536,namlen=255,hard,proto=tcp,timeo=600,retrans=2,sec=sys,mountaddr=192.168.40.15,mountvers=3,mountport=635,mountproto=udp,local_lock=none,addr=192.168.32.200 0 0

  • NFSv4でマウントした場合
RHEL6.X 系の場合
vers=4、minorversion=0 となっていることを確認します。
# grep v75d3af60ce754332927c0d062ff57216 /proc/mounts
  192.168.40.15:/v75d3af60ce754332927c0d062ff57216/ /mnt/nfs nfs4 rw,relatime,vers=4,rsize=65536,wsize=65536,namlen=255,hard,proto=tcp,port=0,timeo=600,retrans=2,sec=sys,clientaddr=192.168.32.100,minorversion=0,local_lock=none,addr=192.168.40.15 0 0
RHEL7.X 系の場合
vers=4.0 となっていることを確認します。
# grep v87e48bee49fa4aab862f9ebd04f28d05 /proc/mounts
  192.168.82.100:/v87e48bee49fa4aab862f9ebd04f28d05 /mnt/nfs nfs4 rw,relatime,vers=4.0,rsize=65536,wsize=65536,namlen=255,hard,proto=tcp,port=0,timeo=600,retrans=2,sec=sys,clientaddr=192.168.82.6,local_lock=none,addr=192.168.82.100 0 0

  • NFSv4.1でマウントした場合
RHEL6.X 系の場合
vers=4、minorversion=1 となっていることを確認します。
# grep v75d3af60ce754332927c0d062ff57216 /proc/mounts
  192.168.40.15:/v75d3af60ce754332927c0d062ff57216/ /mnt/nfs nfs4 rw,relatime,vers=4,rsize=65536,wsize=65536,namlen=255,hard,proto=tcp,port=0,timeo=600,retrans=2,sec=sys,clientaddr=192.168.32.100,minorversion=1,local_lock=none,addr=192.168.40.15 0 0
RHEL7.X 系の場合
vers=4.1 となっていることを確認します。
# grep v87e48bee49fa4aab862f9ebd04f28d05 /proc/mounts
  192.168.82.100:/v87e48bee49fa4aab862f9ebd04f28d05 /mnt/nfs nfs4 rw,relatime,vers=4.1,rsize=65536,wsize=65536,namlen=255,hard,proto=tcp,port=0,timeo=600,retrans=2,sec=sys,clientaddr=192.168.82.6,local_lock=none,addr=192.168.82.100 0 0
RHEL8.X 系の場合
vers=4.1 となっていることを確認します。
# grep va50d1de12c79439cacafb697e29f5ef1 /proc/mounts
  192.168.1.100:/va50d1de12c79439cacafb697e29f5ef1 /mnt/nfs nfs4 rw,relatime,vers=4.1,rsize=65536,wsize=65536,namlen=255,hard,proto=tcp,timeo=600,retrans=2,sec=sys,clientaddr=192.168.1.2,local_lock=none,addr=192.168.1.100 0 0
RHEL9.X 系の場合
vers=4.1 となっていることを確認します。
# grep vc1b43db5adcf4381ab7bb2857a5b60a4 /proc/mounts
  192.168.40.15:/vc1b43db5adcf4381ab7bb2857a5b60a4 /mnt/nfs nfs4 rw,relatime,vers=4.1,rsize=65536,wsize=65536,namlen=255,hard,proto=tcp,timeo=600,retrans=2,sec=sys,clientaddr=192.168.40.3,local_lock=none,addr=192.168.40.15 0 0

/etc/fstab への記載によるマウントの永続化

以下のような設定を/etc/fstab へ追記します。(パラメータはご利用の環境に合わせて適宜調整ください)

# tail -1 /etc/fstab
192.168.40.15:/vc1b43db5adcf4381ab7bb2857a5b60a4 /mnt/nfs nfs vers=3,defaults,_netdev 0 0

注釈

/etc/fstab への記載にあたっては、本サービスのボリュームが提供するファイルシステムは network 起動後にマウントをする必要があるため、 _netdev フラグを付与した記載をお願いします。 _netdev フラグを付与しない場合、OS再起動時に正常起動しないことがあります。

ファイルストレージスタンダードのSMBボリュームへのWindows からの接続

SMBボリューム(ボリューム種別=standard_smb_na)をマウントするにあたって必要な、ターゲットIPアドレス情報、ボリュームのID(UUID)情報を、API で確認します。

SMBボリュームへの接続

Explorerを開きアドレスバーに '\\<ターゲットIPアドレス>' を入力しEnterを押下します。 以下の例だと ‘192.168.1.4’ が ボリュームの ターゲットIPアドレス です。

01.png

ユーザ名とパスワードの入力が求められるため、このボリュームの仮想ストレージに対して設定したユーザ名とパスワードを入力します。 認証情報をWindowsに記憶させたい場合は ‘Remember my credentials’ にチェックを入れ、OKを押下します。

02.png

Network → <ターゲットIPアドレス> に移動し、ボリュームIDの先頭に 'v' を付与しハイフンを取り除いたフォルダが見えます。 このフォルダがボリュームに対応しているため、ここにファイル・フォルダを配置し運用ください。 以下の例では ‘v4b5ae64c417e4d81a6dee7dca8cb80e7’ がボリューム (ID:4b5ae64c417e4d81a6dee7dca8cb80e7) に対応するフォルダです。

03.png

SMBボリュームのドライブへのマップ

Explorer で ‘Easy access’->'Map as drive' を選択します。

map01.png

Folder に ‘\\<ターゲットIPアドレス>\<ボリュームに対応するフォルダ名>’ を入力し、Drive にお好みのドライブレターを選択し、Finishをクリックします。 次回OSへのサインイン時に再接続の必要がある場合は、 ‘Reconnect at sign-in’ にチェックを入れてください。

map02.png

完了すると、ボリュームに対応するフォルダをドライブとして扱うことができます。

map03.png

This PCにもドライブとして表示されます。

map04.png

ドライブとしてのマッピングを解除する場合は、This PCから接続解除するドライブを選択して ‘Disconnect’を選択します。

unmap.png